FREDERIC, LORD LEIGHTON (1830-1896)
フレデリック・レイトン
 『ダルダロスとイカロス』

Leighton
"Daedalus and Icarus"

Buscot Park, Oxfordshire, England, Faringdon Collection.



レイトン・ハウス、行ってみたい!
ロード・フレデリック・レイトン
レイトン卿は同性愛者だったのでハナシが早い。描かれたイカロスの見事な姿態。胸筋、上腕筋の盛り上がり、微妙な腰の捻りと、足の曲がり具合、肌の艶。さすがは肉体表現、細部表現においては”神業”と言われたレイトンだ。それにしてもなんてセクシーなソケイ部だろう・・・。

フレデリック・レイトンはイギリスのScarboroughに生まれた。彼の父親は医者で、幼いころから父親に解剖学を教えられた。このことが彼の絵画における”神業”と言われたテクニック──完璧な人物造形を生んだ。また彼の一家はヨーロッパ各地を移動し、それによってフレデリックは幅広い知識と教養を身につけることが出来た。
1955年に彼がローマで制作した<フローレンスを行進するチマブーエのマドンナ>Cimabue's Madonna Carried in Procession Through the Streets of Florenceがヴィクトリア女王に買い上げられ一躍有名になる。その後ラファエル前派や唯美主義の芸術家と親交を持ち、1868年にはロイヤル・アカデミーの会員になり、さらに1878年には同会長になる。また1896年には爵位が授与された。
彼の住んでいた豪邸は”レイトン・ハウス”と呼ばれ、現在は美術館として公開されている。

レイトンに関しては高山宏氏が著書『テクスト世紀末』(ポーラ文化研究所)で面白い指摘をしている。
「汀の精アクタイエア」やレイトンの作品中では最も有名な「炎の6月」の女性の上半身と下半身のプロポーションの狂いは男性モデルを使ったからだという。
さもありなん(笑)。「女性の肉体はどうでもいいのである」(高山宏「テクスト世紀末」)。
同書によるとレイトンはギリシア・ローマ古典に精通し、実際大神ゼウスそっくりの風貌を誇りに思っていたという。
そして彼は古典の教養と同性愛/女ぎらいの性向が合体して「アーリア風/ギリシア風の男根信奉と太陽崇拝」を身につけた。




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