DISC REVIEW CÉSAR FRANK

セザール・フランク

 交響曲ニ短調(オルガン版)
 前奏曲、コラールとフーガ(管弦楽版)


CÉSAR FRANK (1822-1890)
Symphony in D minor, transcribed for organ by Jan Valach
Prelude, Chorale and Fugue, orchestrated by Gabriel Pierné


Jan Valach, organ

Orchestre Symphonique de la RTBF
André Vandernoot, conductor


Recording 1987
koch schwann 311 098 H1



フランス(系)の作曲家で一番好きなのは、セザール・フランクだ。もちろん交響曲も「前奏曲、コラールとフーガ」も、だ、大好き!で、ときどき交響曲のスコアを眺めたり、ピアノで「コラール」の部分を(「フーガ」は難しすぎ)ちょっと弾いてみたりする。
でも、どうしてあんな整然とした楽譜から、ニュアンス豊かな音楽が響いてくるのか、いつも不思議に思う。彼の音楽はまさにマジカルだ。

交響曲は、カラヤン&パリ管、デュトワ&モントリオール、マルティノン&フランス国立放送響、ちょっと古くてミュンシュ&ボストン響あたりが気に入っている。個人的ベストはカラヤンだ(他にバーンスタイン、メータ、アシュケナージ等を持ってる。何かお勧めはありますか?)。
「前奏曲、コラールとフーガ」はジャン=フィリップ・コラール、ボレット、キーシンあたりを聴く。

それでこのCD。ここでは交響曲がオルガン編曲、「前奏曲、コラールとフーガ」が管弦楽編曲になっている。
もともと好きな楽曲だからかもしれないが、これが思いのほか良かった! 原曲のイメージを壊さず、それでいて新たな魅力を発見できる編曲になっている。重厚な交響曲は荘厳なオルガン曲になり、美しいピアノ曲は、華麗なオーケストラ曲に変身している。違和感はまったくない。聴いていて本当に感激してしまった!!

とくにピエルネ編曲の「前奏曲、コラールとフーガ」は、さすがピエルネだけあって、ハープの使い方が実に巧妙だ。曲調は妖しいくらいにロマンティックで、フランキストにはたまらないだろう。

INDEX /  TOP PAGE