PHYSIQUE PICTORIAL
最初のゲイホモ・エロティック・マガジン



TASCHEN から出た"The complete Reprint of PHYSIQUE PICTORIAL"を偶然入った本屋で見つけたときの興奮と言ったら・・・狂喜乱舞してリンボーダンスまでしてしまった・・・とは大袈裟だが、アドレナリンが体を駆け巡り、こめかみに軽い痛みさえ感じるほど興奮した。

そう、これ、これ、これだったんだ!

TASCHEN の "Beefcake" やレトロなポストカードの男たち──ギリシア・ローマ風のポーズを取った筋肉質で屈託のない表情(笑顔が多い)を浮かべている古い写真。トム・オブ・フィンランド(Tom of Finland)やジョージ・クエンタンス(George Quaintance)の極度に男らしさを強調した──マニエリスムと言っても良い──セクシーだけとちょっと可笑しい(愛らしい)イラスト。
これらの写真や絵は強烈なセックス・アピールを放ち、明らかに「ゲイ向け」ポルノグラフィーとしての意図を含んでる一方、「社会的な受け入れ」を十分に考慮した「知的」で「したたか」な「芸術作品」でもある。

多くの写真や挿絵がギリシア(特にスパルタ)のモチーフを連想させるものであったり、西部開拓時代の雰囲気を持つもの、あるいはスポーツや軍隊と言った必然的に「男だけの世界」になってしまう時代、場所のスナップなので、倒錯でも退廃でも何でもなくて、健康的でナチュラルでちょっと子供っぽい本に見えないこともない。
例えば、全裸で絡み合っている男同士のイラストがあっても、「解説」に”これはスパルタのレスリングの模様である”とあるだけで無知な「検閲官」(一般人)の目をごまかせる。

購入する側にしても、あえて政治的に不利な「同性愛者」としてよりも、一般の「芸術愛好家」や「アスレチック・ファン」、ハヤリの「ヌーディスト」、あるいは単に「物好き」として買ったほうが遥かに心理的に楽だろし、そうせざるを得なかったのだろう。
"PHYSIQUE PICTORIAL"の創刊は1951年である。 →次のページ




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