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# 390  【完了】 2002/04/19 23:23 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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「オイディプス症候群」読完しました。
昨日、おとついとマジで徹夜だったんですよ。
もう今日一日爆睡でしたね。
あんな結末だったとは・・・。

いろいろな謎がバーっと解けて読んでいる方としては、
「なるほど〜」って納得して読んでいきましたよ。
モガール嬢がいろいろな推理していて、
その段階でもうすべて納得していたんだけど
まだまだ話が続いて、最終的に
すべての事件の様相が語られるじゃないですか、
すっごくおもしろかったです。

で、僕の推理も「あたらずも遠おからず」ってとこでしょうか。
いろいろといいたいことと僕の「弁証法的権力と死」の
作者像も言いたいのですが、すべてネタバレにつながりそうで、
かなり躊躇しています。
聞きたい方は個別に下のメールまで連絡ください。
カケル並みのラディカルに解説はできませんけど、
まったりと丁寧にメールさせて頂きます。(笑)
↑僕のレスは長いらしい。(まだ言う! 笑)

で、先日Macを物色しに大阪駅横のヨドバシカメラに行ったのですが、
その時阪急3番街の紀伊國屋書店にも行って来ました。
で、その時見つけましたよ。
「バイバイエンジェル」。
文庫本だったので、購入したんですけど、当分読めそうにないですね。
だからいずれまた。


Male   ゲイ       ユアン・マクレガー


# 389  【バイバイ、エンジェル読んでます。】 2002/04/16 00:38 返信する
From:HODGE 
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Billyさん、Hermitさん、こんにちは。
『オイディプス症候群』進んでますね。いろいろ言いたいことがあるんですが(クリスティの某作とか葉っぱとか)、やっぱりネタばれに繋がるので、言えません。クリスティの「某作」という言い方が、一瞬「うっ」と来ました。なぜ「某作」なんでしょう?(笑)

>>カケルの体験
僕も『バイバイ、エンジェル』再読を始めました。
とりあえず。語り手のナディアとカケルはパリ大学のリヴィエール教授のクラスを取っている学生です。カケルはやっぱり謎の人物なんですが、ヒマラヤでチベット導師から解脱をすべく修行を受けたようです。そこで導師に「地上へ帰って悪と戦え」と言われた。
それと彼の重要なポイントはマーラーの『大地の歌』なんです。彼は例の「生も暗く死も暗い」がほとんど「トレードマーク」になっています(口笛で歌ったりします)。

>>ニコライ・イリイチ
これも謎の人物で『サマー・アポカリプス』から実質的に登場します。彼はテロリスト秘密政治結社「赤い死」の首領でいわゆる黒幕なんですが、ちょっと細部は忘れました。
『薔薇の女』の解説ではニコライ・スタヴローギンの近似や「イリイチ」は「イリア」から来ていて、これは旧約聖書の預言者「エリア」に由来する、ということです。さらにこれはヘブライ語で「エホヴァこそ神なり」を意味するようです。
ちなみに『バイバイ、エンジェル』はまあ予想がつくと思いますけど、堕天使ルシファーの意味合いがあります。
『哲学者の密室』でニコライ・イリイチの出自が多少明かされますけど、あまり言わない方が・…。

『バイバイ、エンジェル』再読してますけど、なんかナディアってちょっと自意識過剰って感じ。一人称で自分が「美人」のようなことを言っていて、なんだかこれこそ「信頼出来ない語り手」っていう感じです(笑)

>>足の美しいコンスタンは
ナディアって足フェチ?(笑)

このナディアとカケルの関係も「非対称」ですね。というよりカケルがゲイじゃないとしたら、ナディアって本当は魅力がないんじゃないのかな。

フーコーとゲイの話は500ページ前後にたっぷりと書かれてますよ。
とりあえず今日はこれで。

Male   ゲイ       ブラッド・ピット


# 388  【いろいろレス】 2002/04/15 15:47 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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みなさんこんばんは。
僕わかったんですけど、時間すごく有り余っているのに、
何でかホームページの更新ができる時間がないんですよねー。
ふと、考えてみると、僕って掲示板に投稿しすぎ。。。
これで時間なくなるんだと思って
少し投稿のペース落とすことにしました。(笑)
だっていつの間にか3サイトに増大しているし、
4アカウントに分割してあるので、
サイトマップ入り組んでいて、大変なんだもん。

>と言われてみて思ったのですが、
>私って幾つぐらいってことになっているんでしょうね。

HODGEさんとかHermitさんは、
30〜36までの間だと推察していますよ。
特に33〜34の間というのが濃厚かな。

>ところでBillyさんはもう19というのは止めたんですか?(笑)、
>確か掲示板には89歳というのもあったような

僕は嘘でも何でもなく19才ですよ。(笑)
といいたいのですが、考えてみれば、実年齢24才、
これも疑われそうじゃないですか。
あまり19才という誰でもわかるような
法螺をを吹いていると。
だから、まー、19才は控えめに。(笑)
ちなみに80才の奴は、失敗しただけです。

>あえて言葉にすれば、その魅力ってどんな感じになりますか?

そりゃ引き締まった、胸板じゃないですか?
あまり白人のように真っ白な肌もきらいではないんですけど、
白人の人がこんがりと焼いた胸板も好きなんですよね。
で、軍人さんは新陳代謝がいいのか、
肌質がすばらしくいいんです。
それが軍服という最も力強い男性像を象徴する服に
包まれているあたりが、心臓バクバクさせるんです。

その時点で、僕の脇毛が「子供とは違った大人の男性」を
想像させるのと同じ。

>もうちょっと美青年系の好みかと思っていたので、
>しっかり鍛えられた肢体の数々にちょっと意外な感じも

美男子も好きですよ。ただ、ナヨナヨした美男子も好きなんだけど、
好青年風も好きで、画像がそちら多かったのでアップしただけです。
次回はですねー、僕自分の事務所でも仕事をせずに、
ふとしたきっかけで入手したFスタジオの会員権で集めまくった、
画像が有り余っているので、これをアップします。

>一体どんな情報を収集しているのか、興味が湧きますね(笑)

例えば、BoyZoneという、イギリスのアイドルがいるじゃないですか。
その中に一人、ゲイがいるんですけど、これ3年ほど前に
某ゴシップ紙にすっぱ抜かれたんですよね。
その彼氏はどんな人なんだろうとか、
そういうゴシップのたぐいですよ。
あと、海外ドラマ出演者のゴシップとか。
僕大好き♪

>あと、文章が少々話題のようですけれど、
>私個人としてはBilly さんの文章、
>この周辺の中では一番気張らない、
>気楽な雰囲気の文章だと思っているんですけれど

それはよかった。うれしい。
ってか、僕の文章って実生活のまんまって感じ。
友達が読めば、僕ってすぐにわかりそうだな。(笑)

あ、僕普段は「国宝」とか「仏像」とかそういうことは
考えていないので、ふつーの、19才ですよ。(まだいう。。。)

>彼に信仰がなかったという話は初めて聞きました。

これは僕の意見ね。
友達の日記とか、本人の手紙などを読んだんですけど、
信仰心はなかったと思いますね。
だけど、彼の作風は「晩鐘」という作品に収斂されていく。
その理由は何なのか、ということと、その時点で
写実主義という彼の作風は少し違うのではないかという予定です。


・1「ゲイは一目見れば分かると思っていました」、

僕は結構わかりますね。ゲイって言葉や、歩き方ではないんですよ。
手つき。特にタバコを吸う人はタバコを吸っている手つきを見ると
確実にゲイかそうではないかの判断が付きます。
あと、話しているときや考えているときの、
何も意識していない手つき。ここでも判断が付きますね。
だから、もっぱら僕がゲイを見わけるのは手つきです。

2「男が求め、女が逃げるという構図

これは納得。もう何も言うことはないって感じです。

3「カケルの恋愛論」

これについては、僕の担当外ですので、発言できません。(笑)
何かカケルって好きにならないわ。大体人を煙に巻くような
話し言葉でイライラしてきます。

>え…… そんなこと書いてありましたっけ? どの辺のページですか?

書いてありましたよ。どこに書いてあったか忘れたので、
調べておきますけど、ナディアの言葉として、
「足の美しいコンスタンは・・・」というような発言があった気がします。

>あのゲイに対する考え方いいですね

これも後ほど、ページ番号投稿しますね。

>フーコー絡みの個所って何ヶ所あったんでしょう?

3箇所、ないしは4箇所あったと思いますよ。

それで、「弁証法的権力と死」ですけど、僕も頭の中に
抱いている作者像がいるので、これも後ほど投稿することにします。

>あと葉っぱの謎はどう考えてらっしゃいます? 
>なんだか葉っぱは死者自身が切り取ってもっていたと
>考えた方が自然な気がしますが、Billyさんの推理は?

全く意味不明ですよ。僕は本を読んでいるとき、なぜ?と思うんですけど、
考えていたら全く話が進行していかないので、何も考えずに読んでいます。
ただ、犯人はこいつではないのか?!などと想像しながら読んでいますけど。
かくいう僕は現在455ページ。
何かいつの間にかHermitさんとどっこいどっこいのページ数になっている。。。
読書ペースあげないと話に遅れそうだ。

>Billyさんには京極夏彦、お奨めです

これは知っていますよ。確か主人公が探偵で陰陽道している人ですよね。
おもしろそうなんだけど、今一どれから読み始めたらいいのか
わからないんですよね。
今度Book Offで購入してこよう。

>今日の朝日新聞にロシアのネオナチのことが書いてありました。
>この記事によると、黒人のことを「スニッカーズ」という蔑称で
>警察が読んでいるということでした。
>つまり「チョコレート色」をした肌を「スニッカーズ」という
>「商品」で表しているようです。

これもそうなんですけど、文化とかいう問題は、どれだけがんばっても
文化相対主義的に考えることは、すごく難しいと思うんですよね。
どうしても自民族中心主義的になってしまう。
そういった中で、差別の形式には「無意識」なのか、「意識的なのか」
ということがすごく重要だと思うんですよね。

意識的にMJPのように差別の巻を呈するのはすごく表面的には
悪意に充ち満ちたものだと思うんですけど、実は、それを信用する
人間の方がより怖いのではないかと思うんです。
つまり、無意識的に他民族をバカにする処があるような
気がして、そちらの方が怖い。
ロシアの警察の「スニッカーズ」も、意識的に使っているのなら、
もちろんいけないことなんだけど、無意識に使っているよりは
まだマシかとも思うわけです。

最近僕の常套句になってきていますが、
とあるページで僕の書き込みが長いといわれたので、
今宵はここまでにいたしとうございます。

Male   ゲイ       ユアン・マクレガー


# 387  【閑話休題】 2002/04/15 01:53 返信する
From:Hermit 
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という訳で、あとはエトセトラ。

>Billy さん
>> 3:30まで起きているって若いですなー
と言われてみて思ったのですが、私って幾つぐらいってことになっているんでしょうね。60?、70?(笑)
はっきり年齢に言及した覚えが無いので、今のところ小6くらいのガキが背伸びしている(これはダメか)、というのから実は今年100歳です、というのまで一応何でもありかと思っているんですけど……(笑)
ところでBillyさんはもう19というのは止めたんですか?(笑)、確か掲示板には89歳というのもあったような……
そういえばHODGEさんの年も知らないです…まぁこうしてお話している分にはどうでも関係ないんですけどね。

>> 軍人さんって... もう見ているだけで幸せ
こちらって軍人さん好きの方が多いんでしょうか。まぁそうですよねぇ… やはり鍛えられた人間、牽引力ありげな人間という感じで… (あとそれでいて他人の命令に従って動くという辺りもあるんでしょうか、もしかして)
あえて言葉にすれば、その魅力ってどんな感じになりますか?
今度のギャラリーは軍服シリーズになるのかな(笑)

>> 僕の好みはこちらを見てもらえばわかると思います
拝見しましたよ。
って向こうに書けばいいのですが、付け足すこともあって長くなりそうですし、例によって遠慮しました。
もうちょっと美青年系の好みかと思っていたので、しっかり鍛えられた肢体の数々にちょっと意外な感じも。これでも大倉さんとは好みがずれるんですね… 不思議な感じです。
因みに私はどちらの「好み」を拝見してもいけるなぁと思ってしまうクチなもので… ポリシー無さ過ぎですかね。

>> しーほーくさんの顔 「かわいい」
そうなんですかー..... こりゃお目にかからないとイメージ浮びそうもありませんね。

>> ゴシップ、新しいモノ大好きな人間
これは面白そう… 海外のゴシップと言うと、新聞に載っているようなもの以外では、つり革広告に良く載っていたジョンベネ騒動とかそんなくらいしか連想できないんですが(笑)、一体どんな情報を収集しているのか、興味が湧きますね(笑)
そんな辺りをHPに反映させるのも面白いかもしれないですね。Jkaさんのところも無くなってしまいますし(それにあそこのゴシップはPスター関連だけでしたし)。
あと、文章が少々話題のようですけれど、私個人としてはBilly さんの文章、この周辺の中では一番気張らない、気楽な雰囲気の文章だと思っているんですけれど(国宝なんかの真面目な文章は別なんですが(笑))。しゃべりに近いと言うか……
気楽なイメージの文を書く人でも、案外自分の「型」で文章を書いている、という感じの場合が多くて、あまりすらすらっと書きましたというふうにはならないんですよね。この辺、自分の長所として意識されても良いのでは、と。私個人はその辺りを買っています。

>> ミレーの作風
ではこれもUpされたら拝見します。彼に信仰がなかったという話は初めて聞きました。


>HODGE さん
>> 田村亮
ええと… かれは金髪にしてたりする方でしたっけ? あまり突っ込み役でないほうの? すいません「ガサ入れ」やってる人たちだというのは知ってるんですが(昔同僚に教えられてそれは見た(笑))

>> 『火刑法廷』
これは完全にだめだったというより、オカルト仕立て、というので中途半端な感じを受けたんですよね…… バランスのとり方が読めてしまうというか……
オカルトを混ぜるなら「陥ちる天使(エンゼル・ハートという映画になっていた)」位にやって欲しいもの。

>> 「百年の孤独」は一度挫折
思うのですが、この手の本って多少訳がわからなくても一気に突っ走ってしまう方が詰まらずに済むし、案外に読後感もいいような気がします。一度つまらない、とか晦渋だ、と思って中断してしまうと、手にとるのが憂鬱になってしまうかもしれないので。
あるいは私がクンデラの「不滅」を読んだ時のように、とにかく電車内でのルーティンワークとして読むようにする、とか(笑)。

>>「屍鬼」は結局お勧めなんでしょうか
…あんまり…… というニュアンスのつもりでした(笑)。
>> 小野不由美って『オイディプス』の見取り図書いてますよね
これ見たときは私も驚いたんですが、多分同名の別人ではと思うのですが、どうなんでしょう?
もし本当に書いているなら、意外な交流という驚きがあります。

>> 『人魚とミノタウロス』
内容とかは聞いてらっしゃいます? 面白そうなんでしょうか…… 人魚にミノタウロス…

>> 高村薫みたいのは長くてもいいですね
そうですよね。宮部氏が「深くない」気がするのも同じ。でも結局「火車」買いました。あまりにも有名なので。読むのはいつになるのやら…
マードックご紹介ありがとうございます。また宿題が増えた…

>> Mad In Japan
これってジョークじゃないの? なんて思いつつ読んでいましたが(いくらなんでも良識を疑われそうな暴走振りだったので)、その下に掲載された文章を読んで納得しました。なるほど、この文章への意趣返しだったのか。道理で暴走するわけだ…
やおいについては、こちらで何かお勉強しないと前と同じような意見しか返せないので、とりあえず読むだけでご免なさい。

Male   ゲイ       マルセル・プルースト


# 386  【-----< Question U (& THE CAR MAN)>-----】 2002/04/15 01:51 返信する
From:Hermit 
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皆様、今晩は。
花粉の量がいよいよ少なくなって、薬なし、マスク無し(眼鏡もなし)でまずまずいけるようになってきました。素直に嬉しいです。
部屋の窓も開けられるし、外から戻る都度服についた花粉をブラシで丁寧に落としたりしなくても良い。それだけで開放感を感じてしまうんですよね… 伸び伸びとGWを迎えられそうです。
(気を良くして、これから花粉症サイトのアンケートに協力しようかなんて思っているところ)

そういえば、また食事中何となくつけていたテレビで、男性たちのシャワーシーンのある舞台劇の光景が写っていたので何だろうと見入ってしまいました(ダンサーなので結構逞しい 笑)。
それはBunkamura で21日までやっている「THE CAR MAN」(自動車工場?が舞台…)で、カルメンをもじった作品(「宿命の男」!)だが中身は別物だとか。
男性版『白鳥の湖』をやったAMPとマシュー・ボーン(演出・振りつけ)の組み合わせによる作品で、番組はそのインタビュー番組でした。(劇の詳細はBunkamuraのサイトで見られます)
思わず見に行こうかとも思っちゃいましたが(笑 普段はパロディ的要素の作品など気にもしないくせに…)、観劇の習慣も無く、日程はぎりぎりだし結構金はかかるし… うーん、無理かな…
(アートアニメDVDの購入予定なんぞもあるので……)
で、ご覧になった方とかいるんでしょうかね。とちょっと思っただけなのですが。

読書は併読していたラヴゼイ「単独捜査」は終わって、「オイディプス」は5章・384ページ。Billyさんを追走中です(笑)。
始め、ちょっと何事も本格推理読者的に解釈する主人公に辟易気味だったのですが(笑)、死者が増えてくるに到ってその辺りも上手くかみ合ってきたような気がします。
それにしても、天文好き(だった)→星座の知識がある→ある程度ギリシャ神話を知っている---つもりでしたが、細部となると憶えていないものですね…… テセウスとかアリアドネの名も出てこなかったら思い出せたかどうか… (イアソンはアルゴ船に乗って何かの討伐に出た勇者ですよね。はて、何の討伐だったか…)
クノッソス辺りの話もヨーロッパ的常識なのでしょうが、ルーブルの記憶がおぼろげに蘇った程度。今度読み返さなくては。あぁもう、何もかも忘れている!(笑)

・クイーンの「ギリシャ棺」の名が出てきましたね(一番の下敷きはクリスティーの某作品ですが)。とはいうものの、私自身はどんな話やトリックだったかもうすっかり忘れてしまいました。多分読んだはずですけれど… 憶えてらっしゃる方、すじを教えてください(笑)。あとこの話との関連は、ありそうですか? 高校の時図書館にリクエストして入れてもらったので、自分では持ってないのです。
 国名シリーズで一番好きなのは派手な(笑)「エジプト十字」と「シャム双生児」。クイーン全体では+ライツヴィルものの「災厄の町」、あとレーンものの「Y」辺りでしょうか。読んだのが昔なので今読み返したらまた違うかもしれませんが…(初めて読んだのは「シャム」だったか「第八の日」だったか… 後者は確か代筆なんですよね…)

・1「ゲイは一目見れば分かると思っていました」、2「男が求め、女が逃げるという構図//行動の非対称性(とフリーセックス)」、3「カケルの恋愛論」。
何れも興味深いのですが、この辺に関しての皆さんのご意見は?

私個人は、1は、自分でも見分けがつかないので(笑 鈍感?)一目でわかるような何かなんぞないだろうという意見なのですが。ただ、候補を絞ることはいくらか出来るかも……
2、これ、やっぱりあるのかなぁという感じです。
生物なんぞ学ぶと、縄張りを持った魚が生殖の為に相手の領域(縄張り)に入り込む場合、やはり入り込むのはオス、キーワードは攻撃性、という感じが頭にうかぶので…… 一般論として、男性の方が攻撃的という話は良く聞くし…(但し悪意の量そのものは違わないと思いますが(笑))
ちょっと関係ないのですが、一時期露出ハッテン系統のサイトの掲示板(募集・挨拶系以外に、行為告白のもありまして…)を眺めて面白がっていたことがあります
(↑こういうのは当事者には迷惑以外の何者でもないはずだよなぁ…… このサイトはやはりというか目をつけられているらしく、閉鎖してはサーバーを移るということを繰り返しているようです(今どうなんだろう…)。いいじゃないかやらせておけば、と思う一方で、確かに目にはつくよなぁと思ったりも。やはり過激度は高いので…)。
やっぱりこれは男性ならではなんだろうなぁ…という気がします。でもやはり刺激を持続させるのは難しいらしく「露出して盛り合うのに飽きてきて、最近キスをするのに刺激を感じるようになった」とかいった書き込みを見かけたりもしました。
あれは今どうなったのかなぁ…

さて、3番。
これはやはりあくまで現象学に基盤を置いた、「冷たい」恋愛学ですね(←良し悪しという意味じゃないです)。現象学的世界観の中での、理性的解釈に基づく解釈によって人は行動する、としたら、確かにこうなるのかも。ただ実際はどうかなぁ…となんだか思ってしまったんですが、他の方はいかがでした? 母子の関係もそうだけれど、そういった理性判断でない、どこか予めインプットされているような部分(反応)や感情の非理性的な反応部分が結構多くを占める気がするのですが…
あと、そうした「冷たい」解釈の割に、「外部としての他者、という苦痛に満ちた体験に人は耐えられない」といったテーゼがいきなり出てきたりして、ちょっと納得しがたかったです。
見られたら、自分がこの世界の主体とは思えなくなる? 主体と思えなくなるととても恐ろしい? 本当? てな感じで。一面の真実ではあるかもしれないですけれど。

はてさて。
まだあるのですが、とりあえずはここまで。
あと個別に、

>HODGE さん
まずシリーズ読者に質問!

・カケルの体験、また主人公の過去やその周辺の人々の人生の話は、これまでにどれだけ出てきたのでしょう? 知らなくてもどうでもいいことですが、その辺り何だか煩雑だったので、知っている人には面白く読めるのだろうかといった辺りのこともあっての興味なのですが。

・ニコライ・イリイチというのは、過去の因縁のある人物のようですが、主要登場人物達はその姿をみたことが無いんでしょうか?会った事も? また、一体どんな因縁があったのかも出来れば手短に教えていただければ…… 

>> これは勘弁して(^_^;)。
いえいえとんでもない(笑)。専門家としてのご意見や正解なんぞ求めていやしませんので、(私同様の)一読者の身勝手なご意見が聞きたいだけですから。
>>「密室」と「孤島」
そうでした。5章に入って内部・外部と孤島の関わりが話の中に出てきてつながって来ました。
それにしても密室殺人と不可解なものとしての外部というのは、どのように関わってくるんでしょうね……

>> アンリ・レヴィ
確かに芝居のような決めのある文章… なるほど。


>Billy さん
>> 足が素敵なコンスタン君
え…… そんなこと書いてありましたっけ? どの辺のページですか? 着やせするタイプで肢体は素晴らしい…的なことが書いてあるシーンはあったですけど…

>> あのゲイに対する考え方いいですね
えーと… どの辺りのことでしょう? なんだか当然のことのように読んでしまって…私は実は物事のありがたみを分かってないのかも知れないです…とほほ。

あと葉っぱの謎はどう考えてらっしゃいます? なんだか葉っぱは死者自身が切り取ってもっていたと考えた方が自然な気がしますが、Billyさんの推理は?

あとここまででフーコー絡みの個所って何ヶ所あったんでしょう?


Male   ゲイ       ミシェル・フーコー


# 385  【最近】 2002/04/13 01:19 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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ちょっと多忙なんで、足が素敵なコンスタン君と
「人殺しはOKか」について後日レスしますね。
京極さんに関しても後日レスします。

ちなみに今日大阪のヨドバシカメラに行ったのですが、
その時電車の中でオイディプス読みました。
400ページ近くになってようやく人が殺された、
何か変な言い方ですけど、やっとサスペンスって感じを
呈してきましたよ。
ますます、謎が深まるばかりだ。。。

余談ですけど、あのゲイに対する考え方いいですね。


Male   バイ       エミネム


# 384  【いきなり難題】 2002/04/11 00:26 返信する
From:HODGE 
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Hermitさん、火曜日にこんにちは。
読んでますねー『オイディプス症候群』。
えーと、僕は哲学専門ではないので(と逃げます)、ちょっとだけですけど。

>コンスタン・ジュールの「弁証法的権力と死」
時代(5月革命)と雰囲気から、ベルナール=アンリ・レヴィを思い浮かべたのですが……ハンサムだし。でも文中でベルナールらの「新哲学派」を揶揄しているような部分があったし。

ただアンリ・レヴィの『人間の顔をした野蛮』は左翼を攻撃しているし、かなりアジテートな文章ですよね。例えばこんな感じ。
「私は、ファシズムとスターリニズムという悪魔的な組み合わせから生まれた私生児だ。剣戟の響きと死刑に処された者たちの嘆声のなか、ただ雲だけが崩れ落ちる不思議な黄昏の同時代人だ」
なかなかかっこいい文章ですね。

>フッサール現象学
これは勘弁して(^_^;)。とても現象学を理解しているとは言えませんので。
ただこれを読むと「認識」した段階で「外部」は「内部」に取り込まれる、とありますよね。
これが何かフーコーの『狂気の歴史』の「自己内他者」(狂気)と「自己外他者」(狂人)と絡み合っているような気が・・・。そしてそこから「密室」と「孤島」の「区別」の「確信」に至るのでは・・・ただの「直感」ですが。

>人が人を殺すことは許されるか
これは「契約論」に収斂しちゃうのかな。どうでしょう、Billyさん。

>イリイチ
あ、そういえばイヴァン・イリイチっていましたよね。有名なやつでは、皆さんとも縁が深い(笑)、「ジェンダー論」とか。
僕は、どちらかというと、ドストエフスキーのニコライ・スタブローギン的なイメージ&グラムシあたりを感じるのですが。
これを期に『テロルの現象学』、読んでみようかな(何度も挫折しました)。

では、またディスカッションしましょう。
皆さんも参加してくださいね。

Male   ゲイ       キーアン・ウエストライフ


# 383  【-----< Question 1 >-----】 2002/04/10 02:29 返信する
From:Hermit 
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今晩は。
平日の、しかも連日の書き込みという私としては非常に珍しい現象です。…まぁそれはどうでもいいですが、今度こそ「オイディプス…」に関する話題を。と言っても今日(昨日)は一行も読んでいないのですが。

私はまだ一章終わっていません。読んでみた感想は…うーんどうかな… 事件や展開とはあまり関係の無さそうな部分が多く、しかもその辺りが込み入っているので読みやすくはない感じですけれど… ちょっとストーリーとは遊離した部分で哲学談義がなされている気もしますが、果たしてこのパートは後の展開に関わってくるのでしょうか…
あと、衒学的な小説って知識が多いほどに、あ、これは〜〜の名前の流用では、とかいった楽しみが多いと思いますが、私は今のところ、何だか引っかかりそうででも単なる名前かも、などといったもどかしい思いをしているだけであったとしても分かっていません(笑)
心当たりのある方、何かありますか? (イリイチと言う名前、イヴァン・イリイチなんて名前を連想しましたが、これって何の名前でしたっけ? 関係ないでしょうけど)

さて、エイズの影に悪人が?的なオープニングですが、早速に哲学パートが全面展開…

・「弁証法的権力と死」作中人物の著作のようですが、何か実在の著書を意識したタイトルなんでしょうか? まぁありがちなタイトルではありますが。

・いきなりフッサール現象学。それをベースに内部と外部の問題が論じられていますけれど(P75〜77辺り)、これってつまりは、真と偽・夢幻と現実を区別など出来ない、という世界観の元では、認識された世界の全てが内部であるのと同じであるから(夢と言うものは自分の心がみるものですから…)、認識できる形態・意味・定義としての「外部」というのは存在しないと、そういう理解でよいと思われますか?? どうでしょう??

・人が人を殺すことは許されるか。これもあくまでフッサール現象学を基盤にしての話題だと感じましたけれど、ベースに何か抜け落ちているような気がして…… 契約論は良いとして、その外で「許される」「許されない」を論じるとなると、それは結局この場合の許される許されないってどういうこと?という話に還元されるような気がするのですが…
その辺りを問題にしない感じで話題が進んで結論付けられているので違和感がありました。まぁ作中人物の対話に過ぎないのでそれでいいんじゃないの?というのが良い読み方かもしれませんけど…

屁理屈がましいのですが、実際読んでいて疑問だったり、いいのかなこの読み方でと思ったりした部分です。とりあえずこんなところです……


Res はまた来週… でも2点のみ。

>>もしかして、The rimさん?
間抜けなアナグラムなのですぐばれると思ったんですが… もうちょっとましなの考えたかったのですけれど、時間が無かったです… ただのジョークだし。

>>僕が書きこみで困るようなナイーブな性格だと思ってますか(笑)
…ですので、好き勝手させて頂いております(笑)。
(頭にきた人もいたことでしょうに) 多謝。

Male   ゲイ       ジャンポール・ゴルチエ


# 382  【京極夏彦といえば】 2002/04/10 00:51 返信する
From:HODGE 
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そうそう、Billyさんには京極夏彦、お奨めです(もしかしてご存知ですか)。この作品は日本の「習俗」(妖怪とか)をテーマにしたミステリーで日本史の薀蓄がふんだんに登場します。
特に『鉄鼠の檻』は禅宗と真言宗(だったかな?)、つまり仏教の思想的対立のようなものを扱っています。このシリーズは面白いですよ。

Hermitさん、月曜日からこんにちは。
>>どうしても勝手なことをガーっと書いて浮いてしまうのはあまり雰囲気が良くないし、管理人の方も困ると思うかもしれないので、
僕が書きこみで困るようなナイーブな性格だと思ってますか(笑)
「ディスカッション」大歓迎です。どうぞ話題を振ってくださいね。


そうそう、制服とは違うけど、この間たまたまテレビでロンドンブーツが出ていて、田村亮がハードゲイ・ファションをしていて、もともと田村亮は好きだったんですが、ますます気に入りました。



Male   ゲイ       リッキー・マーチン


# 381  【スニッカーズ】 2002/04/10 00:32 返信する
From:HODGE 
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Billyさん、こんにちは。
>>それにしても「枕草子」が何でMJP何でしょうかねー。
舌足らずですみません。この文章はたとえ話で、
「MJP」に「やおい」を、「日本」に「同性愛」「ゲイ」を当てはめて読んでください。
まあ、「読み違え」の怪我の功名というか、やっぱり「こういったこと」をされると頭にきますよね。

ついでに。今日の朝日新聞にロシアのネオナチのことが書いてありました。この記事によると、黒人のことを「スニッカーズ」という蔑称で警察が読んでいるということでした。つまり「チョコレート色」をした肌を「スニッカーズ」という「商品」で表しているようです。

これは、良く考えたら、ふざけたバカにしきった言葉「おこげ」(=おかま)や「やおい」(=やめて、お尻が痛い)と同じ侮蔑の構造ではないかと思います。

この言葉を得意げに使う「やおい」評論家はいったい、どういつつもりでこういった侮蔑語を使っているんでしょう。
いったい何が「テクスチュアル・アラスメント」なんでしょう。「スニッカーズ」と黒人のことを言っているネオナチとどこが違うのでしょう?


Male   ゲイ       エミネム


# 380  【3:30まで起きているって若いですなー。】 2002/04/09 11:56 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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>クランシーを読んだらBillyさんの好みが分かるかもしれない(笑)。
>クランシーって「レッド・オクトーバー」やらなんかですよね。
>実のところ個人的に食指の動かない分野ではあるのですが

そうです。「レッドオクトーバー」シリーズですけど、
これは、1作で話は完結するのに登場人物はちゃんと出世なんかもして
シリーズとしても楽しいんです。
僕は軍服マニアなんで、結果が予想付く、いつもアメリカが勝つ
結末でも内容で楽しめます。
そういえば、"A few good men"というトムの映画も見まくっているし。(笑)
軍人さんってすごくいいですよねー。
もう見ているだけで幸せって感じです。

久しぶりにreal world更新して、
全然いやらしくないギャラリー設置したんですよ。
僕の好みはこちらを見てもらえばわかると思います。

>ますますしーほーくさんの顔が謎になった…
>ってこういう場で顔のことなんぞ噂しているのも
>何かミーハーでバカみたいですが

かなり年下の僕がいうのも何か変ですけど、
「かわいい」感じの人ですね。
またこれをいうとこんがらがると思いますが、
坂本ちゃんにBSBのAJの若かりし頃をブレンドした感じ。

まぁ、僕もゴシップ、新しいモノ大好きな人間なので、
自分でも「ばかばかしい」って思いながらも我慢できずにゴシップ雑誌を海外から取り寄せています。
ほんとばからしいんだけど、いろいろ探りを入れるとこれまた楽しい。(笑)

>ミレーの画集とはまた意外な…とはいえ、「晩鐘」その他、
>信仰がらみということになるんでしょうか。

ここでいうと書きたい事を全部言ってしまいそうなのですが、
簡単に言うと彼は信仰心など持っていない人物なんですよね。
それがなぜこの作品を書いたのか、ということと
そのミレー自身のスタンスからミレーの作風が写実主義ではないんでは、
ということを書くつもりです。
(もうできているのよ。UPがまだなだけ。)

>BBS以外のところにもちょっとラクガキしてみたんですが
>ご存知ですか?(笑)。

もしかして、The rimさん?
こないだ久しぶりにchatルームを確認したら、
3月16日付けで
英語で「今パーティーの最中なんですねぇ〜。
これはただ私の独り言………」みたいな感じの投稿があって、
誰だろ〜ってずっと思っていたんですよ。

>HODGEさん、
"Mad In Japan"読みましたよ。僕はイギリス大好きなんでけど、
そういった僕ですらかなりむかつく内容ですね。
それにしても「枕草子」が何でMJP何でしょうかねー。
その作者は「枕草子」を全然読んだことが無く、
ただ、ユアン・マクレガーのイチモツを見ることができた
例の映画をみて、判断しているような気もするんですけど、
もしそうだとすれば、伝聞で自分の主張しているんだから、
評論家とは言えないですね。

でも"The Sunday Times magazine"って、ゴシップ紙のような雑誌じゃなかったですか?
まぁ、日付意外すべてガセという某国の「東○スポーツ」と同レヴェルだと思うんですけどねー。

ただ、もしその雑誌がゴシップ紙だとしても、
日本文化をいい風に、おもしろおかしく下品に解釈して
自分たちの暇つぶしにしているという罪は許せませんけど。

ということで、国宝に英語ページオープンしました。(笑)
これほんとの話なんですけど、今から更新するんです。
何かどんどん手を広げて飽和状態って感じですけど、
やっぱり英語版は必要ですよ。

では。

Male   ゲイ       トム・クルーズ


# 379  【弁明】 2002/04/09 03:37 返信する
From:Hermit 
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今晩は。
という訳で続きのResと、早速ですがここまでの「オイディプス…」に関して質問なぞを。

>Billy さん
>>登場人物の一人に惚れているんで
なるほど、クランシーを読んだらBillyさんの好みが分かるかもしれない(笑)。クランシーって「レッド・オクトーバー」やらなんかですよね。実のところ個人的に食指の動かない分野ではあるのですが……

今日は荷物が少なかったので、片道一時間ほど×2、「オイディプス」をしっかり電車の中で読んできましたよ(←近所迷惑な奴)。その割に大して進まなかったですけれど。

>>坂本ちゃんですが
え?学ランのほうですか?ハチマキ、眼鏡に坊主頭のですか?私はまたもう一人の方かと思ってました。因みに清水圭の名前はしーほーくさんが挙げたので、昨日書いたもう一人のほうがそれに似ていると思って書いたのでした。
確かに(坂本っちゃんがその人なら)その二人の顔に接点はあまり無いですね…… ますますしーほーくさんの顔が謎になった… ってこういう場で顔のことなんぞ噂しているのも何かミーハーでバカみたいですが(笑 自分が、ですよ。)

ミレーの画集とはまた意外な… とはいえ、「晩鐘」その他、信仰がらみということになるんでしょうか。「釈尊伝」は、では更新を待ってみます。書き込みといえば、その時BBS以外のところにもちょっとラクガキしてみたんですがご存知ですか?(笑)。資産を眠らせていてはいけません(笑)

ついでに言い訳を。書き込み期待の旨、拝見したんですけれども、私がここ以外のところにほとんど書き込まないのには幾つか訳があるんですよ。
まず、もともとここにはゲイサイトだからというのでたどり着いたのではなくて、ミラーファン、ロスマクファン、ウールリッチファン、そしてマグリットファンのサイトだったので来るようになったんです。つまりゲイ仲間のコミュニティーを探していたというよりミステリその他の話がしたくてやって来たんですね。世話話なら他でも出来るけれど、趣味の話となるとそうはいかないですから…
こちらには始め2回ほどメールを書いたあとで、HODGEさんの勧めがあってBBSの方に書くようになったんですが、そのときにHODGEさんに好きなことを書いていいですよ、と言われたのもあります。あと、「ごあいさつ」よりも「白熱した議論」のほうがヤリガイがある、という話を伺って真に受けたこともあります(笑)。まぁHOTな論争?はいまのところやおい関係ぐらいしかして無いですけれど…
やっぱりBBSは社交場となっていることが多いので、どうしても勝手なことをガーっと書いて浮いてしまうのはあまり雰囲気が良くないし、管理人の方も困ると思うかもしれないので、結局ご挨拶程度のことしか出来なくなってしまうんですよね。でもそれでは気の効いた世話話では無くてちょっと突っ込んだ話をしっかりしたい人間には意味が無いんですよね… ご挨拶だったら、他にもいつも覗いているから頑張ってくださいね、と書いておきたいサイトは他にも結構ありますし。
まぁそんなこんなであまり周辺での書き込みはしていないのですけれど、拝見はしていますんで面白いコンテンツを期待しています。そちらにしか出てこないような話題があればそちらに書くかもしれませんし。

>HODGE さん
基本的には来週書くとして、とりあえず
>>京極夏彦
既にして「魍魎」を読んでしまっていました。ラスト、箱の中から…というシーンがグログロで(笑)、私には珍しくそういうシーンでなんか気持ち悪くなってしまいました(笑)


ありゃりゃ、また結構なお時間なので、「オイディプス」関連の質問等はまた後日。

Male   ゲイ       グレン・グールド


# 378  【「やおい」評論家】 2002/04/08 22:25 返信する
From:HODGE 
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>>あの評論家

例えば、Mad In Japanというサイト↓があります。このサイトはイギリスのあるコラムニストが偏見で日本人のことを侮蔑的に書いたものへの抗議とその実体を知ってもらいたくて作られたようです。
Mad In Japan
http://www.madinjapan.freeserve.co.uk/jpn_index.htm

確かに翻訳を見ると、無知と偏見と興味本位で書かれてあり、人種差別的です。これを読んだ「日本人」はやっぱり怒るでしょう(当然です)。
でも、これを読んだ「イギリス人」がこれを元にマンガや小説を書くとします。イギリス人には受けます。さらにこれを「ポルノグラフィー化」します。

Mad In Japan Ponography 略して「MJP」になります。
この「MJP」にさらに侮蔑的なニュアンスがいろいろと付け加わります。
そこそこ(イギリス人の間で)話題になり、この「MJP」を「通して」日本人を見るようになります。また「MJP」作家はポルノグラフィー=「ファンタジー」という都合の良い「免罪符」でももって、内容をより過激に(つまりよりバカにした感じに)描きます。

そして、こういった日本人を興味本位に戯画し侮蔑的に扱う小説やマンガ=「MJP」を評論する「MJP」評論家が登場します。

この「MJP」評論家は、何か野心を秘めているのかどうかわかりませんが、この「MJP」を拡大解釈します。
つまり日本文化すべてに対して「MJP」をこじ付け評論します。
「枕草子」も「源氏物語」も三島由紀夫も、カズオイシグロもすべて「MJP的」と表現しだします。「日本文学」が「MJP文学」になり、「日本映画」が「MJP映画」と呼ばれ、日本人同士の関係性もすべて「MJP的」と評されます。

イギリスに住んでいる日本人はいわばマイノリティです。いつのまにか、こういったマイノリティを侮蔑的なニュアンスの言葉「MJP」で見られ、評され、一方的に好奇の目で晒されます。
これは一種の文化テロにはならないでしょうか。

E.M.フォスターが生前にどうしても発表できなかった(相当な葛藤があったんでしょう)同性愛文学『モーリス』は、ぜったいに「やおい小説」ではありません。差別と(そしてエイズと)戦ったデレク・ジャーマンのゲイ映画は、決して「やおい映画」と呼ばれたくありません。




Male   ゲイ       オスカー・ワイルド


# 377  【存在の耐えられない軽さ】 2002/04/08 21:52 返信する
From:HODGE 
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こんにちは
お、Hermitさんも「『オイディプス症候群』症候群」に感染しましたね(笑)
確かにこれ、電車では辛いですよね。本当はデビュー作から追うのがいいんでしょうけど、前作から10年なので、まあだいじょうぶでしょう。(京極夏彦は最初から読むことをお奨めします)

『火刑法廷』だめだったんですか。僕はこれとマクロイの『暗い鏡の中で』が「オカルト本格」の双璧で、わりと気に入っています。カーはやっぱり好き嫌いがでそうですね。僕も『皇帝のかぎ煙草入れ』がぜんぜんダメで、カーから遠ざかってしまったのですが、今読んでいるやつは、密室の謎も興味があるのですが、それ以上に裁判シーンやコミカルなシーンがなかなか楽しめます。

>>一日で「夜のみだらな鳥」とか「百年の孤独」「死の味」
すごいですね。「百年の孤独」は一度挫折したんですよね。

>>「屍鬼」
でこれは結局お勧めなんでしょうか(笑)
>>私が昔「仮に自分が耐えがたい殺人衝動を持って生まれてきたとしたら、自分は死ぬべきなんだろうか」
これってゲイを抑圧する社会に生まれたら「耐えがたい性的衝動」として悩まざるを得ませんよね。
でもなんか「隔絶された空間での人間関係」ってトーマス・マンの『魔の山』を思い出しますね。
そうそう、小野不由美って『オイディプス』の見取り図書いてますよね。

お勧めといえばここのところ知り合いから『人魚とミノタウロス』っていう作品(これもミステリです)を勧められたんですが……何か意味があるんでしょうか。

>>重さ
そうですね、僕も長大な作品にはそれなりの「重さ」を期待しちゃうんですよね。コメディや軽いもの(例えばウェストレイク)みたいなものも好きなんですが、これってみんな長くはないですよね。宮部みゆきも『火車』ぐらいの長さならいいのですが、『模倣犯』のように長くなるとね。この人、たしかにストーリーは面白いですけど、決して「深く」はないですよね。
だから高村薫みたいのは長くてもいいですね。

>>寄生獣 の「人外」的な結末
やっぱり彼女を殺しちゃうとか(笑) それかデビルマンのように「最終戦争」みたいになるとか。

そういえばアイリス・マードックやPDジェイムズに近いかもしれませんね。もう少しラディカルで同性愛や近親相姦を扱ってる感じです。

Male   ゲイ       ブラッド・ピット


# 376  【ついに買いましたか、】 2002/04/08 12:28 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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ついに買ったんですね。
あれなかなかおもしろいんだけど、僕も全然進んでいません。
さすがにホームページを更新しないといけないと思って
いろいろコンテンツ作っているとなかなか時間が無くって。
僕はまだ3−2にようやく進んだ感じです。
だから、Hermitさんとあまり変わらない進展ぶりで
ディスカッションできると思います。

でもシリーズなのに10年ぶりってすごいですよね。
彼、何で食べているのだろうとか、3200円もするのは今後10年間の
生活費を稼ぐためなのか、などと思ってしまいますけど、
重たいから長時間持っていると腕が痛くなって
連続して読むのは僕には無理っぽいです。

最近はホームページの更新(アップは未だせず)、仕事の予習、この本の読書という日々を過ごしております。

坂本ちゃんですが、昨日も「行列のできる法律事務所」に出演していました。
特徴は学ランにはちまきをしている、黙っているとかわいい感じの人ですよ。
坂本ちゃん自身は清水圭に似ているとは思いませんけど、
しーほーくさんの話だと、昔は清水圭に似ているといわれたそうな。
だから、Hermitさんのしーほーくさんのイメージは結構似ているかも。
僕も実際にお逢いしたら予想通りで、すごく感動しました。

Male   ゲイ       トム・クルーズ


# 375  【死者と生者の物語】 2002/04/08 02:11 返信する
From:Hermit 
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今晩は。

>HODGE さん
「オイディプス」もう読了ですか……
早い、というより、これじゃディスカッションにならんじゃないですか、せっかく買ったのに(笑)

黛敏郎氏といえば、題名の無い音楽会の司会振りを思い出しますが(自分が好きというより、両親が点けていたんですけれどね)、ともあれ、Disc Review に関してはちょっと書くことが無いので(笑)、今週はパスします(無理に書くと同じようなこと書くことになっちゃいますし)。ちゃんと読んでいますけれどね。

と、いう訳で遂に買いました、「オイディプス症候群」。でもまだ読み出したばかり、かつこれは電車読みには重いしかさ張るなぁ(かつご近所迷惑…)…と思ったので、他の本と併読予定。ちょっと時間がかかるかもしれません。
シリーズ読んでいないし、フーコーをよく知っているとは言いがたい、という訳で疑問なところはこちらに随時書いていきますので、(billyさん含め)ご回答よろしくお願いします(笑)、かつネタバラシはお避け下さいますよう(笑)。
>> 「本格」は良い!
と言われると、そんなにパズラーが好きなわけではない者としては不安が募ったりするわけですが(笑。 カーの「火刑法廷」はダメでした)、読んでみたらとりあえずその辺りの不安は氷解しました。
説明に終始するわけでもなく、描写に入れ揚げるでもなく、伝染病の件で読者を引っ張りながら、上手く流れに乗せてストーリーへと引き込んでくれる巧みさに、これはいけそうだ、という気になっています。面白ければ案外早く読み終わるかもしれません。数日間寝不足で仕事に差し支える、なんてことになるかもしれませんが……
(でも、敵役が出てくるとなると、ルパンもののようでちょっと不安……)
とはいえ、一日で「夜のみだらな鳥」とか「百年の孤独」「死の味」なんかを読破したのは学生時代の話だしなぁ…… 同じく分厚い「アラビアの夜の種族」も結構かかったしどうなることか…
(10年ぶりなのはシリーズが? 10年に1作ではあまりに寡作な気もしますが…)

ここしばらくの読書はといえば、小野不由美「屍鬼」そして吉野朔実「お父さんは時代小説が好き」(本にまつわる日常がつづられていて結構面白いです)、といったくらいですが、問題の「屍鬼」。
うーん… こう、なんとなく読んでいていらいらしてくるような部分があったんです、個人的に。それは登場人物たちが皆どこか煮え切らないから、というよりも、どこを取っても説明に終始していて、結果的に物語が犠牲になっている気がする辺りに原因があるように思えました。
始めは村のしきたりの説明、次には医学的な問題の説明…といった具合。リアリティのためにやっていることなんでしょうが、この場合リアリティを逆に損なっている気がします。上手く出来ないのなら、むしろそこは非合理な話なのだからと割り切って書いたほうが良かったのではと思うくらいです。
登場人物の心理も、どうしてそう思うかが説明的に記述されている感じで、読んでいて鼻白んでしまうんですね… ハイスミス作品(読んで間もないのでよく引き合いに出しますが)などにあった、説明はうまくつけられないような心の動きだが、それを的確に捉えて描き出す、といった部分がなくて、なんだかジュブナイルの成長小説を読んでいるようで………
ある登場人物の心理・作中小説が、人の原罪、あるいは人という種と他の種との関係を考察する哲学パートのようになっていて、奇遇にもある意味「寄生獣」と似た面もあり、また私が昔「仮に自分が耐えがたい殺人衝動を持って生まれてきたとしたら、自分は死ぬべきなんだろうか」なんて考えてみたこととも一致するといえば言えるのですが… その辺りもなんだか感銘は受けなかったですね… なんというか、登場人物の心理に重みがない分軽く見えるというか… その考えに到った経緯というのもまるで何となく思いついたような感じで、重みが感じられないと感じてしまったせいかも知れません。
この長さに見合った重みが感たかと言えば、私はNo。怖いわけでもないです。キングの「呪われた町」でも感じたのですが、多数の人に災厄が降りかかる物語(を多元描写)で恐怖を感じさせるのは難しい気がします。一人一人の死の重みが結局減ってしまうだけなので。

あと、楳図かずおの「イアラ」が文庫で出ていて買ったのですが、これは物語自体は地味---
(表面上は、永遠に生きつづけるある男が、死んだ恋人に似ている女と様々な時代に出会う[が、当然それは恋人自身ではない]というだけの話)
--- なのですが、ある章で時空を貫く愛のビジョンが明らかになると、それらがとたんに輝いて見えてくる不思議さがあります。このどこかSF的(非科学的ですが(章))に壮大なビジョンこそがこの物語の持ち味でした。


Billy さんにも Res をつけるつもりが、あんまりな時間になってしまったのですいません、明日にでも……
(ご紹介の番組見損ねたのですが、そういえばいつだったか無音で適当な番組をつけていたときに、明石屋さんまが司会をしているらしい番組が写ってました。
で、そこに眼鏡・坊主に学生服の人と頬骨のやや張って頬のこけた痩せた感じの人が向かいにいてどうやら両者ともお笑い芸人のような気がしたんですが、
その一方がそうだったりして、なんてちょっと思ったんですが何のことかわかります? なんというか、清水圭の線を細くしたような印象を受けたんですが…)

Male   ゲイ       マドンナ


# 374  【ユダの窓】 2002/04/03 00:51 返信する
From:HODGE 
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『オイディプス症候群』の興奮冷めやらぬうちに、次の読書。やっぱり「本格」は良い! ということでカーター・ディスクンの『ユダの窓』へ。いきなり完全密室殺人でテンションが上がります。

Billyさん
>>これはシリーズみたいなんで、僕のように「オディプス症候群」だけ読んでいる人間にとってはなじみのない登場人物が出てきたり、わからないエピソードも書かれているので、そういう意味で読みにくい部分は少しありますね。

だいじょうぶですよ。『オイディプス症候群』は前作から約十年ぶりなので、僕も他の作品はぜんぜん覚えていません。
そうですね、矢吹カケルが主人公というか探偵で、ナディア・モガールがワトソン役、ニコライ・イリイチがカケルの「宿敵」で悪役ということで十分でしょう。
フーコーの「監獄」や「監視」(パノプティコン)の話はなかなか興味深かったです。あと有名な「恋人がタクシーで帰るとき」のエピソードも出てきて、なかなかニヤリとさせてくれました。

ちなみにこのシリーズは(題名、キーワード)
『バイバイ、エンジェル』(テロル、現象学)
『サマー・アポカリプス』(キリスト教カタリ派、シモーヌ・ヴェイユ)
『薔薇の女』(ジョルジュ・バタイユ、両性具有)
『哲学者の密室』(ハイデッカー、レヴィナス)
が出ています。僕はこのシリーズを読んで日本のミステリーを読むようになりました。
さあさあ、Hermitさんも読みましょう。

Male   ゲイ       リッキー・マーチン


# 373  【「オイディプス症候群」読了】 2002/04/02 01:02 返信する
From:HODGE 
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やっと読み終わりました「オイディプス症候群」。こうくるか、「あれ」がそうだったのか! もう最後の方夢中で読んでしまって……心地よい疲労が……。
というわけで、もう寝ます(笑)


       


# 372  【いよいよフィナーレ】 2002/04/01 20:08 返信する
From:HODGE 
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今帰ってきました。これから『オイディプス症候群』最後の10章(と終章)へ突入します。あの切り取られた首の意味は? 死体消失の謎は? なぜ彼女は犯人の方へ向いて死んでいたのか? ギリシア神話の意味は? 動機は? イリイチは誰? それで犯人は?
あーーー、

12時くらいに、また現われますね。

BGM ベートーヴェン 弦楽四重奏曲嬰ハ短調

Male   ゲイ       ミシェル・フーコー


# 371  【書き忘れ】 2002/04/01 11:39 返信する
From:てっしー URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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書き忘れたんですが、
Hermitさん、坂本ちゃんを見ましたか?

確か明日の朝日放送系列で爆笑問題のスペシャルがあると
思うのですが、そこにゲスト出演するみたいですよ。

Male   ゲイ       エミネム


# 370  【昼はスパゲティーを食べよう♪】 2002/04/01 09:15 返信する
From:てっしー URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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>トム・クランシー、ですか…?
そうですよ。僕一冊の本を集中的に読むより2冊ぐらい
同時に読んでいます。
このトム・クランシー、かなりおもしろそうですよ。
まぁ、この種の本って結局アメリカが勝つから、
そういう意味で予想外というのはまずないんですよね。
だけど、ストーリーがおもしろいというか、かなり国際情勢や民族紛争なんかを調べてあって、読んでいると結構はまってしまいます。
あと、登場人物の一人に惚れているんで、疑似デートということで読みあさっています。
(軍服も僕の中で萌えポイントです)

だから、いまこの2冊と、ホームページ更新用のためにミレーの画集とその当時の資料を読みまくっています。
24時間暇だとすることがなくって・・・(涙)

そういえば、卒業祝いありがとうございます。それと、「釈尊伝」も見て頂いたようで、あれ、第3部を作成中なのでもうしばらく(あてにならん!)お待ちください。

>"よそ者"排除のことを語っているような……
>「狂気」の解釈にも "ロマンティックな" 側面がありますし

そうそう。その排除しようとする力がフーコーのいう「権力」なんだと思いますね。そう予想して読んでいくと知のシフトが権力のシフト(power shift)を招くというフーコーの説に納得がいきます。

あと、「エピステーメー」も昨今のゲイ境遇を考えれば、この考え方はすごく納得がいくんですよね。

>その辺を見極めたい気もするので、
>その辺もお二人に伺ってみたいところです。

おもしろいすっよ。
でもまだ僕全然進んでいないですけどね。
ただ、最初はどばどば〜っていろいろな偶然だったり、不思議なことが起こるので、読み始めたら最後まで読まないと何かもやもやが残りそうです。
だから、読み始めたら最後まで読むんじゃないでしょうか。
ただ、これはシリーズみたいなんで、僕のように「オディプス症候群」だけ読んでいる人間にとってはなじみのない登場人物が出てきたり、わからないエピソードも書かれているので、そういう意味で読みにくい部分は少しありますね。
ただ、これがおもしろかったら、シリーズを読みたくなるという事もあるでしょうが。

僕ミステリーは全く読まないので、Hermitさんの「見極め」には役立たないかもしれませんが、
そこの部分はHODGEさんが補足してくれることを望んで。(笑)

Male   ゲイ       エミネム


# 369  【お任せモード?】 2002/04/01 01:34 返信する
From:Hermit 
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ええと、今週の読書なんですが……
仕事が忙しくて図書館に寄れない、モードが続いていて、読む本探しに本屋に寄ったのですが…
『オイディプス症候群』は見当たらず、何かこれといって気を引くものも無い…
まぁ出来れば(電車で読むので)文庫本がいいと思っていたので、
…で、手にとったのが綾辻行人の「殺人鬼」と小野不由美の「屍鬼(1)」……
ちょっと安易な気がしますが(それも高度なメタミステリのお話で盛り上がっている最中に… 笑)、当ても無く気力もないと、簡単に読めて且つ引き込んでくれそうなものに走るんですね。
ただ、「殺人鬼」は何だか下馬評よりずっと普通のお話でした(すれているんだろうか(笑))。「屍鬼」は1巻を読んでしまった都合上、残りにもお付き合いしようかという感じなのですが。
『オイディプス』は近所の本屋に無く、ありそうなところは分かっているものの…
そんな訳で、私がディスカッションに参加するとして来週以降の話になりますね…
お二人でがんがん進めていてください。読んでいる途中の内容についても話すことっていろいろあるのでは、と思うのですが………

ただ、私はフーコー1〜2冊読んでいたはずなのですが(でもどれだったか覚えていない…)、特にフーコーシンパではないので、個人的にはフーコーが塗り込められているだけでは楽しめない気がします。その辺を見極めたい気もするので、その辺もお二人に伺ってみたいところです。
(「薔薇の名前」ほどであれば良いのですが……)
そういえば取っている新聞のコラムで、野崎六助氏が「ミステリの枠を越えたミステリ」の一つとしてこの作品を紹介していました(もっとも近刊のみを紹介するコラムではありますが)。
海坊主先生自身は、ちょっとしたキャラクターの持ち主だったようですね。これを機に再読してみようかな…

>HODGE さん
>>アカデミー
…よく知らないのですが、あれ、「マルホランド…」は作品賞ではないですがどれかの賞に入っていませんでしたっけ?

>>アイリス・マードックの本、必ずって言ってよいほどゲイが登場
そうなんですか… 実は読んだことが無い…
内容的にはどんな話を書く人なんでしたっけ。情報すらオミットされてしまっていて、名前だけの状態です。

>>テクスチュアル・ハラスメント
うーん、小谷真理氏の思想を知るには何を読めば良いんでしょうかね……

>>寄生獣 の「人外」的な結末
…って ……(笑) どんなのを考えておられたんでしょう、伺ってみたい!(笑)
いろいろ問題はありますが、あれはあれでマンガとして上手い落しどころだったかな、と思いました、私は、ですが。

>>今、笠井潔を読んでいるからかもしれませんが
ということは、
読んでいると何かが違うんですね。これは読まなくては。

デュティユやノーノは、では探して聞いてみようと思います。
そういえば、知らなかったのですが「ファッション通信」って今日が最後だったんですね。

>Billy さん
>>クランシー
トム・クランシー、ですか…? 併読とは凄いですね…

>>ゲイについてのフーコーの考え方と深く関わっている
それは強く感じた覚えがあります。「狂気」に対する社会の扱いを通して、むしろハイスミスが小説で語っているような、"よそ者"排除のことを語っているような……「狂気」の解釈にも "ロマンティックな" 側面がありますし…
とはいえ、フーコーの考え方自体は今回の問題ではないですけれど………
(「海坊主」先生のイメージには何となく親しみを感じますが…)

>>宗教美術と自己の「確信」
ではこちらももし機会がありましたら伺えれば……

Male   ゲイ       アルフレッド・ヒッチコック


# 368  【本箱作成中】 2002/03/31 15:53 返信する
From:てっしー URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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何か「春〜」って感じですねー。
さすがに本を整理しないといけないので、
やっすいカラーボックスを大量に買って、色を塗りでかい本箱を作成している最中です。
早くこの大量の本を整理しないと、不便で、不便で。

>竹田青嗣の本

検索してみたら僕の処にも1冊ありました。「初めての現象学」というタイトルでNHKブックスから発売されていますね。
ただ、この本一度も読んだことがないのですが、、、
まっ、それも愛嬌ということで。(笑)
この際読んでみようと思っています。

ただですねー、例の「オディプス症候群」なのですが、未だに本編が始まるところまで読んでいないというか、主人公らしき人物にいろいろな偶然が重なる部分までしか進んでいません。
章でいうとまだ2章です。
クランシーと併読しているのでなかなか進みません。
ディスカッションするにはまだまだ時間かかりますね。(笑)


Male   ゲイ       エミネム


# 367  【重力と恩寵】 2002/03/30 01:45 返信する
From:HODGE 
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Billyさん、こんにちは。
>>竹田青嗣の本ってNHKブックスから発売されている奴ですか?
僕が「今」持っているのは『現代思想の冒険』(ちくま学芸文庫)、『エロスの世界象』(講談社学術文庫)です。というか一番現象学について書いてあった『意味とエロス』見当たらないんです。どこへいった(笑)

で、本棚を見ていたら『フーコーの系譜学』(講談社選書メチエ)という本が出てきました。これ確か最初のベルクソンが激つまらなくて読むのを止めたんですね。それで今フーコーのところを見たら、Billyさんが挙げてくれた本についてわりと詳しく解説してありました。これも一夜漬けにはいいかも(笑)

『オイディプス症候群』は500ページぐらいまで進みました。まだ全体像が掴めないなあ。ギリシア神話の「意匠」がどう結びつくのか。
それにしても笠井潔を読むと、いろいろと本が読みたくなりますね。アガサ・クリスティも久しぶりに読みたくなりました。
シモーヌ・ヴェイユも『重力と恩寵』をペラペラめくっていたらなかなか良いことが書いてありますね。

Hermitさん
リンチの「マルホランド・ドライヴ」見たんですね。感想もどうもです。でも「ミステリー的な伏線」があるのに「ミステリー的な解決」がないと、僕みたいなミステリファンは欲求不満になりそうですね(笑)
映画と言えばアカデミー賞があって『アメリカン・ビューティー』についてゲイ関係のサイトで話題になってますね。あとイアン・マッケランが会場に年下のボーイフレンドを連れてきたとか。
まあ、それは言いとして。アカデミー賞ってリンチの映画やこの間見て感激した『金色の嘘』とかどうして入ってないんでしょうね。結構素朴な疑問だったりして。あの中では『アイリス』が見たいかな。というより、アイリス・マードックの本も急に読みたくなりました。この人、必ずって言ってよいほどゲイが登場させますよね。

>現代音楽
そうですね。ショパンやブラームスを聴くような楽しみ方ではないですね。でもあの中ではデュティユや聴きやすくて、響きも端整で美しいです。久しぶりにノーノの Contrappunto dialettico alla mente を聴いてぶっとびました。すごく面白いです。これは一度は「話のタネ」にでも聴くことをお奨めします。


Male   ゲイ       イアン・ソープ


# 366  【哲学、、、やっぱ難しい。】 2002/03/29 22:05 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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竹田青嗣の本ってNHKブックスから発売されている奴ですか?
僕あの本持っているような気がします。

フーコーは是非読んでみてください。
特に最初は『狂気の歴史』を読んで、
その後に『臨床医学の誕生−医学的まなざしの考古学』。
その次に『言葉と物−人文科学の考古学』。
そして『監獄の誕生−監視と処罰』。
最後に『知の考古学』でしめるというプランはいかがでしょう?

これであなたもフーコー通????(笑)
特に『言葉と物−人文科学の考古学』はフーコーの代表作だし、フーコーが生涯をかけて研究した「人間性」や「エピステーメー」なんかの記述もあって、フーコーの中のフーコーっていう感じの作品です。
ただ、少し内容的に偏りがあるのではないかと思ってしまいますが。
ここまで来るとクーンの「パラダイムシフト」も気になりますね。。。

パラダイムシフトについては詳しくないので、是非しーほーくさんに聞いてみたいのですが。

これぐらいが僕のおすすめです。
ただ、『性の歴史』は読まない方が良いですよ。
なんか、フーコーらしくないですね。

Male   バイ       ユアン・マクレガー


# 365  【戦争レクイエム】 2002/03/27 23:57 返信する
From:HODGE 
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Hermitさん

>>ハイスミス
そういえば、いくつかの作品は「失踪」を扱ってますよね。『ヴェネチアで消えた男』もそんな感じでしたし。ただミラー/ロス・マクのように謎解きというかどんでん返しみたいな扱いではないような気がしますけど。あと「入れ代わり」みたいなパターンも印象的ですよね。『リプリー』『贋作』『アメリカの友人』とか交換殺人の『見知らぬ乗客』もそうですし。
それと、下のフーコーの理論に関係しそうなハイスミスのセリフを発見しました。

”カトリック教会は最高の精神科医です──適切に受けとめさえすれば”(『生者たちのゲーム』P157)
これって、カトリックに対する皮肉なのか、それとも精神科医に対する皮肉なのか、どちらにも取れる最高のイヤミじゃないですか? さすがハイスミスだと膝を打ちました(笑)

>>デレク・ジャーマンの映画
これの『ウォー・レクイエム』って何年か前のレコード芸術の記事で見たことがあります。でもこの音楽の映像化っていったいどういう風になるんでしょうかね。この曲かなり長いし、ひたすら暗いし、なんかマーラーみたいですよね。特に「リベラメ」はいいですね。


Male   ゲイ       レナード・バーンスタイン


# 364  【読書感想文 THANKS!】 2002/03/27 23:03 返信する
From:HODGE 
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Billyさん、こんにちは。
『オイディプス症候群』気に入っていただいてとてもうれしいです。感想文まで書いてくれて感無量です。今回のテーマはフーコーなので、ぜひBillyさん意見が聞いてみたかったんですよ。
300ページあたりになると今度は現象学的な「まなざし」についての議論がはじまります。これらがギリシア神話(&ジョイスの『ユリシーズ』)とクリスティ的な殺人事件とどう絡んでいくかなんですよね。

僕はフーコーは全然読んだことがなかったのですが、これを機に読んでみたくなりました。そういえばシモーヌ・ヴェイユも笠井潔の作品を読んで興味がわいたんですよね。『現象学』は竹田青嗣の本で一夜漬けです(笑)

他の皆さんもこの本を読んでディスカッションしましょう。


話は変わりますが、イアン・ソープ来日! 相変わらずカッコイイですね。

Male   ゲイ       トム・フォード


# 363  【買いましたぞ!!】 2002/03/27 20:24 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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『オイディプス症候群』購入しました。
3200円という、ちょっと高いじゃないの〜って思う価格にもフーコーが出ると
買わないわけにはいかない!
ということで、岩波の美術全集を買いに行ったときに購入しました。

今50ページほど読んだのですが、なかなかおもしろい。
以降「速報、読書感想文」です。(笑)
32ページで早くもフーコーの『狂気の歴史』での概念が書かれていて、「うぉ」って
思って読み続けました。
理性が最高の権威として君臨し、理性に反して疑念が差し込まれることはない、理性の時代(Age of Reason)に狂気とともに、他の「非理性的な」行動は理性的である社会から隔離され始める。そして、その隔離施設として病院が建てられた。
フーコーによれば、こののちに新たな断絶があり、狂気は犯罪ではなく、病気なのだから治療しなくてはいけないという風に考えられていくらしい。
この考え方は、僕自身『臨床医学の誕生−医学的まなざしの考古学』と深く関わってるし、ゲイについてのフーコーの考えたと深く関わっているように思うので、この小説の中でどう関わってくるのかも楽しみにしています。

ストーリーもなかなか不思議だし、フーコーの考え方がちりばめられているしで、今のところ満足です。

宗教美術と自己の「確信」と言うことにはちょっと言いたいことがあるので、また後ほど。(書く時間がないのですよ。)

Male   ゲイ       エミネム


# 362  【寄生獣】 2002/03/25 22:23 返信する
From:HODGE 
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もちろん、「寄生獣」大ファンでしたよ。今はもう処分してしまいましたが、全巻持ってました。いやー、あのマンガ強烈でしたね。でも密かに自分の手に「ミギー」があったらイロイロできたのに、と思いますけどね(笑)。ただ、最終回はちょっと「青年誌」ということで、わりと穏やかな結末でしたよね。もっと「人外」的な結末を期待していたのですが。

>>ゲイ相手の新たな恐喝
まだ、ゲイということで脅迫材料になるんですよね。また「やおい」のようにゲイのことを「意味無し」とか「やだ、お尻が痛い」と愚弄したり。
『オイディプス症候群』にもそういったゲイ差別の歴史が書いてあって、この本をあの「やおい評論家」に付きつけたくなります。今時バカの一つ覚えのようにフロイディズムでゲイや「やおい」を語って見下している態度には本当に(何度も)頭にきます。だいたい、フロイディズムでゲイのことを言及すること自体がテクスチュアル・ハラスメントじゃないですか。しかも「やおい」という言葉自体がゲイを侮蔑する「意」がありありと感じられるし。それに普通に「ボーイズ・ラブ」(「やおい」にあらず)を書いている人たちやそのファンを精神分析的に語ることも、そういった人たちを馬鹿にしていると思いません。
そういった作家たちは、何も男性恐怖でも何でも無くて、純粋に芸術的観点から、つまり「文体」だとか「叙情性」だとか「表現力」あるいは「エンターテイメントとしてのポルノグラフィティ」として評価されたいのではないかと思うのですが。それを小谷真理は、ゲイもゲイ小説&ボーイズ・ラブの愛好者たちも「未熟」だと思っているから、見下しているから、「今時」擬似科学=バカの一つ覚え=フロイトの援用で評論していると思います。
本当に「テクスチュアル・ハラメント」って何なんでしょう。フェミニストだったら、性的なことを戯画されたり愚弄されたり矮小化される「苦痛」はわかっていると思ってましたけど。例えば「生理」や「生理痛」を「やだ、お尻が痛い」=「やおい」のように愚弄されたら、どんな気がするか想像できないでしょうか。「テクスチュアル・ハラスメント」で人を断罪しているくせに、その自分の行いがどれほど人を傷つけているかわかっていないんですね。まったく「辻元」と同じ。「だから○は」なんていう「テクスチェアル・ハラスメント」語が使いたくなる「誘惑」さえ生じます。

心ある「ボーイズ・ラヴ」関係の人には、笠井潔の『オイディプス症候群』を読んでもらいたいですね。


Male   ゲイ       ヴァージニア・ウルフ


# 361  【流刑の神々】 2002/03/25 21:43 返信する
From:HODGE 
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Hermitさん、こんにちは。
>>信仰について
明晰な意見ですね。さすが理系。
そうですね、僕も宗教に関しては、信じるか、信じていないか、つまり「1ビット」程度の情報で十分だと思います。
日本人がクリスマスとひな祭りと初詣と葬式(仏式)をぜんぶやっているのは、信仰心と言うよりも、年中行事ですからね。
だから僕は「気高い信仰心」というのは、要するに「キリスト教に代表される一神教」や「国家神道」「文化革命中国」「スターリニズム」と似たような「感覚」に近いと思います。みんな「1ビット」ですからね。

それゆえ、Hermitさんが言うように「迷いのない」強さがあるんでしょうね。そうでなければ、ユダヤ人や同性愛者を抹殺するような残虐な行為を行えることはできませんもんね。まったく「1ビット」思考のなせる技です。

>>ネッシー、UFO、ツチノコ、神、輪廻…
そうそう、要するに「証明」してくれればいいんですよね。シュリーマンやエヴァンスがクレタ文明を証明したように。逆に(ガロアでしたっけ?)5次元方程式は「解けない」という「証明」でもいいんですよね。

>靖国
は僕も特別な「感慨」はないんですよね。今、笠井潔を読んでいるからかもしれませんが(笑)、物体が何か(例えば「下品」や「上品」あるいは「崇高」)な「意味」を持って立ち現れる=「現象」されるのは、そのように見える(理解している)という「前提」を予め(つまり見る前に、憶測として)「確信」しているからじゃないでしょうかね。
例えば、ソ連時代、地方の本当に粗末なギリシャ政教会でも、信仰する人は、信仰をし続けましたしね。逆に僕なんかはローマ教皇のあんなにド派手な服装を見るたびに「崇高とは思えない」という「感覚」が「立ち現われて」しまいますけどね。


Male   ゲイ       エミネム


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