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 420  【差別か? 差別ではないか?】 2002/05/12 19:11 返信する
From:Hermit 
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参戦!

>> なんかあまり言葉にこだわりすぎるのもいかがなものか
>> 言葉にとらわれずにその人のいいたいことが、差別的であるのか、ということが大切
私は、基本的にこのラインに賛成なんです。
結局差別意識が抜けなければ、ゲイという言葉だって早晩差別用語になるでしょうし(歴史的背景の問題を言うのなら、この先ゲイという言葉に「歴史」が加わっていくだけのこと)。
自分たちが選び取った言葉であるかどうか?という問題があるのかもしれないですが、それは名前と同じ、大きな問題ではないと思います。
こんな名前(体や容姿でもいいですが)をつけやがって、と親を恨みつづけるのか、それを自分のものとして捉えなおすのか、といった問題でしかないような……

但し、以前も書いたのですが、差別的な背景を持つ言葉を用いないようにすることが、安易な差別を妨げる要因となることもまた確かなことのような気がします。
新しい言葉を生み出してまで差別をする才のある人はそうはいないでしょうが、既成の用語を利用するのは簡単ですから(芋洗いを真似るのは簡単です)…
今は盲目の人を差別する風潮はほとんどないし、言葉がなければ子供が安易に「ちんば」だの「びっこ」だのといった言葉をかける心配もない。
子供時分の習慣の影響は結構大きいと思うので、子供に安易にそんなことをさせない、そんな習慣をつけさせないという意味では、言葉狩りの効用も大きいのかもしれないです。

ただ、世の中がある一定の観念・感覚(不安かもしれないし、侮蔑の念かも知れないですが)を持っているときには、それに当てはまる造語ができれば、それは瞬く間に広まると思います。
その部分では、言葉を刈った所で同じことが繰り返されるだけかもしれないですよね。

>> ”差別ではなくて「ホモマンガ」としか言いようがない”
これはなかなか微妙なのではと思いました。
なぜって、HODGE さんは「ホモ」という言葉と「やおい系マンガ」を双方嫌悪しておられますが、嫌悪すべきものに嫌悪すべき名前がついても別に問題ないのではと。
「ホモ」がゲイへの偏見を示す言葉であるのならば、ゲイとは何ら関連のない偏見に満ちたものであるやおい系マンガ [耽美とはそういうことですよね] は、正に「ホモマンガ」と表現されるものだろうと思いますが?
その店員氏が言葉にどんなニュアンスを込めたのか、その場で聞いていないと分からない部分もありますが、言葉だけ聞く限りでは、そんな風にも受け取れます。
むしろ、これが「ゲイマンガ」「ゲイコミック」だと言われることの方が気持ち悪いのでは?
まぁ、これはさしてやおい系マンガに関心のないものの言い草かもしれませんが。

>> 差別され、殺され、自殺に追いこまれた同性愛者
これはこの文脈とは関係なくはないですか? これを言い出したらアジア各国から日本に向けて何がしかのお言葉がありそうです。
ゲイがかつてひどい扱いを受けたことが仮になかったとしても、問題は変わらないと思いますけれど…

>> どちらもできないのだったら、「餓死」すべき
これを聞いたとき、これって
>> 「1ビット」的思考
なのでは? とちょっと思いました。正義と悪といった2分法。
両立は成り立たない、という意味ではあるんでしょうけれど。これは「やおい」というものに何を受け取るのかにもよりますよね。
まぁ、そうすっきり行けば楽なのかもしれないですが。

やおいと関係あるのかどうか分かりませんが、ひとつ経験談。
学生時代に研究室仲間の女性が面白がって別冊宝島のゲイ関連の巻をもってきて読んでいたことがあります。
いろいろ言っていましたが(笑)、セックスの妄想か何かについてのパートだったか、その辺りを読んだ一人曰く「いやだ… 脛毛からませないで」。 …………(笑)
まぁそういう身も蓋もないことをいつも言う人だったわけですが(笑)、なるほどねぇ、脛毛を絡ませているといえば言えるわな、と妙に苦笑してしまいました。
それって普通の男女だって同じことで、なんでゲイだけ問題にされにゃぁあかんのや(絡むことに関して、そこがいいといった意見はとりあえずここでは無視(笑))、といったところですが、多分ゲイという存在が他人事だからという部分が大きい気がします。
「絡ませないで」に象徴されるように、どうもある年齢までの女性には(リアルな)性行為への嫌悪感がある程度あるみたいですよね。自分が現実と関係なく美しい存在だとと思いたいといったことと平行するような感じで。そういう人が自分の性衝動と向き合った時、どう処理するか、という中の選択肢としてやおい的な幻想が出てきてしまうのではないかと。
つまり自分でない(女でない)妖精みたいな幻想世界の住人に、代わって("美しく"(笑))衝動を満たしてもらうと。それならじぶんは穢れない…
もっともそれならゲイじゃなくて妖精でも夢見れば良さそうなものですが、やはり何か夢見る対象が男でなくてはならない必然性でもあるのでしょう。
ゲイにとっては何か迷惑な話ですし(勝手に妖精といっしょにするなって)、ある年齢を越えた人までそんなこと言っているのはどうかとは思いますが(歳は問題じゃない!と言われそう…(笑))、まぁその辺は趣味の問題でもありますし……

Male   ゲイ       グレン・グールド
 

# 419  【優雅な叱責と、下品な反駁】 2002/05/12 19:10 返信する
From:Hermit 
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皆様、今日は。

うわー、何だかハードな議論が展開中ですね。
…で、ついでに私も更にかき回してしまいそうです(笑)。
      ご容赦、お覚悟。

でもその前に個人的なお話から。

読書。ラヴゼイ「バースへの帰還」、ランズデール「罪深き誘惑のマンボ」、春日武彦「屈折愛」、E・ゴーリー「ギャシュリークラムのちびっ子たち」「優雅に叱責する自転車」。
「バースへの帰還」、この作者のストーリーテリングの上手さに改めて唸りました。謎の要素はそんなにはないし、内容的には地味さもある、にもかかわらず、この先一体どうなるんだという展開の意外性や上手さ、あと偏屈なダイヤモンド氏をはじめとした人物同士の絡み・会話でニヤリとさせるユーモア感覚とで、最後まで飽きさせない。
職人芸ですね。
ただ、それまでの経緯も知っていたほうが楽しめるので、読まれるのであれば「最後の刑事」を先に読むと面白いかと。
春日武彦氏は贔屓の著者ですが、精神科医さんなので、ここでそのお話をするのは控えます(笑)。先日もまた著者の本を買ったんですけれどね。

さて、「罪深き誘惑のマンボ」。
面白かったですよ。但し、ラヴゼイと同じく、謎がどうと言うよりも(こちらも意外性はあります)ストーリーの展開を楽しむもの。
HODGE さんは(主人公のひとり)レナードのキャラクターを気にいるんじゃないかなぁ、と思っています。黒人ゲイなんですが、とにかく黒人やゲイを差別する言葉に遭遇しようものなら相手に絡んでいかずに入られない、もちろんタフな身体に任せて殴り合いも望むところという…
危なくてとにかく下品、と評判のこの話(シリーズ)、機知の効いた会話の中に黒んぼだのムスコだのファックだの…といった言葉がやたら出てきますが、
(傑作なセリフもやたらと出てきます。例えば、
「考えてみれば、俺たちはみんな、ほんのこれぐらいの差で、あやうくクソになりそこなったんだぜ。誰だってそうさ。ほら、アソコともうひとつの穴とはこれぐらいしか離れていないからな…… だが、あんたはどうやらちがうようだ。さすがだよ。あんたのおふくろさんは、ひりだしたクソにスーツを着せて、名前をつけたんだものな」)
その割に物の見方自体は主人公二人の頭の中はかなりまっとうな感じです。ある種の悪漢小説かと思っていたので少々意外でした。これはむしろ正義漢奮闘記のちょっとした変種ですね。綺麗事でない分だけむしろ素直に読めます。
この話に一体どうやって落とし前をつけるのか?といった先の見えない展開に加え、ひねりの効いた会話に乱闘騒ぎ。そこにアメリカ(南部)社会の現実が影を落とすと言った趣。(しかも最後に到ってようやく謎が明かされる)
ホラー短編で知っていたランズデールと少々趣が違うように初めは感じていたのですが、後半に到ってみればやはりそこはランズデール。南部ゴシック・ホラー的な構造の中に人の哀歓を適度に織り込んだ、いつもの味がそこにありました。

エドワード・ゴーリーの本は大人の童話と言った趣の絵本ですが、
ナンセンス(内容だけでなく絵の雰囲気も)、残酷でシュールかつ、妙なユーモア感覚があります。文が1ページに短いフレーズ一行だけなのも良い雰囲気です。
ところでこの人、大学卒業後出版社のダブルデイに勤務し、ヘンリー・ジェイムスの一連の作品(!)やポーの「グロテスクとアラベスクの物語」、カフカの「アメリカ」などなどのブックデザインを担当していたそうなんですよ。(しかも「どれも素晴らしく趣味がよい」そうです。絵本を見ると、多くの人が彼のことを、昔亡くなったイギリス人だと思っていた、というのも頷けます)。
一度見てみたいものだと思いますが、HODGE さんはご覧になったこと、ありますか?

ところで最近、本を買いに神田の三省堂に寄った折、海外文学の平積み部分に自殺にまつわる本(というより、自殺した著者の本)が集めてあって、そこに確かシモーヌ・ヴェイユの処女作があったんですよね。それぞれの本の上に死因を書いた黒い十字架が乗っていて、ヴェイユのところには「餓死」と……
手に取ってどうしようか悩んでいたのですが、アポカリプスを読んだ後にすればいいか、という訳でそのときは買いませんでした。ぱらぱらとめくってみた限りでは、短い章立てのコラム集のような印象(といっても言い回し自体は余り平易ではない感じ…)だったので、読むのにそんなには苦労しない気がしましたが…
それにしても、HODGE さんと Billy さんのやり取りを見ていて、ちょっとアポカリプスのヒントをもらってしまった感じだったのは、よかったのかどうなのか…(笑)

アニメーションについてちょっとつけたし(関心のありそうな部分だけ(笑))
ブラザーズ・クエイの「ストリート・オブ・クロコダイル」とベルギーのラウル・セルヴェの作品集を買ったのですが、先ずクエイはあの話を、シュールでファンタスティックな映像に置き換えていましたね。幻想的な部分を人形たちの不思議な存在感に置き換えた印象でした。
セルヴェについては、彼がマグリットのフレスコ画を描く作業を手伝っていたことがあると聞いてびっくり。デルヴォーへのオマージュとなる作品があるのですが、マグリットともそういった深い結びつきがあったのかと……
ただし、彼の作品はアニメならではのテンポや自由さがとても印象的なのですが、マグリットを髣髴とさせるような部分はないような気がします。

Male   ゲイ       ロラン・バルト
 

# 418  【また怒られそうだ。】 2002/05/11 17:08 返信する
From:billy 
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その「ホモ」という用語、諸刃の剣ですよね。実際、HODGEさんの
そのBK1の担当者の話を聞いていると、傲慢さと差別を感じます。
自分が多数派にいることが常人であるという傲慢さと、そして、
minorityを見下したような感じを受けるんで、それは差別だと
思うんです。
だけど、僕はなにげに使っている「ホモ」という言葉にはすごく
寛大で、まぁ、当然「ゲイ」と呼ばれる方が、納得はするんです
けど、「ホモの人たちのファッションっていいよね」っていわれ
るのと、「ゲイの人たちってキモイ」といわれるのは、断然前者
の方がいい印象受けるんで、自分的には言葉にとらわれずにその
人のいいたいことが、差別的であるのか、ということが大切なん
じゃないかと思うんです。
まぁ、でも最初にもいったとおり、ゲイが一番無難なのはいうま
でもないことですが。

あと、JapaneseをJapと「侮蔑する」という所は少しいいたいんです。
実は、このニュアンスもすごく微妙なんですよね。
単独で聞くと絶対に侮蔑語だし、使わない方がいい言葉であること
は、「ホモ」と同じなんですが、これは親しみを込めるJapと見下
していうJapがあるんです。実際Jap Roadと呼ばれる、日系アメリカ
人たちの家が続く道をそのように呼んでいるのですが、それを別の
道の名前にしようとした際、日系人たちと地域の人たちが
すごく反対した。それは、侮蔑語として使用していないから、らしい
のですが、要は地域住人は自分たちはJapという言葉を「侮蔑語」と
して使用していないし、日系人たちも自分たちがその場所で分け隔て
なく差別されながらすんでいないので、変える必要はないというもの
でした。

でも、もちろんそのことを差別と感じる人がいることは事実で、
この言葉も人のニュアンスとか経験にすごく左右されるんでしょうね。
ただ、ふと思うのは、最近多発しているアメリカのセクハラといえば
いいのか、「セクハラまがい」といえばいいのか、フェミニストが、
英語のPolicemanが差別的でPolice Officerに変えろという感じの
いざこざがあったんですけど、なんかあまり言葉にこだわりすぎるのも
いかがなものかと思う次第です。
それよりも文全体として差別的であるか、そうでないかと判断する方が
僕には会っているような気がします。

ただ、やはり差別語といわれている言葉を極力自粛するようにはしてい
ますよ。私は別に人から反感を買って喜びを感じる偏屈者ではありませんので。

そういう意味で、僕の好きな辞書「グランドコンサイス英和辞典」は
すばらしいと思います。
僕は辞書収集が趣味だったりするんですが(笑)、結構同性愛関係とか
歴史用語、マイノリティー関係の単語を引いて購入するんです。
で、グランドコンサイスはすごく充実しているし、ゲイ関係では
たぶん日本一親切な?辞書だと思います。

>僕も仏教や日本美術に関心があったらぜひ「参戦」したいんですけどねー

なんかふたりの密談って感じですよね。求む!日本美術に詳しい人。
ただ、刀とか書跡に詳しい人は結構です。僕全く興味ないもので。
HODGEさん向けに西洋美術史に振ろうかな。
仏教の対象として民衆が含まれたということは、キリスト教的になったと
いうことじゃないですか。そしたら、キリスト教美術と仏教美術の形式美
を話すことができるんですけどね。
あ、でもHODGEさんキリスト教嫌いでしたね。(笑)

でもキリスト教嫌いというところが西洋史詳しいと感じますよ。
西洋史を少しでもかじれば、キリスト教嫌いになりますからね。

あ、僕は西洋史詳しくないです。たぶん一般的な歴史事項だったら対応できる
んだけど、僕は方向音痴なんで、地理が全くわからないんで、西洋史を
勉強していても全く地理的なことが頭に入らないんですね。
そういうことで、歴史事項の有機的結合がなされていないと思います。
ちなみに、日本の都道府県もすべていえません。。。
関西と東海地方だけ場所がわかるという、何とも変な日本人なんです。(笑)

>サマー
あれ話が最後に2転3転して、すごくおもしろかったですよ。
最後にすべてようやくわかったって感じがします。
自称探偵のナディアは僕、すごく嫌いなんですが、
特に、ジャン・ポールを
脳みそが少ないとか」警官を「馬鹿な警官」と思っていたり、
すごく相手を無意識のうちに見下している部分が感じられてすごく嫌い
なんですよね。
でもふと思うと、いつもナディアの推理ってはずれていますよね。
だから、自信満々で相手を見下しているナディアが、
実は自分の推理が間違っていたと呆然とする所も見所だと最近思うんでけど。

>あと宗教と言えば、こんな本があるようです。ロジェ=ドル・ドロワ『虚無の信仰』

これおもしろそうですねー。21日に東大寺展にまた行くんで、そのとき購入します。
梅田の紀伊國屋書店って込んでいてすごく嫌いなんですが、インターネット上で
在庫確認できるから安心。
調べてみることにします。僕も興味ありなんで。

そういえば、かけるシリーズの第3弾の「薔薇・・・」はどうですか?
やっぱり読んでおくべき?

やばい、Hermitさんの雪舟展のレスつけたいのにまた時間がなくなった。
もうしばらく待っていてください。次回必ず。

Male   ゲイ       コール・タッカー
 

# 417  【第三の選択】 2002/05/11 14:21 返信する
From:HODGE 
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>>ただですねー、僕は「ホモ」という言葉に対してはそんなに悪い印象がないんですよ。

これは僕は絶対に看過できませんね。この言葉は明かに、「ジャパニーズ」を「ジャップ」と呼ぶのと同じものだと思ってますから。この「ホモ」という蔑称を一番流通させているのは「やおい」でしょう。僕が絶対利用しないBK1というネット書店があるんですが、そこには「耽美」というカテゴリーがあって、そこの担当者が平気で「ホモ」とか使ってました。しかも”差別ではなくて「ホモマンガ」としか言いようがない”ということを言ってました。ということは自分でも「ホモ」が差別的な言葉であることをわかっていて、使っていることになりますよね。他に「ゲイコミック」でもいかようにも言えるのに、開き直っているその思考停止には、呆れかえります。そういう言葉を使うのは「テクスチュアル・ハラスメント」の何物でもないと思います。だいたい、そういう考えがあるから、職場でヌードカレンダーがなくなり、性的な話題が禁止されているんですよね。

それと「テクスチュアル・ハラスメント」ですけど、その言葉を広めたその本の「翻訳者」が同時に「やおい」関係者であることが絶対に納得できないですね。「やおい」という言葉こそが「やまなし、おちなし、意味なし」「やめて、お尻が痛い」という、それこそ「テクスチュアル・ハラスメント」そのものの言葉ですよね。内容にしても、差別され、殺され、自殺に追いこまれた同性愛者を戯画し愚弄し、ポルノグラフィー化し侮蔑的な言葉を乱用している。どうして一方で「テクスチュアル・ハラスメント」を唱え、一方で「やおい」を好意的に論じているのか。
「テクスチュアル・ハラスメント」の立場に立てば「やおい」に対し異論すべきではないのでしょうか。そうでなければ、逆に「テクスチュアル・ハラスメント」という「優れた理論」を自ら無効化し「殺している」のではないか。そんな風に思います。

僕が言いたいのは『サマー・アポカリプス』でカケルが「対決者」に迫ったのと似ています。つまり「やおい」を取るのか「テクスチュアル・ハラスメント」を取るのか。どちらもできないのだったら、『サマー・アポカリプス』の「対決者」が取った「第三の選択」、つまり「餓死」すべきだと思います。

Male   ゲイ       ヴァルター・ベンヤミン
 

# 416  【虚無の信仰】 2002/05/11 13:48 返信する
From:HODGE 
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Billyさん、こんにちは。
『サマー・アポカリプス』読了、お疲れさまです。
>>最近、僕の掲示板がかなり振るっておりまして
あ、ほんとそうですね。僕も仏教や日本美術に関心があったらぜひ「参戦」したいんですけどねー。
今のところは大人しくロムしてますね(笑)。

それで『サマー』ですけど、これはやっぱり事件そのものよりも、事件が「対決」の道具のようになっているのが(まあ、カケル・シリーズはみんなそうですが)、読み応えがありましたね。
最初読んだときにはカケルの「対決者」の取った「落とし前」のような「選択」にはショックを覚えましたね。

この点でいくと『オイディプス』のカケルとダジールは「対決」というよりも、普通の「議論」のようで、そこのところがちょっと……なんですよね。あのナディアでさえ(笑)、カケルの「現象学的エロス論」に「同性愛」が含まれていないことに、疑問視してましたしね。
ただこれは僕がフーコーを知らないので(例えば「権力論」とか)、もしかすると別の「場所」や「時空間」(フーコー流に言えば「エピステーメ」になるのかな)でフーコーの思想が重要なポイントになってるかもしれませんね。

>>カタリ派の財宝って本当にそういう伝説があるんですか?

これはわかりませんけど、たいていこういう話題には尾ひれがついて、そんな伝説がつきまといますよね。
カタリ派の思想で興味を覚えたのは、この世は悪魔の世界なので、生殖をすることは悪魔に加担し、悪魔を利することだ、というところです。それで多分同性愛や生殖に結びつかない「セックス」が奨励され蔓延したと思うのですが、それが返って性的な寛容につながり、南仏の人口が増えたという事実ですね。

あと宗教と言えば、こんな本があるようです。ロジェ=ドル・ドロワ『虚無の信仰』
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ID=0001000678
これ、キリスト教の「1ビット」的思考の問題点が書いてあるようですね。ちょっと読んでみたい気がします。

そうそう、雪舟展といえば、来日していたスーザン・ソンタグも見に行ったんですね。毎日新聞に簡単なコメントがありました。


Male   ゲイ       リッキー・マーチン
 

# 415  【最近】 2002/05/11 00:33 返信する
From:billy 
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最近、僕の掲示板がかなり振るっておりまして、
ご報告遅れましたが、サマー読完です。

この本はHODGEさんのおすすめ通り、エンジェルよりも
おもしろかったです。僕的にいうなら
「エンジェル<サマー<オイディプス」という順で
おもしろいと感じました。
で、今回の犯人像ですが、まんまとはずれてしまいました。
今回は全く予想つかなかったです。
詳しくはネタバレに後ほど書き込みますね。

で、思ったんですけど、このサマーって
「世界不思議発見」的な歴史の謎解きと、
「バイバイ」に見るようなこのシリーズの特徴、思想対決、
そして、純粋にミステリのおもしろさがありますね。
いろいろな方向性でおもしろくて読んでいて楽しいです。

そういえば、文中にもふれてあったというか、テーマそのものの
カタリ派の財宝って本当にそういう伝説があるんですか?
こういう伝説が好きなんで、カタリ派周辺の宗教に興味ありますね。
HODGEさんはカタリ派かなり興味持っているようですけど、
僕は、その対立宗派の方が興味がわきました。
なんか、どろどろしているところが、より興味をかき立てるんですよね。

>どうも東洋美術ってわからなくて。

確かに難しいですよね。僕も南アジアになってくると意味不明ですよ。
というのも、ヨーロッパって案外土地が狭いし、
昔から、ある程度の交戦状態・協力状態があって、
有機的結合とでもいえばいいのか、そういった
感じのまとまりがありますし、キリスト教というのも
大きいですよね。

で、ライスの「ぼくたちの」中の「ホモ」ですが、
やっぱり文中でFagと発言しているように書かれています。
ホモという単語が書かれている文章を読むとやはり、
差別的なニュアンスを感じるんで、ここでは妥当な感じがします。

ただですねー、僕は「ホモ」という言葉に対しては
そんなに悪い印象がないんですよ。むしろ
使い方だと思うんで、この小説で「ホモ」という言葉を
使用するよりも、「このカマ野郎」ぐらいに差別的表現
を使った方が文章としてFagの意味が十分に感じられると思います。

自分でも自分のことを「ホモ」と呼ぶ、「どぶ川のゲイ」からの
意見でした。(笑)

>何かいいビジネスマンになれそうですね

いやいや、仕事するのは嫌いですよ。だから、この年になっても
まだ、なんかよくわからない仕事しているんですよ。
それよりも、人生に疲れた的な家庭を持って仕事を持った
人間のどこか疲れた背中が好きなんです。

そういう意味で、僕がBilly Joelを
溺愛していていることわかるような気がしません?
Piano ManのPVなんて「そのもの」だったし。

>なら今度は何をしてやろうかな?

たのしみだわ。。。ってオイオイ。。。
やっぱりHermitさんは、SM好きだったんですね。
ますます疑いが濃くなった。(笑)
一時期国会を汚職で震撼させた鈴木某も
SMなんですね。
↑好きという意味ではなく、イニシャルが。
好きなのは幹事長らしい。

雪舟展のレスですが、また数日後に書き込ませていただきますね。
すごくおもしろく読ませていただきました。
レス今からつけたいんですが、昨今10時間近く
タイピングしていて、肩こりが激しくて死にそうなのですよ。
数日後にまたお会いしましょう。
Nice Talking With You !


Male   ゲイ       コール・タッカー
 

# 414  【サマー・アポカリプス】 2002/05/05 22:14 返信する
From:HODGE 
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『サマー・アポカリプス』、今読書中ですけど、いいですよ。ただ読みながら、カタリ派やヴェイユや黙示録の話題に俄然興味がわいて、ついついそういった関係の本にも手を出してしまって、なかなか「本体」が進まなかったり(笑)
でもカタリ派って面白いですね。僕はキリスト教は嫌いですけど、カタリ派だったら信者になってもいいなあと思います(笑)
というか、これってすごくゲイ的というかゲイ向けの宗派のように思いますね。

>>グラフトン「殺人のH」二度読み。
さすがにそれはない(笑)。というかそれは題名が同じようなものだからではないでしょうかね。でもクリスティの『大空の死』(創元)と『雲をつかむ死』(ハヤカワ)はどうかな。いや、すぐわかるかも(笑)。

>>「香水」
実は語学のドイツ語で読まされました(一部分ですけど)。なんかそのドイツ語の先生、ちょっと面白い人で、他にもヘーゲルなんか読まされましたね。

>>イーサン・コーエンの「バーバー」
なんかデュラス風ですね。
このサイト、ビデオのコーナーをリストラしたので、今度は映画のコーナーを充実しようかと思ってます。

そうそう音楽といえば、今クセナキスにはまってます。すごくエキサイティングで音響も新鮮で、ツボにはまりまくりです。
メシアンはだいたい聴いたから、今度はクセナキスですね。

Billyさん
>>HODGEさんは、ヨーロッパ専門?
そうなんですよね。どうも東洋美術ってわからなくて。

>>歴史学とか史学って突き詰めれば、政治的なものだと思うんですよ。

これってそうですよね。
それでその前のフェミニズムの関係とも絡むのですけど、今時アリストテレスの女性蔑視発言(「女性はできそこない」とか)を何かの「批評」と絡めて言ったりはしませんよね。それはアリストテレスが間違っていた……というよりもそれが限界だったと「今では」分かっているからですし。
それなのに、フロイトに関しては、どうして「今でも」さも「科学的」なこととて言及されるんでしょう。フロイトは今では擬似科学であることぐらいわかっているはずなのに、僕の大嫌いな「やおい」評論家は平気でフロイトを援用しています。しかも彼女はフェミニストだっていうんだから、まったく噴飯ものです。

今ソンタグの評論『この時代に想うテロへの眼差し』を読みながら、(どういうわけか、ソンタグを読むといつものことですけど)「やおい」に関して、怒りが募ってきて、ちょっと押さえきれない感じです。
なんか『隠喩としての病』や『反解釈』、『ファシズムの魅力』でソンタグが「忌避」していることが、どうも「やおい」&「やおい評論」と一致するんですよね。
荒れるレビューになるかもしれません。
SM好きのHermitさん、期待していてください(笑)




Male   ゲイ       ポール・ニザン
 

# 413  【逆さまゲーム】 2002/05/05 21:22 返信する
From:HODGE 
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Billyさん、Hermitさん、こんにちは。
もう連休終わりですね。福田和也氏なみに読書しようと思ったけど、なかなか予定通りにはいきませんね。
で、また本を買ってきました。ゲイ関係ですが、クリストファー・ライスの『ぼくたちの終わらない夏』(まだ買ってなかったんです。Billyさんが今度読むって言ってましたので、僕も急遽買ってきました)

ただ、これ、ちょっとペラペラとめくってみたのですが、なんか「ホモ」っていう単語が多いんですよね。原文で"Fag"とかそういった侮蔑的なニュアンスの言葉が使われているんだったら、まあいいんですが、もし"Gay"とか"homosexual"だったら、明かに「誤訳」か「テクスチュアル・ハラスメント」ですよね。
ちょっと原作をあたって見たくなった、というか読む気がなくなりました、正直。

あともう一冊はマイケル・シェイボンの『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』。これはピュリッツァー賞を取ったそうなんですが、これもゲイ関係の話のようです。こちらは評判がかなり良いようなので期待しています。

>>タブッキ
これは、タワー・レコードの「ミュッセ」で小沼純一さんのコラムで取り上げられていたんですね。それでそのときまとめて買っておいたのをやっと読むことが出来ました。小沼氏のコラムは文学と音楽をミックスして語るもので、わりと気に入ってます。以前話題になった『鳥類学者のシンフォニア』も取り上げられました。

タブッキ自身もかなり音楽通のようですね。どちらかというと、幻想的といよりも、ゲーム的な作風ですね。「メタ」とか言うと難解そうですけど、そんな感じはしなくて、やっぱり「ゲーム」っぽいかな。
あとタブッキの翻訳をされている須賀敦子さんも、僕は好きで、『ユルスナールの靴』というエッセイもとても良かったです。

イタリアは良い作家が多いですね。ブッツァーティやカルヴィーノも面白いですし、ちょっと抒情的でパヴェーゼも素敵ですしね。

Male   ゲイ       ジェイムズ・アイヴォリィ
 

# 412  【猫に小判?】 2002/05/05 17:37 返信する
From:Hermit 
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>HODGE さん
>> 推理小説は世界大戦なんかの「大量殺戮」から生まれた
面白い説ですね… ポーなどは大戦以前かなとも思いますが、既に近代的な戦闘はあったとも言えるのかも。疫病なんかもありましたしね…
でもそう考えていくと、近代戦でないものなら大規模な戦闘は以前からあったし、黒死病のような致死率の高い流行病も以前からあったような…
あと、一人一人の死が重くない小説って、近代以前にはそうなかったような(サドなんかが掟破りをやっていますが(笑))… あぁ、でも聖書は大量死を描いている作品だとも言えるかも…
あまりこの辺は深く考えすぎない方がいいのかな… ミステリの流行自体は、確かに一次大戦後のこと、と言える気もしますし…(クリスティー、クイーンがその世代に当たるんでしょうかね)

>>『アポカリプス』は堂々お奨めします
では期待をもって拝読させて頂きます!(笑)
>> シモーヌ・ヴェイユのファンになりますよ
という辺りも興味深々。

>> 『隠喩としての病』『反解釈』とか『土星の徴のもとに』
タイトル探しの参考にします。内容はタイトルから推測されるようなもので良いんですよね、多分。


>Billy さん
お勧めを受けて、行ってきましたよ雪舟展。
5/2ですから一応平日なんですが、いやもう、込んでいました、というよりガラスケースの前にいる人たちが全然動かない… そんなことで足を踏んでしまったり踏まれたり蹴ってしまったり蹴られたり(謝ったり(笑))…であまり心静かに見られなかったかもしれません。
あと案外雪舟自身の作品が少ないんですね。お師匠さんたちや同時代人の作品、雪舟逗留地の絵などが結構多くて、もしかして雪舟自身の作品は半分行かないのではと思ったほど。
それで感想ですが… そうですねぇ…やっぱり雪舟より雪宗時代やお師匠さんたちの絵の方が好きだった私には、猫に小判だったかも…
(なので、以下の感想は少々人によっては不快かも… 水墨画の分からない奴の意見という事でご容赦おば。)
「慧可断臂図」を見て如実に思ったのがこれはペン画的、鉛筆画的だよなぁ、ということだったんです。竹ペンか何かで書いたような感じというか。
雪舟の作品って筆で置いた面をそのまま生かすというより、それはスクリーントーンのような色づけとして使って、輪郭はあらためて筆で隈取ったような部分が多い気がします。その意味で私的には漫画的作品、に分類してしまうんですね… それが独特のアクというかインパクトを生んでいるのですけれど、個人的にはそういう感じに余り心惹かれないんですよ……
「天橋立図」も、写実的というのはその通りです。
ただ、ある程度細い線でくっきりと細部の輪郭を描きこんだその姿には…
例えるなら、森を抜けてさっと目前に海が開けたそのときに、目に入る海と砂浜、家屋の線などのミスマッチなまでの強烈なコントラストに、これを開放感とともに美しいと感じたものか、それともただ強烈なだけの光景に醜さを感じたものかと、アンビバレントな思いに駆られることがありますが、それと同じような感覚を抱かされるんですよ。
逆に彼の方法論の勝利だなと感じたのが、アメリカから里帰りした、岩山を描いた3点と、出口付近にあった「沙門天図」(でしたっけ?)。
前者は岩のごつごつした質感が強烈に感じられて圧巻でしたし、後者はきっちりとした濃い線が衣装の華やかさを描き出しているようでなかなかいいなと感じました。

>> 法廷もの大好きなんですよ。
>> 軍事ものに次いで好きかなー。
ふと思ったのですが、この辺り大倉さんと趣味が一致するのでは?
以前大倉さんが読んだ本のベストを挙げてくださった事があって、過去ログに多分出ていると思いますが、多くを冒険小説が占めていたんですよね。

>> 「都会的男性生活」が何か好き
何かいいビジネスマンになれそうですね(笑)
>> 「推定無罪」真犯人のあぶり出しがすごかったです。
>> なかなかおすすめですよ。
課題図書に入れておきますね。これは通勤途中でも面白そう。

>> 言葉からただ何となくイメージする年齢像
実はよく分からない…(笑)
掲示板などを見ていて、これで40代か、50代か、あるいは10代か、なんて思うことも多いですしね…
因みに私、先日さるサイトのOffに参加したんですが、年齢を言ったらびっくりされました。見た目とのギャップかもしれないですが、掲示板の文章から本当の年齢を感じた人はとりあえずいなかったような…
これは逆にBilly さんの勘のよさを示しているのかもしれないですね… (などとおだててしまってよいのだろうか…)

>> 靖国の「立派な」面構えが、
>> 帝国主義的な名残、もしくは戦前の思想、戦前の神道、
>> そういうものをすべて表現した建築物としてそこに存在
形そのものに思想がこもっているか… このへんは意見が分かれるところでしょうかね…
思い入れを持ってみれば、確かにそうなんでしょうけれど……
明治時代の建造物の大半は、同じようなものだという気もします。
宗教建造物だから問題なのかな…

>> じつはHermitさんってSM好きでしょ
またそういうことを…(笑) なら今度は何をしてやろうかな?
それはともかく、
>> アリー、視聴率低迷の理由
>> 笑えるところがまったくない
同感でしたね、これは。登場人物たちをもてあましているところも結構ありましたし。
>> こちらは、僕のサイトの目玉になる予定
何だろう、これは(笑)。まぁ楽しみにしてみます。

>> 彼の本職は確か音楽ディレクター
役者さん自身のことじゃなかったんですけれど、周辺情報どうもです。そんな人が出ているんですね。
>> 三ツ矢さんもそういう風にせりふ出しているみたいですね
なるほど… それにしても、海外ドラマの声優さんたちの巧みさにはいつも舌を巻きますよね。

Male   ゲイ       ロラン・バルト
 

# 411  【GWのご報告?】 2002/05/05 17:36 返信する
From:Hermit 
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皆様今日は。
何と、もうちょっと頻繁に書こうと思っていましたが、ちゃんと前に書いたのは27日ってことになるんですね。
まぁ、ネタバレ版のほうにも書いてたこともあるんですが……
それにしてもGWだというのに仕事を持ち帰っているんですが、まだ全くやってない。これからかかりますが、まるで夏休みの宿題だな…… とほほ。

HODGE さんの方は読書も進んでおられるようで、IRON GATE の方の更新が進んでいますね。中でもイプセンやタブッキは面白そう。
イプセンは「人形の家」が有名ですよね。読書感想文の課題図書だったこともあるような…
でも結局読んでいないので、どんな作家なのかは未だに知らないんです。(関係ないですが)シュニッツラーのような作家も読んでみればそれなりに楽しめたりするので、食わず嫌いを決め込まずに読んでみるのが先決なんでしょうけどね……
それにしてもHODGEさんは一体どんなきっかけで読まれたんでしょうか?
タブッキ、イタリア幻想派には興味があるので一読はしておきたいです(多分短編一つくらいは読んでいるはず。アンソロジーを幾つか読んでいるので)。
ただ、集中的にその辺りだけ読むと却って、ブッツァーティーに伍するような存在はそうそういないんだなぁ、などと思う結果になるので、思いついたときだけ読む感じになっています。
イタリア幻想はそんなに(南米などに比べて)グロテスクな印象がないので、グロテスクなシーンと言われると俄然興味が(笑)。
余談ですが、ブランショも確か1冊読んでいるんですが、ぼやけた印象が残っている他は、タイトルも内容も霧の中です…… シルトの岸辺はグラックだしなぁ…

私の読書は思ったようには進まず(出歩いてばかりいたせいか…)、グラフトン「殺人のH」のあと、ジュースキント「香水」、小林泰三「ΑΩ」、そして現在、ラヴゼイ「バースへの帰還」といった状態です。
先ず、また阿呆な話なんですが、グラフトン「殺人のH」、半ばまで読み進んで、ようやく以前読んでいたことに気づきました(こんなこと滅多にないのですが)。内容をほとんど覚えていなかったので、初読のように楽しめたのですが(笑)、気づいたのはストーリーの流れや事件の様相によってではなくて、おとり捜査で侵入した当たり屋の拠点で、そこの主の右腕の男が料理をするシーンでだったのでした。
我ながら奇妙なんですけれど、そういった経験ってありますか?

「香水」、面白かったです。
18世紀フランス、下層階級の生まれの、天才的な嗅覚を持った人でなしの男の一生の話、なのですが、全てを物語に殉じさせるような作者の姿勢は潔いほどです。例えば主人公の前から退場した登場人物たちのほとんどは、その後十数行で(数十年後のことであれ、数日後のものであれ)その死と死に様を語られてしまうんですよね。
ハーバートやバーカーを思わせる仕掛けがあるのも、ニヤリとさせられます。
嗅覚をで捉えた世界ってどういうものなんだろう、と動物の意識を不思議に思ったり、学生時代に研究室の仲間と薬剤を少々頂いて(笑 安いアルコール類などでしたけど、と言い訳)、化学辞典に出ていた「オレンジの香り」その他を作ってみたりしたこと(結果は、仲間に言わせれば「みんなベンジンとかシンナーの匂いがする…」… )を思い出したりして……

「ΑΩ」、ホラーSFといった作品ですが、どうした訳か中盤になってみればこれも「寄生獣」的な物語でした。異種生物とのコミュニケーションの問題も多少はあるものの、ちゃんとしたSFの扱いとは言い難いですし… やっぱり奇怪な複製生物(伊藤潤二の「富江」を思い出す…)達との戦闘シーンなどが読みどころになるのかな。
面白かったのは異種生物の由来が語られる部分。
SF的だけれど読者が十分についていける上手いバランスで、人間とはまるで違った(何となくゾウリムシを連想…)ライフサイクルやコミュニケーション(そして異生物の主人公のそこまでの「人生」)が物語られていました。
結構その後のぐちゃぐちゃ(様々な人の「レプリカ」(半ば怪物…)との会話やその姿、光景はまるでディック)よりも面白かった気がします。

あと、映画は昨日イーサン・コーエンの「バーバー」を。
これはなんと表現したらよいのか… 全編白黒、きめの細かい画像に、ベートーベンのソナタ(の静かなパート)が随時流れるのですが、映画全体にそうしたアンチ・ドラマティックな、静かというかどこか空虚な空気が流れているんですよね。
物語自体は、二転三転…どころでなく主人公の運命が変転していくものの、基本ラインは破滅型のハードボイルドを思わせる流れ。でも主人公の無口で強烈な意思や悪意を持たない男に象徴されるように、希望も絶望も実体がないかのように淡く取りとめがない感じなんです。 何か人生が勝手に流れてゆき、それをただなす術もなく呆然と見守っているかのような……
この淡々とした感覚の中で主人公が人生の様相、あるいは裏側を見たように感じる、その感じが見どころということになるのかな…
満席で、あと3人というところで立ち見だったんですが、見る人を選びそうな映画でした。個人的にも何も言うことが見つからないような、ある意味不思議な映画です。

他にはアートアニメーションのビデオを買って見たりもしましたが、それはここの興味の範囲外ですかね。

雪舟展も行ったのですが、それはBilly さんへのRes の方に…

Male   ゲイ       イヴ・サンローラン
 

# 410  【no subject】 2002/04/30 17:15 返信する
From:billy 
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>(アリーが)アメリカでは打ちきり

そうなんですよね。視聴率低迷の理由として、
僕は内容の変化がすごく重要だと思っているんですよね。
今までだと、恋愛とコメディーという両天秤の中ですごく
コメディーに重点があったじゃないですか。だから僕はのような
他人の色恋にまったく興味のない僕ですら楽しく見れたし、
恋愛に興味のある女性も楽しめたんだと思いますね。
だけど、最近見ていると、笑えるところがまったくない。
一番笑ったのが、ジョンとリチャードのアバンチュール旅行
の会ぐらいですね。
だから終了は当然かもしれませんけど、
寂しくなることは事実ですね。

こちらは、僕のサイトの目玉になる予定なんで、
今作っている最中です。


>あのヘンな投稿、削除してしまいました。
>どんな投稿だったんでしょうか…

なんかフェミニズム批判とレイプという濡れ衣を
交わそうとするような変な投稿とサイトでしたよね。
もろだし写真まで出されていて、危ないなーって思っていたんですよ。
Gay Passageにフェミニズム批判はわかるけど、
ねたばれ掲示板だし、男女間の話でしたからねー。
ゲイ写真載せろって感じですかね。(笑)

>Billyさんお奨めなら読んでみますね。

お勧めは、『もうひとつのルネサンス』ですかね。
実は、この著作ゼミの成果から誕生したといわれるほど、
美術史ではもっとも高度なゼミだといううわさです。
この本はいいですよ。

あと、つい最近までの僕の論文担当教員だった
宮地昭さんもいいです。
最も尊敬している美術史の先生かな。
『ガンダーラ仏の不思議』とか
最近では『ブッタ 大いなる旅路』と
いう、Nスペの本を書いていました。
この先生は仏教美術史の先生なんですが、
HODGEさんは、ヨーロッパ専門?
僕は結構何でも見るんで
(言い換えれば、自分の好きなものしか見ない)
この先生も好きですね。

>みどりさんはダメなんですね。
>まあちょっと「政治的」(フェミニズム)ですからね。

歴史学とか史学って突き詰めれば、
政治的なものだと思うんですよ。
歴史家は歴史事項に意味づけをするという仕事を
しているわけだから、
当然そこにはその人の思想だったり政治的な立場が
すごく反映されるわけだから、政治的ですよね。
だから、人文科学は純粋な意味で科学たりえないんだけど、
み○りさんは、そういうこととは関係なく、
ただ、生物的に受け入れられないような、
そういうような雰囲気をかもし出している気がします。
会ったことはないんで、
会ってみると印象が変わるかもしれませんね。

>Billy さんのタイトルがGreen

ただ、みどりさんの緑ですよ。

>彼はドラッグ・クイーン??

彼の本職は確か音楽ディレクターですよね。
ブロードウェイでも活躍する音楽ディレクターなんだけど、
最近は俳優業にも精を出しているらしいです。

アメリカのゲイって話す英語が早いじゃないですか、
だから日本語で言うなら、これが英語版「オネエ言葉」だと
いうことで翻訳がそういう風にしているし、
三ツ矢さんもそういう風にせりふ出しているみたいですね。


Male   ゲイ       コール・タッカー
 

# 409  【[インターミッション]】 2002/04/30 01:41 返信する
From:Hermit 
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今晩は。
もうちょっと書くつもりでいたのですが、なかなか…… とりあえず明日は仕事だし、ちょっとくちばしだけ…

>> 何か強烈な投稿
え? 見たかったですね… どんな投稿だったんでしょうか…
 (↑こういう無責任な姿勢が荒し?(だとすれば)をつけあがらせるんでしょうかね……)
自分が見ていないと気になります。
Billy さんのタイトルがGreen なのも気になる… 何だろう?単に若桑みどりさんというだけ?

>> ネルやジョン
これは実際に…というより、あのムードのかけらも無いやり方がまずかったのでは?(笑)
あと本人のキャラクター?
それにしても
>> アメリカでは打ちきり
これは第5シリーズが? そうなのか… まぁパワーダウンは否めなかったですけど。
>> ウィル&グレース
見てないんですが、こないだ無音でテレビをつけているとき、脇役さんが子犬を顔の前で動かして人形劇みたいにしていた場面を見ましたよ。漏れ聞いた声からすると、彼はドラッグ・クイーン??

HODGE さんもBilly さんも詳細な解説ありがとうございます(HODGEさんには調べてまで頂いて… ただ、ヨイショはいいですがやりすぎはダメですよー、ただの嘘になっちゃいます(笑)。「バースへの帰還」を今頃読もうとして、「チャイナオレンジ」の内容も忘れている人間が百戦錬磨のわけが無い(笑))
これはIntermissionということで、まともなRes はまた近いうちに。

Male   ゲイ       オスカー・ワイルド
 

# 408  【美術史】 2002/04/30 00:37 返信する
From:HODGE 
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Billyさん、こんにちは。
あのヘンな投稿、削除してしまいました。

>>アリーマイラブ
あ、そうですか。納得しました。
でも、この番組、アメリカでは打ちきりなんですよね。
ままウィル&グレースがあるからいいや。

>>岡田温司
ってどこかで聞いたことがあると思ったらカラヴァッジオについての本がありましたね。Billyさんお奨めなら読んでみますね。
坂崎乙郎は今(っていうよりこの二ヶ月ぐらいかかってますが)『エゴン・シーレ』を読んでいます。
みどりさんはダメなんですね。まあちょっと「政治的」(フェミニズム)ですからね。僕はそこが刺激的なんですけど。

その他のレスは「オイディプス症候群、ネタバレ掲示板」に書いておきました。↓

http://6501.teacup.com/hodge/bbs

Male   ゲイ       ヘンリー・ジェイムズ
 

# 407  【Green】 2002/04/29 14:33 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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ネタバレ座談会に、何か強烈な投稿ありますねー。(笑)

昨日は確か、日本が主権を回復した日だと思いますが、
まー、今の日本の状況を考えてみれば、本当に主権が日本政府
にあるのかどうかも疑わしい状態なんですが、待ちに待った
ゴールデンウイークに突入しましたねー。
でも、僕はといえば毎日仕事に追われて、
企画書を大量に書いております。(笑)
早くゴールデンウイークも休日にできるほどの「大物」になりたい。

さて、
>でもネルやジョンって何?

これはアリーマイラブというドラマの主人公の名前です。
ジョンは法廷バカの奇人さんで、法廷ではかなりの確率で勝訴する
辣腕弁護士なのですが、私生活になると、自分に自信が無く、
デートをするのもsexをするのも、
頭にバリーホワイトを思い浮かべて音楽をならさないといけない
(これをドラマの用語で言うとテーマソング)というキャラです。
ついでに言うとジョンはセラピーマニアで、
テーマソングセラピーの他、笑顔セラピーなど一風変わった
セラピーをいつもしています。

一方ネルは器量よし、頭良し、スタイルよしと言うことがないんですけど、
ただ問題は性格なんです。
超クールといえばいいのか、冷血漢なんですね。

で、ジョンとネルがつきあい始めて、
ジョンはネルが友達に「お尻をペシッペシッと叩かれたい」
と言っているのをたまたま聞いてそれを実行したんです。
だけど、ネルはただの夢だったようで、実際にされたら怒りまくった。
まー、こういうエピソードをふまえているんです。

坂崎乙郎さんといえば、確か坂崎坦の子供で、早稲田大学の人ですよね。
僕の本棚調べてみると、『絵とは何か』と
『幻想芸術の世界 シュールレアリスムを中心に』がありました。
この人だったら、僕も結構好きな美術史の学者ですね。
ただ、僕と方法論では違う意見を持っている方なんですが、
それでも著作を拝見すると、いい学者だと思いますね。

でもやっぱり西洋美術史といえば、我が恩師、岡田温司でしょう。
この人の講義は、かなり気合いはいっているし、すごくためになりますよ。
西洋美術史で信頼のおけるのは岡田先生と高階秀爾だとおもいます。
(ってただ、好きなだけなんですけどね。)

ちなみに、若桑み○どは、大嫌いで、絶対著書は読まないし、監修している本も
買わない。

日本美術史はですねー、やっぱり辻惟雄さんですかねー。
かなりの眼力を持っていると思うし、絵巻物の専門家なんで尊敬はしています。
ただ、話す言葉がつまらない。
まぁ、学者だから、そんなもんだとはおもうんですけど、あれで話も
刺激的だったら確実に僕の大好きな学者になっていると思います。

その他、国文学とか日本美術史の新人みたいな感じで
偶然にもりんこさんの掲示板に投稿してあるので、
その他の注目している研究者は、そちらを見てください。

Nice Talking With You !

Male   バイ       デレク・ジャーマン
 

# 406  【アントニー・ブラント】 2002/04/28 02:30 返信する
From:HODGE 
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Billyさん
ネタバレ掲示板のほうでも活躍してくれて嬉しいです。
あ、別に話題は何でも良いですよ。「高級」なんてとんでもないですし、僕がポルノが好きなのは知ってるじゃないですか(笑)

>>「推定無罪」
は映画にもなりましたよね。多分Hermitさんはこちらの方で耳にしたんじゃないでしょうかね。確かに「犯人」は意外でしたね。
>>法廷物
僕も一時期良く読んだり、TVで見たりしてましたね。本だったらペリー・メイソンとか、テレビでも「LAロー」とか。
その中でも一番好きなのは、やっぱりクリスティの『検察側の証人』ですね。デードリッヒの映画も良かったですし(でも最悪なのはその邦題「情婦」。まったくこの邦題は「犯罪的ですね)
そういえば、ジョディ・フォスターの『告発の行方』も法廷ものでしたね。それとシェールだったかな『ナッツ』。
あ、そうだ、マーガレット・ミラーの『これよりさき怪物領域』もいちおう法廷シーンに終始しますよね。

>>SM
というと、クライヴ・バーカーなんかもわりと好きそうですよね。それに実際、ある程度の痛みやストレスが溜まると、脳内麻薬みたいのが、放出されて、たしかに快感を感じるようですし。
でもネルやジョンって何?

>>美術史を勉強している奴に悪い奴はいない!!
そういえば、アントニー・ブラントってスパイだったんですよね(笑)
それはそれとして、坂崎乙郎ってわりと好きなんですが、Billyさんはどうですか。

Male   ゲイ       サイモン・ル・ボン
 

# 405  【サマー・アポカリプス】 2002/04/28 01:57 返信する
From:HODGE 
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Hermitさん、こんにちは
ジャーマンの「エンジェリック・カンバセーション」、なかなか良さそうですね。僕もその「音楽」について捜したのですが、やっぱりクレジットはないようですね。

http://www.rottentomatoes.com/m/TheAngelicConversation-1031092/preview.php

>>?… これは、『バイバイ、エンジェル』もオイディプス病に言及しているということですか?

いえ、違います。だって『エンジェル』は1979年の作品ですから。これは笠井潔の持論で、推理小説は世界大戦なんかの「大量殺戮」から生まれたというものです。人間の死は戦争なんかではいかにも「軽く」なっていますが、推理小説では一人の死をめぐって、それこそドラマが演じられる。つまり人の死は「重く」扱われている、つまり「個人の尊厳ある死」ということみたいです。このことは特にホロコーストとの絡みで『哲学者の密室』で描かれています。
たしか『オイディプス』にも出てきましたよね、密室が「特権的な死の夢想の封じ込め」として。

それで『サマー・アポカリプス』ですけど、笠井潔の作品って前作の犯人を書いているんですよね。『アポカリプス』では『エンジェル』の犯人を書いてます。まあ、『エンジェル』は百戦錬磨のHermitさんにはちょっと物足りないかも知れませんが……『アポカリプス』は堂々お奨めします。
これ読むと、シモーヌ・ヴェイユのファンになりますよ。僕はそれで、彼女の弟で数学者のアンドレ・ヴェイユの自伝まで買ってしまいました。

>>ソンタグ
そうですね。ソンタグは高校の時に、『隠喩としての病』の一部を呼んでショックのようなものを受けました。たまたま『高校生のための文章読本』(多分ちくま書房)にソンタグの文章があったんですね。それ以来『反解釈』とか『土星の徴のもとに』なんかを読んでファンになりました。
ちなみにソンタグが『ファシズムの魅力』でレニー・リーフェンシュタールのファシズム性を暴いたように、その手法を参考に僕も「やおい」の差別性を告発したいと思ってます(笑)

Male   ゲイ       ポール・ニザン
 

# 404  【World Of Our Own】 2002/04/27 14:59 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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>一つにはMOMA展で人ごみには懲りたですね…
>特別に思い入れのあるものでなくては、あの人ごみで見たくないです…
>(7月のマグリット展に行く予定なのですが[こっちの方に思い入れがある]、
>やっぱり込むんだろうか…)

まぁ、出典目録の内容を見ればだいたいの混み具合がわかると思うんですけど、
多分1時間ぐらいの待ちだとそういう感がしますけどね。

>私は水墨画というと、一筆書きのような荒い線の中にものの姿を写し取ったものか、
>あるいは中国でよく描かれるような繊細な濃淡が遠近感、空気感を醸し出すような
>ものが好きなんですよね… ("漫画"という感じのものはそんなに好きではないです)
>雪舟の作品はもうちょっと墨のあくが強いような印象があるのですが、どうでしょう?

これは全くの僕の感ね。(絵巻物は語るけど、水墨画は僕の知識大幅に超えますんで)
雪舟に関してはやっぱり、空気感が感じられると思いますよ。
特に有名な「天橋立図」なんかは、見ているだけで、自分の記憶にある、もしくは
自分のイメージする天橋立をすぐにイメージさせるほどの写実性を持っていますし、
何よりもあの場所の匂いまで表現しているかのような墨の濃淡はまさしく雪舟の
力量を私たちに教えてくれるものだと僕は思います。

水墨画の醍醐味ってやっぱり色の濃淡じゃないですか。
色の濃淡がどれだけ僕たちの想像力をかき立てるか。
そういう意味で雪舟の水墨画は確実に世界でも有数の作品だと僕は思うんですよね。

で、今回の展覧会はとある情報筋によると50年に1度の展覧会らしく、
すばらしいラインナップですよ。多分この展覧会に行かないと
今回の展覧会一連の作品を見るためにすごく博物館回らないといけないと思います。 

>こうまで言われると… どうしようかなという気分になりますね(笑)

だから勧めているんですよー。
マジでおすすめ。ついでに「東大寺のすべて」展も勧めておきます。
こちらは少し満足しない部分があったので、その辺もいづれまた。

>タイトルはよく聞きます。でも内容は… 法廷ものでしたっけ?

僕法廷もの大好きなんですよ。
軍事ものに次いで好きかなー。
アメリカの弁護士って、有名事務所に働くとすごく多忙らしいじゃないですか。
都市生活で1日12時間ほど仕事して、いろいろ不満あるにもかかわらず
時間に追われて、昼も近くのデリカをテイクアウトしてって言う、
「都会的男性生活」が何か好きなんですよねー。
そういう意味で、グリシャムなんかはかなりおもしろい。
で、この「推定無罪」は結局こういうものって最後には主人公が無罪になる
というのがパターンだし、読み手は誰もが予期していると思うんですよね。
法廷ものが大好きな奴は、エンディングが楽しみなのではなく、
どういう風に無罪にしていくか、ここに期待しているわけで、この作品でも
主人公が無罪になったからといって何も問題はないんですけど、
真犯人のあぶり出しがすごかったです。
なかなかおすすめですよ。

>30才だとすると少し言葉とのギャップって?

いや、ただ、Hermitさんが30才としてHermitさんの文章を拝見していると、
すごく違和感があるんですよ。これも感ですけどね。
それが、33才から34才あたりでイメージして読んでいると
すごく納得がいくんです。
だから、30才はこういう言葉を使うとした明らかな定義はないんですけど、
言葉からただ何となくイメージする年齢像ってありません?
そういうことです。

>ここで恋人募集ののぼりを立てているわけじゃなし(笑)、
>わざわざ単独で言い立てるほどの話じゃないかと。

たしかに。(笑)
ただ、話題にふれて少し話してしまうこと無いですか?
あ、あHermitさんもあるんですね。
僕はログ読まない人間なんで。

>えーその、面構えだけやると靖国になってしまうのでは?
違う、違う。
僕が下品だと言ったのは、靖国の「立派な」面構えが、
帝国主義的な名残、もしくは戦前の思想、戦前の神道、
そういうものをすべて表現した建築物としてそこに存在している
わけで、そういう意味で僕は嫌いなんです。

僕のサイトの面構えは、別に僕は学界の権威でもないし、
寵児でもないし、簡単に言うと、女子高生のブランド財布のようなものですかね。
ブランドものの財布に入っていると、1000円冊でも
ちらっと見ただけでは10000円冊に見えません?(笑)
中身がしょぼいから面構えだけ凝ったものにしておかないと。(笑)

>30男がそんなに無垢だと思いますか?(笑) 
>もちろんBillyさんを苛める為…

靖国に関係して、じつはHermitさんってSM好きでしょ。
僕をいたぶるなんて、ひどい、ひどいひどすぎるわぁ〜〜〜。(笑)
     ↑実際こんな言葉は使いません!

>性にまつわるあんなことやこんなことは、
>一般の行為にもつきもので、
>それが鞭打たれて蚯蚓腫れを作るのが…
>というところまでいって初めてSMと呼ぶと思っていたので…

たしかに、普通SMってそういうイメージありますよね。
でも出で立ちが全身レザーなんですよ。
レザーをきていざ出陣!って言うプレイはやっぱりSMでしょう。
あと、僕に関して言えば、むち打たれるのもやっぱりイヤです。
でも、ネルのように「お尻をピシャッ、ピシャッと打たれたい」
と言う気持ちもわかるような気がする。
まぁ、ジョンのように実際されるとそれも困りますけどね。

何か最近僕の投稿が下品になってきた。
僕って上品な人間で売り出していこうと思っていたのに、キャラが。。。。

デレク・ジャーマンといえば、美術史を勉強したようで、
ウイリアムと同じで、美術史を勉強している奴に悪い奴はいない!!ということで、僕も彼の映画を見ようかと最近おもっとります。
最初はやっぱ、「司祭」から?

Nice Talking With You!

Male   バイ       デレク・ジャーマン
 

# 403  【新聞のこと、デュラスのこと】 2002/04/27 12:03 返信する
From:Hermit 
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>HODGE さん

>> 自分を男性心理の専門家と言い放ったり、女学生を「あんな田舎娘」
ナディアも結構キてますね(笑)。それを見るだけでも、以前の作品は読み甲斐があるかも(笑)

>> あの「病気」にしても作者が唱える「大量死」と関係があると
?… これは、『バイバイ、エンジェル』もオイディプス病に言及しているということですか?
そういえばネットで笠井潔について検索したら、あるHPでは、このシリーズはカケルの哲学論争にこそ読みどころがあると書いてあったな……
HODGE さんとしてはどうですか?

…そういえばこの話題はネタバレ版のほうで書くべきだったか……

>> デュラス
>> 深夜に「途中から見た」フランス映画を見ているような感じ
>> アンニュイというか無駄な焦燥感というか、そういった独特の雰囲気
あぁ、これは上手い表現ですね。深く頷けます。
そうですね、デュラスの小説のあの雰囲気は特徴的ですよね。その雰囲気自体が地味なものであることも多いですが、そこが味わいでもありますよね。

>> セリフ、(僕にとっては)殺し文句のような感じですね
…なるほど、こちらの方は余り記憶に無いので、再読の機会があったら注目してみます。

>> ソンタグの『テロの眼差し』はさすがに読ませますね
この人がHODGE さんに与えた影響は甚大なんだなぁ… というのがよく分かります。
数多い宿題の中でも優先事項としましょう。でも全然こなせていないような気がする…
(GWにゲッペルス関係の本を、と思ったときが無くも無かったのですが)
私はシラク大統領もそんなに好きではないのですが、フランスも奇妙(といっても移民排斥という分かりやすい話ではありますが)な状態ですね…

>> 新聞って職場とか喫茶店で読むものでしょう
……(笑)
そうだなぁ、ネットを使う人は新聞読まないって人も多いですね。
でも職場は、とても新聞読むなんて雰囲気じゃないですね…… 昼休みなんて短すぎて新聞どころじゃないし。あと私は新聞は喫茶店じゃ集中して読めないです、落ち着かなくて。あと毎日喫茶店って訳にも行かないし(というか、私はそもそも余り喫茶店を使わないです。落ち着かなくて)。
私にとって新聞って帰宅して一息ついたあとで、緊張を解いているときに床に広げて読むもの、なんですよね。広い視野から適当なものをピックアップして読む感じが好きなんですよ。海外特派員のコラムだとか、贔屓にしている記事もありますし。
あと、本やネットだと興味の無いもの、アンテナを張っていない部分には全然触れないことが多くなりますけれど、新聞だとある程度広い範囲を網羅していて、とりあえず見出しには目を通すこともあり、そこで偶然興味の対象と出会うことも時々あるんですよね。あるいは普段は食指が動かない分野もたまたま食指が動いた時に、ちょっと見てみることも出来ますし。テレビのようには時間の拘束を受けないですし。
何だかよく分からなくなって来ましたが(笑)、まぁ新聞って私にとってはそうしたものです。

>> 「あべこべの世界」
あぁ、ちょっと思い出しましたよ! うっすらと記憶が…
首か何かがあべこべ、服もあべこべに着ている、という感じでしたっけね…

>> 『哲学者の密室』『一杯の珈琲から』
どちらもタイトルを目にしていると思ったら、多分これはどちらも創元文庫関係では?

>> 「哲学往復書簡2002」
時間を見つけてチャレンジします!


Male   ゲイ       ジャンポール・ゴルチエ
 

# 402  【GW突入】 2002/04/27 12:01 返信する
From:Hermit 
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今週の読書は、「黎明の王 白昼の女王」のあと、リューイン「季節の終わり」、そして今はグラフトンの「殺人のH」(文庫なので電車読み用)。
リューインは、特に序盤で妙なユーモアのセンスが爆発していて非常に好感が持てるのですが、ずっとそのまま行くわけではなく、ある一家の過去を巡る物語となる後半はいたって真面目でした(それはそれで面白いんですけどね)。「消えた女」等、結構好きな作家なのですが。

GW中の読書候補。何も計画する余裕もなく、仕事を一部持ち帰りにして慌てて寄った図書館で、閉館時間とにらめっこしながらとりあえずピックアップしたのが
ジュースキント「香水」、ラヴゼイ「バースへの帰還」、小林泰三「ΑΩ」(有名作品ばかりですかね…)。文庫本は持ち歩き用と考えているので、とにかくハードカバーをというのが一つの条件でした。休みなんだから例えばソンタグでも、と思わないでもなかったのですが、10分ほどの中で探す対象に入れられなかった…
他に先日買った本として、宮部みゆき「火車」、グレッグ・イーガン「祈りの海」、ランズデール「罪深き誘惑のマンボ」があるのですが、これは文庫だからいつでも読めるかなぁ…と。
なんかお勧めを聞いておきながら申し訳ない、という感じですが、出来るだけ早いうちに「サマー・アポカリプス」には参戦したいなぁと思っています。ので、その他の話題はネタバレ版のほうでガンガン進めてしまっていてください。
「オイディプス」関連については勿論参戦しますけど。

GWにはそれなりの予定がありますが、映画も見る予定。これに関してはお勧めとかありますか?
私は、なんか今頃?という感じかもしれないですが、コーエン兄弟の「バーバー」ってどうだろう?とちょっと思っているのですが…

>Billy さん
ネタバレ版でなく、こちらにResしてしまいます。いいのかな?

>> 時にはお出かけしましょう。(笑)
いえその、お出かけしないわけじゃないんですが(笑)
>> 雪舟展
>> 水墨画の人ですよね… 興味なくは無いんですが、一つにはMOMA展で人ごみには懲りたですね… 特別に思い入れのあるものでなくては、あの人ごみで見たくないです…
(7月のマグリット展に行く予定なのですが[こっちの方に思い入れがある]、やっぱり込むんだろうか…)
あと、乏しい記憶を辿っての物言いになるんですが、私は水墨画というと、一筆書きのような荒い線の中にものの姿を写し取ったものか、あるいは中国でよく描かれるような繊細な濃淡が遠近感、空気感を醸し出すようなものが好きなんですよね… ("漫画"という感じのものはそんなに好きではないです)
雪舟の作品はもうちょっと墨のあくが強いような印象があるのですが、どうでしょう? それとも他の人と勘違いしているのかな?
>> 損はさせません!
こうまで言われると… どうしようかなという気分になりますね(笑)

>>「推定無罪」
タイトルはよく聞きます。でも内容は… 法廷ものでしたっけ?
法廷ものというと、「復讐法廷」とか「評決」、あとガードナーの諸作なんかが思い浮かびます。ペリーメイスンは10冊ぐらい読んだかな。そっくりさんを持ち出して証言の信憑性をそぐ手法などにはそこで出会いました(笑)。
そういえばアリーにもそういう法廷ギミックは結構出ていましたね

>> 文章を読んでいる限り、落ち着いているので
甘いですね(笑)。
私の文章は20代の頃からさほど変わっていないと思いますよ。
昔から落ち着いている、とは言われていたので(内実とは関係なく(笑))、そこに年齢が追っついたという感じかもしれないです。
でも
>> 30才だとすると少し言葉とのギャップ
って?

>> 僕が推察するに・・・
……で、どうなんでしょう? (笑)
>> そういう話掲示板に書き込みませんね
そうでもないですよ。何かのついでにちょいちょい書いているような…
ここで恋人募集ののぼりを立てているわけじゃなし(笑)、わざわざ単独で言い立てるほどの話じゃないかと。

>> 朝4時に食べるパフェはかなり刺激的でいいですよ
今それをやったら確実に太りそうな… (笑)

>> 僕結構更新しましたよ。(面構えだけ)
えーその、面構えだけやると靖国になってしまうのでは? (と、更に苛めてみる(笑))

>> 読売新聞の美術コーナー
昔新聞が読売だった時期に、切り抜いて取っておいた時期がありますね…
セザンヌの庭師の絵だとか…

>> 国宝International
実はこちらまだなので(忙しかった…)、じっくり拝見してみて感想かきます。

>> 僕の考えた事って骨格は直感です。
>> そのあと、知識で肉付けって感じですかね。
これは私も同じかもしれない… 複雑な内容は理詰めで一から構築していくと時間がかかってしょうがないんですよね。
>>もちろん外れるときもあるけど、あたっているときも多いから、
>>案外信用しています。
これも同じかも。よく人に読みを聞かせるのに勘を使うとそんな感じですね。時に外れる…

>> バイバイエンジェルも160ページ
どうぞHODGE さんと盛り上がっていてください。こちらは当分は読む予定が無いので、ネタバレあっても問題ないと思います。「アポカリプス」の方は近いうちに読むつもりなんですけれど。

>>「黄金水」 実は知っているんじゃないの?(笑)
30男がそんなに無垢だと思いますか?(笑) もちろんBillyさんを苛める為… じゃなくて、スカトロというのはともかく、それってSMだろうか、という意味です。そう分類されているのかなと。
性にまつわるあんなことやこんなことは、一般の行為にもつきもので、それが鞭打たれて蚯蚓腫れを作るのが…というところまでいって初めてSMと呼ぶと思っていたので…
飲めるかと言われれば飲めないですが(笑)、でも健康の為と称して飲む人もいるし、まだSM以前の趣味の範疇という気もするんですが。

>> ここすごく高級なサイトなのに
…HODGE さんとしては多分そういう意図(高級)は無いと思うんですが… どうですか?
もし本当なら、私も襟を正さないと…… (笑)

Male   ゲイ       ジャンポール・ゴルチエ
 

# 401  【Angeric Conversation】 2002/04/27 11:59 返信する
From:Hermit 
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皆様今晩は。
ネタバレ板の方でも触れたのですが、おとといジャーマンの上映を見てきました。作品は「Angeric Conversation」。
仕事帰り、買い物をした後のことで、更にイメージフォーラムへの道を忘れ、うろつきまわった挙句に遅刻しての入場でした(中にいたのは十数名くらいだったかな…)

実はこの映画、余り期待はしていなかったんですよね。
本当は初めに見る作品としては「ザ・ガーデン」か「テンペスト」辺りを考えていたんです。でも調べてみるとその上映は18日ごろに既に終わっていたので、だったら良いや、何でも、くらいの気分だったんです。
「エンジェリック・カンバセーション」の解説には、男性が延々と戯れあうようなことが書いてあるのですが、こういう内容って却ってつまらないのではなかろうか、体調も最良じゃないし、途中で寝てしまうかも....... まぁそんなことを考えつつも、とにかく見ておこう(ゲイだから?(笑))というだけの理由で、イメージフォーラムを目指したのですが…

さて、見終わっての感想。
一言でいえば見られてよかった。感じたことも一言でいうなら、ドラッギーという感じでしょうか…
強いていえば象徴性を感じさせる(例えば冒頭部の大きな石を担いで歩き回る男…)、しかし物語性の感じられない映像が、ホラー映画の音響かと思わせるほどの昏く原初的な音響にあわせて延々と続く…… という感じでした。
ですが、その映像や音響が、奇妙に五感を刺激するんですよね。
対象に強迫的なまでに執拗に絡みつくが、コマ落しのような不連続的な映像を提供するカメラ(この辺りが一部のアートアニメ作品と似ている辺りも気に入った要因かもしれません)、写っているものが一瞬何か分からない時もあるほどの粗い粒子、背景の不鮮明さ、モノクロームに時折単色が差される程度の映像、光や炎を写しこむ事によリ生じるハウリング……
時にクラシカルで穏やかであったりもするが、基本的には執拗で原初的で昏く、突如高まって観衆を不意打ちする音響… 聞いているものに絡み付いてくるかのような大きな水音… 時折音楽と入れ替わり、エコーのかかった音で世界を包み込むかのようなナレーション(朗読)…
これらから構成された作品は、どこか夢のようにもどかしく、その幻想性や人を不意打ちする部分が分裂病やドラッグ摂取時の光景(といっても分裂病だったことも、ドラッグ摂取したことも無いのですが)というのを髣髴とさせるように感じたんですね........
何も不思議なことが起こっている訳でもないので幻想性というのが適当な表現かどうか分かりませんが、ああいった幻想的で昏い作品は大好きなんですよ。解釈しようと思えばその象徴性を云々できるのかもしれないですが、単純にその映像と音響を楽しみました。
とはいえ、さすがに終了間際にはちょっと眠たくなってしまったのですが.....(笑)

一つ心残りだったのが、英語の聞き取りがちゃんと出来ないもので、ナレーション(シェイクスピアのソネットのようですが)部分の意味を把握しながら見られなかったんですね。字幕は無く、券を買ったときに日本語訳の書かれた紙をもらっただけなので。
早く行ってソネットの内容を頭に入れておいてみたら、また膨らみが生まれたかもしれないです。

作品が終わる時に特に気になっていたのが、この音楽・音響を担当しているのは誰だ?ということでした。あの雰囲気を作り出した大きな要因の一つが音響でしたから…
エンドクレジットを待ち受けていたのですが、この目で見る限り(C)Derek Jarman としか出ていなかったです。で、帰ってから Jarman といえば Eddie さん、という訳で Eddie さんのHPを見たのですが、制作年代は分かったものの、音楽が誰か、までは書いていなかったんです。
それまでの作品でスロッピング・グリッスルの名が挙がっているので、音楽の性質からいっても多分それだろうとは思うのですが
(私は彼らのアルバムを一枚持っているのですが… ジェネシス・P・オリッジ率いるバンドで、機械工場の中にいるような音響と、さりげなく犯罪(水死人や幼児ポルノなど)を匂わせるアルバムジャケットが印象的。確かインダストリアルといわれるサウンドだったはず)
ご存知の方いらっしゃいますか?
あとジャーマンはビデオクリップも製作していたとのことですが、もしかしてこれか?と思い至ったのが、ザ・スミスの"How Soon is Now" (ザ・スミスにもビデオクリップにもさほど詳しいわけではないのですが、これはたまたま目にしたことがあるんです)。
バンドメンバーが町を歩く様をモノクロのコマ落し(というのか?)で描いたもので(カメラとメンバーの距離が一定なので、町のほうが動いていくような感じがする)、何だか似ていると思ったのですがどうでしょう?

あと一回ぐらい見てみようか、どうしようかと思ったりもするのですが、GW 中に見られそうなのは他にエドワードU、ヴィトゲンシュタイン、カラヴァッジオの3作、あと月末にラスト・オブ・イングランドとBLUE。
この中でお勧めなんてありますか? あとジャーマン監督の作品、皆あんな感じなのでしょうか?

Male   ゲイ       ルキノ・ヴィスコンティ
 

# 400  【GWはKWに】 2002/04/26 02:16 返信する
From:HODGE 
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えーと、笠井潔と東浩紀の「哲学往復書簡2002」というのが集英社のサイトでアップされています。これがなかなかヴォリュームがあって読ませます。みなさんもぜひどうそ。

http://shinsho.shueisha.co.jp/shokan/index.html

>>仕事がこれから忙しくなるらしいのですが、GWにはしっかり休めるらしいので、何を読もうか考えようとしていますが(読書ばかりすることは無いでしょうけれど)、お勧めなんてありますか?

今は『サマー・アポカリプス』を読んでます。キリスト教カタリ派は薔薇十字軍とか、澁澤、種村ファンにはたまらない感じです。
終わったら『薔薇の女』『哲学者の密室』(創元推理文庫版買いました)に行くつもり。後『黙示録的情熱と死』あたりをパラパラとめくっていたらルカーチとかサルトルの戯曲なんかも読んでみたくなりました。GWは笠井Wになる予定です(「サマー」と「哲学者」関係でシモーヌ・ヴェイユやレヴィナス関係も読みたいですね)。>Hermitさんも、どうですか、笠井Wにしては。

>>ケストナー
なんて懐かしいですね。『一杯の珈琲から』なんてありませんでしたっけ。後「反ファシズム」の自伝みたいのを読んだ記憶が。

Male   ゲイ       ポール・ニザン
 

# 399  【プリ・スロン・プリ】 2002/04/22 22:23 返信する
From:HODGE 
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>>デュラス
デュラスはやっぱり良いですね。いわゆるストーリーテラーではないんですが(ストーリーはあってないようなものかな)、そのセリフに参ってしまいます。本当に(僕にとっては)殺し文句のような感じですね。後、雰囲気とか。
何て言うのかな、たまたま深夜に「途中から見た」フランス映画を見ているような感じですかね。そのため、デュラスのヒロインがみんなジャンヌ・モローとダブったりしますね。
ミステリー映画としてはぜんぜんダメだけど、『死刑台のエレベーター』や『黒衣の花嫁』のようなアンニュイというか無駄な焦燥感というか、そういった独特の雰囲気を持つだけで気に入ってしまいます。

フランスといえば、大統領選、極右のル・ペンが2位について
シラクと決戦ですね。やっぱり9・11の影響でしょうかね。
それと関係してソンタグの『テロの眼差し』はさすがに読ませますね。

>>なるほど、新聞は朝日なんですね。
ん? 新聞は取ってませんよ。新聞って職場とか喫茶店で読むものでしょう(笑)

>>ビデオ関係の話題が増えれば、HODGE さんもそちらの更新にまた熱が入るかもしれませんし。
これねえ、もう全然更新してないし、そろそろ削除しようかと思ってます。5月の改変でビデオのコンテンツ、リストラするかもしれません。

ブーレーズの『プリ・スロン・プリ』の新録音がDGから出ましたね。ソプラノがシェーファーでちょっと気になってます。


>>チャイナオレンジ
はやっぱり「あべこべの世界」でしょう。しかもその「必然性」。例の「マンドリン」と同じくらい絶句しました。


Male   ゲイ       浅田彰
 

# 398  【お疲れさまでした】 2002/04/22 21:39 返信する
From:HODGE 
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Hermitさん、『オイディプス症候群』読了お疲れさまでした。

>>とか個人的な不満も幾つかあったものの、先ず動機付けについては案外しっかりなされていた気がしました。

そうですね。僕も「アリアドネの復讐」についてはちょっと唐突だった印象があります。もちろん、良く読めばきちんとそのことも書いてあったんですけどね。

ミシェル・ダジールはもちろんミシェル・フーコーですね。ゲイでスキンヘッドでサンフランシスコで遊んでいる(笑)までそっくりでしたね。

>> ナディア
そういえば『オイディプス』ではずいぶんと「成長」した感じがしました。良く勉強もしているようですし(笑)
でも『バイバイ、エンジェル』では、ドイツの少年を誘惑して泣かせたり(もちろん自分で言っているので本当かどうかわかりません)、自分を男性心理の専門家と言い放ったり、カケルとやけにいい雰囲気の同じ女学生を「あんな田舎娘」とか、なかなわ笑わせてくれます。

>>「殺してはならない」の件
これ『バイバイ、エンジェル』でも議論されてました。こちらの方は「殺してもよい」場合でしたけど。
今更言うのも何ですが、やっぱり『バイバイ、エンジェル』から読んだほうが、いろいろな面で「納得」がいくと思います。
あの「病気」にしても作者が唱える「大量死」と関係があると思いますし。

それに、『オイディプス』も傑作ですごく面白かったですけど、やはり第2作の『サマー・アポカリプス』が最高だと思います。あの「完璧性」には一歩譲ってしまう気がします(これは僕の意見ですが)。『バイバイ』も『サマー』も普通の長さの長編なので、とっつきやすいと思いますよ。是非。

後はやっぱりネタについて話したいですね。
以前のT-CUPの掲示板がまだ使えるようなので、こちらを使いましょうか。
http://6501.teacup.com/hodge/bbs

Male   ゲイ       ジュード・ロウ
 

# 397  【GWを前にして…】 2002/04/22 02:30 返信する
From:Hermit 
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今週の読書は、ラヴゼイ「単独捜査」、ケストナー「飛ぶ教室」、そしていまマクドナルド「黎明の王 白昼の女王」を読んでいます。読んでる最中のファンタジーは面白く思えなくて読むのに苦労しています。年代記もの且つ、「ソラリス」「ミサゴの森」のような意識を具現化する森がテーマで、テーマ自体は魅力的なはずなのに……
あと、先週名前を挙げたエッセイマンガ「お父さんは時代小説が好き」には、結構羨ましいと思える部分があったんですよね。周辺の人は「咳をしても一人 は誰の句だったか?」といった疑問に一緒になって参戦してくれるし、本をダンボールで送りつけ合う話が結構出てくるし。
なかなか周囲にはそういう人がいないので羨ましいと思ってしまいました。本やCDの貸し借りをしたことが無いわけじゃないですが、ダンボール単位だなんて興味が広く、且つ読んできるものの傾向が一致しないと難しいので……

仕事がこれから忙しくなるらしいのですが、GWにはしっかり休めるらしいので、何を読もうか考えようとしていますが(読書ばかりすることは無いでしょうけれど)、お勧めなんてありますか?


>HODGE さん

>> 平行してデュラスの『夏の夜の10時半』
この HODGE さんのデュラスへのこだわりは面白いですね… 読んで「面白い」ものは「ラマン」ほかそんなに多くない印象で、ほかはどちらかと言うと地味でモノトーンの印象が強いんですが…
何か動機が?

>> チャイナオレンジ
これも読んだはずなんですけれど…すっかり忘れています。確か密室ものでしたっけ? 図書館にあったカバーのない茶色いのを読んだという、あまり内容と関係のないことのほうをよく憶えています……
クリスティー(40冊以上!)とかクイーンなんかかを集中的に読んだのは高校時代の話。異色作家短編集に出会ったのも、ラテンアメリカのマジックリアリズムに出会ったのもこの頃でした。
図書館の常連が少なかったこともあるけれど、司書の方はリクエストした本をよく入れてくれまして、大学の図書館同様、本当にお世話になりました。おかげで時に1日3冊とか本が読めたんですよね、あの時代。
「災厄の町」はクイーンがドラマティックな内容(悲劇)に挑戦して成功したと思しき例で、一度読んでみる価値はあるのではと思います… でもそう書くには読んだのがあまりに昔で、ちょっと自信が無いのですが。

問題作群は、HODGE さんのレビューを待とうかと思います(笑)。なるほど、新聞は朝日なんですね。

>Billy さん

>> 30〜36までの間、33〜34の間というのが濃厚
良い線行ってますねぇ(HODGEさんのほうは分かりませんが)。32でした。
いろいろ手がかりは残しているとは思いますが、先ずは名推理ですね。
これは気分ですか? それとも純粋推理?
でも、なら3:00までおきていて妥当な年齢って一体幾つだろう…
因みに私は二十歳前後の頃は10:00には寝て4:00〜5:00頃には起きていたような…

>> 軍人さんは肌質がすばらしくいいんです
なぁるほど(笑)

>> (ゲイの)手つき
ふぅむ。ホントでしょうか。機会があったらご指南願おう。
確かに自分も手つきに特徴が多少あるかもしれない… けれど…
そうかな? 手先の動きに気を使っているような人がほとんどなのかなぁ
(その結果、ってことだろうと思うのですが)
因みに私はストレスが溜まってくると手をああ組んだりこうしたり…
いろいろやってしまうのですが、ふと気づくと周囲に真似されている
ことがあってぎょっとする時があります。(意図的か無意識か偶然か?
別に"オカマチック"なものではない… …はずですが……)
人って見てないようで見てるんですよねぇ、理由は無いがちょっと怖いです。

>> 差別の形式には「無意識」なのか、「意識的なのか」ということが重要
これは賛同。他にもいろいろ要素はありますけれども。
ただ、今度は「無意識の差別」というものの扱いが難しくなってくる
と思いますけれどね…
>> 文化相対主義的に考えることは、すごく難しい
…のは、多分いきなり文化を対象にするといろいろな要素が入り組んで捉えきれず、実はそれ以前に人間(性)そのもののことを整理しなくてはならないのかな、と、そんな気もします。

あと、ういこうぶりおめでとうございます。
実は靖国のことをいろいろ言う割にサイトのほうには魂が入っておらんぞ、などと意地悪なことをちょっぴり思わないでもなかったので(笑)、今度は魂の入ったものを期待しています。なんて偉そうに……
それにしてもやりたいことって…?


>LARK さん
初めまして。とはいえそちら方面の話題は私はあまり…なのですが、こちらに来られる他の方は当然そこにこだわりを持った方ばかりと思いますんで、こちらには構わずじゃんじゃん書き込んでください。会話を横目で見て楽しませていただきますので(笑)
ビデオ関係の話題が増えれば、HODGE さんもそちらの更新にまた熱が入るかもしれませんし。

Male   ゲイ       グレン・グールド
 

# 396  【私も読了・生の災厄】 2002/04/22 02:28 返信する
From:Hermit 
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今晩は。
終わりましたよ「オイディプス」(でももう話題はバイバイエンジェルに移っている?)。さる事情があって月曜日にほとんど読み終えたのですが、残りを読む(時間を作る)までに結構かかってしまいました。

>> 「某作」
これはこの本のスタイルを真似したまでなんですが(笑)。この本、特に始めの方で、"有名作家のさる作品" 的な言い回しで幾つかの作品や論説を紹介していますよね。
もし別途にディスカッションをするなら、そこでその辺りの「答え合わせ」もしますか? 私はどちらかというとワトソン役に回ることが多そうですが(笑)
で、もちろん某作は巻末にも載っている作品な訳ですが、HODGE さんに
>> 一瞬「うっ」と来ました
といわれたせいで、ナディアが混乱状態に陥った時、まさか作品A(いやM?)も使っているのかとちょっと勘ぐってしまいました(笑)。
あと、クリスティーといえば有名作の一つに作品Oがありますが、カケル流に分類すれば、これもまた孤島もの、と言えるんでしょうかね?

それにしてもこの作品、最後に明かされる一つの死因に到っては読者が想定していた「状況」からも離れるし、また"該当者" が更にひとり増えてしまうわけで(分かります?これで。第一の死者のことも考えると更に+1……)、こりゃ純粋な推理で謎を解くのは至難の業かと…
(まぁあまり純粋推理をしようと努めてはいませんでしたけど…)
勿論読者は全ての状況を疑うべき、というのは分かってはいますけど。
あともう一つ、途中でカケル、ダジール(ミシェルという名はフーコーを意識したんでしょうかね?)に加えてコンスタンまで哲学持論を展開しだしたので、もうその期に及んではそれぞれの哲学に検討を加えることなどやっていられなくて止めてしまいました(笑)

とか個人的な不満も幾つかあったものの、先ず動機付けについては案外しっかりなされていた気がしました。ギリシャ神話に基づいて葉っぱを握らせるなんて話、酔狂な動機じゃ許さんぞ(目くらましとしてはあまりにマイナーだし…)、的な気分で読んでもいたのですが(笑)、
なるほど、そういうものが常識である世界に生きてきた人ならではの意識があったわけですね。(それで万事OKではないけれど、全体としてまぁこれならOKということで(笑))
犯人が実は仲間殺しの結果自己破壊的になった人物である、という辺りも、そこまで推理するのは難しいという難はありますが、動機付けとしては非常に納得が行きました。

あと、ラストに書かれたパートは私の疑問(不満?)にも一応答えてくれていましたね。(「殺してはならない」の件)。「殺さない根拠」はちょっと不満がありますが…
あと、自分が常に正義の側にいると思いたいという願いを持つことが、悪に付け入る隙を与える、という話。自分の好きなマンガ作品にもそういう話が出てきていたので、案外共通認識なのかとふと感じたりも。
その作品では、さらにつっこんで、常に正しい人・人にとって良い人でいようとしていること、勝手に自分が悪いと思ってしまうことは実は、他人に対する不信・恐怖の結果でしかないのでは、という辺りまで暗示していましたが。

この病気を持ち出した以上(そしてこういうペダンティックな作品である以上)、物語全体の構造もその性質と深く関わってしかるべきなのでは、と思っていましたが、それもさりげなくラストで示してくれていましたし。ただ、個人的には事件全体に対してちょっと弱いのではという気もしましたが……

長さに対して与えてくれるものがどうか… と思わないでもなかったのですが、でも終わってみれば結構楽しめました。未だに「孤島の連続殺人」にわくわく出来るということが分かっただけでも収穫でした。事件は二転三転してサービスたっぷりでしたし。
(個人的に、似たような状況を扱った「殺人鬼」は面白くなかったので… まぁあちらはホラーだし比べちゃいけませんが)


>HODGE さん
解説ありがとうございました。ここで明らかになっていないようなことは、前作等でも明らかではないんですね……
>> ナディア
HODGE さんもまた意地の悪い…(笑)。
「自分が「美人」」は女性ならよくありそう。あとカケルとの関係の奇妙さはカケルの方に起因するものと思ってましたが、ナディアのせいですか……(笑)
でもちょっと自意識過剰というのはあるかもしれないですね。あと、「思い立ったらそこがベッド」という私の偏見フランス人像(笑)からはちょっと隔たったところにいる人でしたね。
しかし、
>> カケルがゲイじゃないとしたら
と言われてみて、もし彼がゲイならダジールから病気をもらっていないんだろうか、とふと思ったりして(笑)。

>> フーコーとゲイの話は500ページ前後にたっぷりと
これはその通りでした。


>Billy さん
>> >僕の「弁証法的権力と死」の作者像
>> これ是非覗いたいですね。
私もです。

>> いろいろといいたいんですけど、
楽しみですね。で、どうなるんでしょう…掲示板?メール?

Male   ゲイ       ロス・マクドナルド
 

# 395  【バイバイ、エンジェル読了】 2002/04/21 22:20 返信する
From:HODGE 
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LARKさん、はじめまして。
最近はビデオ関係は更新してませんが、楽しんでいただけて嬉しいです。

>billyさん
『バイバイ、エンジェル』、すごく面白かったです。推理小説的な謎解きが終わった後、カケルと犯人の「思想的対決」が圧巻でした。これ、いいですよ。『オイディプス』よりもコンパクトにまとまっているので、こちらもぜひ読んでみてください。

>>リンク
これもスタイルシートを使います。

A {text-decoration:none;}
A:link {color:teal}
A:visited {color:teal}
A:active {color:crimson;text-decoration:line-through;background-color:gainsboro}
A:hover {color:skyblue;background-color:khaki;border:1px solid darkblue}

この部分ですね。
A:hover {color:skyblue;background-color:khaki;border:1px solid darkblue}

”A:hover”はリンクにマウスが触れているときに「状態」です。ここで設定しているのは
色、つまり ”color:skyblue”と
背景、つまり”background-color:khaki” そして
枠、すなわち”border:1px solid darkblue”です。
これば枠の幅が1ピクセル、枠の形がソリッド、枠の色がダークブルーということです。

このプロパティを変えると、例えば
”border:5px double red”にすると
枠の幅が5ピクセル、枠の形が二重線、枠の色が赤になります。
枠の形には outset(引っ込んだ感じ) inset(飛び出た感じ) dotted(ドット) dashed (ダッシュ)等があります。ただしIE5.5以上でないと使えないプロパティもあります。
いろいろ試してみたください。



Male   ゲイ       リッキー・マーチン
 

# 394  【Out with it】 2002/04/21 00:13 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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>はじめまして、LARKと申します。
>海外ゲイビデオがすきなので画像入りのランキングなど
>楽しく読めました。
>これからDVDも普及してくるしゲイビますます楽しみです。

LARKさんはじめまして。
そういえばSpikeさんの所に書き込んでいた、
PS2で接続している方ですよね。
僕彼方のサイトも常連なのです。(笑)
これからも、よしなに。

>あの「葉っぱ」もソーニャ・ラーソンの殺されかたも
>「なるほど」と膝を打ちました。

僕あの葉っぱイヤリングが出てきたときに「もしかして」
と思っていたんですけど、マードック博士も握っていたでしょ
だからどうしてだろうと思っていたんですよ。
だから最後になって「なるほどー」って
すごく納得がいきましたよ。

>そうか、ネタバレ掲示板を作ればいいかもしれませんね。
>ディスカッション、続けましょう。

場所提供してもいいですよ。
僕のサイトのReal掲示板は誰も書き込んでいませんから。(笑)
正式にオープンする=サーチエンジンに登録するのも
もうしばらくかかりそうですし、掲示板も変更する予定なので。

いろいろといいたいんですけど、
すべてネタバレにつながるんですよね。
Hermitさんが読み終わってもROMの人が読んでいたら
申し訳ないですもんね。

>え、Billyさん転向するの(笑)

そうそう。仕事でパンフレット作っていても、microsoftのPubrisher
だと、今一使いづらいし、 僕が学生時代から愛用している
AdobeのFramemakerもwindowsだったら、何か動作性悪いんですよ。
だから、僕のノート、ちょうどキーボード故障しているし、
MAC購入しようかなーとも思っているんですよね。
Power Mac G4買いたい。

まぁ、パンフレットとか、ガイドを作ろうと思ったら
やっぱMacはいいみたいですよ。(同業者の友達 談)

そういえば、HODGEさん、また質問です!
リンク先をクリックしたら四角で囲まれるじゃないですか。
あれどうしてもしたいんですけど、どうしたらいいんですか?
よろしくお願いします。


Male   ゲイ       ユアン・マクレガー
 

# 393  【こんにちは】 2002/04/20 11:25 返信する
From:LARK 
--------------------------------------------------------------------------------

はじめまして、LARKと申します。
海外ゲイビデオがすきなので画像入りのランキングなど
楽しく読めました。
これからDVDも普及してくるしゲイビますます楽しみです。




         
 

# 392  【おっと、時間差】 2002/04/19 23:56 返信する
From:HODGE 
--------------------------------------------------------------------------------

Billyさん、どうもです。時間差でした。
『オイディプス』読了、お疲れさまでした。

>>まだまだ話が続いて、最終的に
すべての事件の様相が語られるじゃないですか、

やっぱりすべての「カタがつく」のが爽快ですよね。
あの「葉っぱ」もソーニャ・ラーソンの殺されかたも「なるほど」と膝を打ちました。

>>僕の「弁証法的権力と死」の作者像
これ是非覗いたいですね。
そうか、ネタバレ掲示板を作ればいいかもしれませんね。
ディスカッション、続けましょう。

「バイバイエンジェル」も面白いですよ。やっぱり最初から読んだ方がいいですし。第2作の『サマー・アポカリプス』は僕の一押しの作品です。

>>先日Macを物色しに
え、Billyさん転向するの(笑)

Male   ゲイ       トム・クルーズ
 

# 391  【あの問題作、購入】 2002/04/19 23:44 返信する
From:HODGE 
--------------------------------------------------------------------------------

みなさん、『オイディプス症候群』は進んでますか(笑)
今読んでいる『バイバイ、エンジェル』、だいぶ忘れていて、ほとんど初読のようです。でもさすがに面白いですね。
あと平行してデュラスの『夏の夜の10時半』も読んでます。

>>クイーン
僕は『チャイナオレンジの謎』が好きですね。あのシュールな設定! その謎が解けたとき、本当に「感動」しました。
ただ、もう細部はほとんど忘れていますね。『エジプト』もどうして十字架に張りつけたのか理由を失念しています。ただヌーディストとあの「薬」は印象に残ってますね。
ミステリマガジンもエラリイ・クリーン特集だったので、また読みたいと思ってます。
そうそう、代筆といえば、『盤面の敵』はスタージョンの代筆ではなかったでしたっけ。

「災厄の町」は映画を先に見てしまったんですよね。『配達されない3通の手紙』(東浩紀みたい)

で、今日本屋で問題作を買ってきました。一つはスーザン・ソンタグの『この時代に思う テロへの眼差し』。まあこれは別にそれほど「問題作」ではないんですが。
それでもうひとつロータン・マハタン著『ヒトラーの秘密の生活』。これは「問題作」ですね。以前触れたと思うのですが、これはヒトラーが同性愛者であったことを書いた本です。まあ、これは僕も「本質直感」でそんな感じがしていたのですが……。一番気になるのはこの本の「スタンス」ですけどね。

本と言えば、朝日新聞の日曜日の書評に山形浩生さんが加わりましたね。やるじゃん、朝日とか思ってしまいました。
読売は氏家幹人さんがやっていて先々週は『同性愛の歴史』をレビューしてましたよね。一般の新聞で「フェラチオ」という言葉があって思わすニンマリしてしまいました(笑)



Male   ゲイ       ベルナール=アンリ・レヴィ
 



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