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# 540  【マクルーハンですか】 2002/08/04 19:39 返信する
From:Hermit 
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>HODGE さん
最近、毎日のように更新がかかっていますね。元気だなぁ…

いきなりマクルーハン最高!ですか!
実は私、マクルーハン理論という言葉自体はよく聞きつつも(でもどこで聞いたのかよく憶えていない…)、内実はよく知らずに、物理か経済の法則だったか…? という感じだったのですが、どうもその辺じゃなさそうですね(笑)
マクルーハンについても、そのうちアップされるでしょうか。
それにしても
>> これからはマクルーハンの時代ですね
ここまで言いますか!(笑) 結構昔から名前だけは聞いているような気もしましたが…
そうですか、宿題のリストに加えておこう…

モンゴル近代絵画の「力士たち」は、T新聞にも紹介文が載っていて、そこの添付写真がそれだったので、どんな絵だったのかは見ることが出来ました。推薦の絵だというのに納得(笑)。見に行くかどうかについては、迷う所ですが…
アップリケの絵あって面白いらしいですね。
ちょっと話を戻して、ソニア・ドローネはカンディンスキーなんかとはどう違う感じでしたか?

エリック・サティーは私もよく弾いていました(笑)
有名な「お前が欲しい」だとか… 曲名忘れましたが、とてもシンプルな、いつだったかの昼のメロドラマのオープニングで(笑 …見ていた訳じゃないのですが…)クリムトの絵をバックに流れていた曲だとか(#F A G #F #C H #C D A ... で、いいんでしたっけ(記号は当てずっぽうです CDEFGAHC ? ) ? ).......
かなりユニークな人だったというのは聞いていますが…

>> アンチ(敵)がいなくなると、ちょっと張り合いがなくなるような
というよりも、形がなくなって矛先の向けようがなくなるんですね。存在しているかどうかは別にして……

>> ブーレーズのあの「管理された偶然性」
その辺の議論もありましたね。ケージのような純粋な偶然性から行ったものも結局似たような音楽性に行き着いたから、議論としては不毛なものだったというような話をどこかで耳にした気がします。
ちょっとBilly さんとの議論とは違う感じですが、ただ、感覚的だけれどもある意味無意識の計算が働いている部分があるのはそうでしょうね。「ピレネーの城」だとか、言葉に直さなくても重力→落下の「常識」を前提にしていることは容易に推測できますしね。

>> 「ホット・メディア」
活字や写真の方が「ホット」だというのは面白いですね。何故だろう?

>> >>社会主義リアリズム
>> 音楽だと、ショスタコの一部とかカバレフスキーみたいなやつかな。ハチャトリアンもそんな感じかな
なるほど… 分かったような、分からないような……(笑)
でも雰囲気はつかんだ気もします…


>Billy さん
>> レポート提出した奴には画一的に点数を付ける気持ちも
>> わからなくない今日この頃を過ごしております
人間はこうして堕落していくんですね(笑)

>> 高校生バカップル
何だか婦人週刊誌かワイドショーの匂いが…(笑)
バカップルって実質的には、車中でキスしているような人達を指して言ってるんでしょうかね?
雰囲気はともあれ、内実はよく分かっていない私でした…

>> 『炎多留』というゲイのバーチャル恋愛ゲーム
>> これがしてみると案外おもしろい
HODGEさんの紹介されたサイト見てみました。なるほどー(笑)。
傍観しているほうとしては今
>> なんだかなぁ〜、
という感じですが(笑)、感染するなら近寄らないでおこう。まぁ、もともとゲームはしないんですが。
ただ、これは一回クリアすれば終わりというものじゃ無さそうですね…
(彼氏ともども楽しんでいるんだろうか…)
HP 更新はしばらく無いものと思ったほうがいいかもしれないですね(笑)

>> 脇毛フェチな僕としては、電車に乗っているだけで、
>> 目の保養になってしまいます
私は、あえて言うなら足かなぁ…
聞いてないですか、そうですか。

>> やっている時は暑くて汗をバンバンかくと思いますが
これ、おせっかいに託して、実は経験を語っていますね(笑)
ゲームともども頑張ってください(笑)。いや、クーラーあるんでしたっけ。

マグリットは… そうですね。
もう新しい意見は無いので、言ってみればごり押しになりますけれど、
>> 実は自由に見てくれと言っているのではないのでは???
うーん、私自身はあまりマグリットの意見に押し付けを感じないんですよね。自分の絵はこういうものだと哲学を語っているだけで、人はすべからくこうすべきだとは言っていないですし…
どっちみち人は見たいように見るのだということを考えれば、彼が自らの哲学をこう語っているのはむしろまっとうな印象が… 
むしろ
>> 「他人の考えに左右されないように!」とでも言う言葉を言えば良かった。
こうなってしまうと、それに対して「ではそういう主張を押し付けるのか」という、クレタ人の嘘みたいなややこしい話になっていくような気も… そうなると、そのような「主張」は押し付けるもの以外は意味をなさない、ということになってしまうのでは、と。
絵を自由意志で見ることとは別にして、個人的には絵がタイトルの説明でしかない見方がある、という彼の説はおもしろかったんですよ。彼は表題説明となっている絵を「偽りの価値観」とまで言っていますから、これは公平な意見というよりも、一つの主張ということなんでしょうね。
私個人はその主張が面白かった、ということなのかもしれません。

あと一つは、精神的な白紙の状態、というのはありえない、ということですかね。
必ず時代精神などのバイアスがかかる。だから、なにも主張しないことが白紙状態からの公平な見方をさせることにつながるとも思えないんですよね。人は基本的に自分が期待する部分以外での変化を嫌うものなので、どんな材料もなければ慣例に倣ってしまう…
だから、ある主張を持ってそれに対峙させること自体は、そんなに押し付けがましいことだとは思えないんですよね。もっとも、主張している側としてはそれこそが「正しい」と思っていたりする訳ですし、だからといって主張を押し付けられるのは… と不快に感じる人はいるでしょうが。

>>>> マグリットはデュシャンの作品を評価していた
>> 評価するということは、ある作品に「マグリットが評価した」という意味を与えるものなのでは?
おっと、これはマグリット自身が「これは価値がある」何ていった訳じゃなくて私がこう書いただけです。マグリットのせいじゃないですよ。
どうしてこう書いたかというと、インタビューでマグリットが、際立った印象を与えたシュルレアリストは?との問いの答えの中で、デュシャンの例(かれは空気しか入っていない瓶に栓をして、それに「パリの空気」という名前をつけるのです)を挙げていたからです。
これをもって偏った評価をしていたと取るかどうかの判断は、お任せしますが。

そうそう、マグリットとあわせて哲学対談の方もどうぞお忘れなく…
>> 『三島由紀夫の美学講義」(
こちらは詳しくはHPに書かれる予定とか?

Male   ゲイ       ヘンリー・ジェイムズ
 

# 539  【暑さ負けしているらしいので】 2002/08/04 19:36 返信する
From:Hermit 
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皆様今日は。
そういう訳で、少々短めに…
(と、いつも言っている気がするが…)

読書は結局ジェラルド・カーシュ「瓶の中の手記」、風間賢二「ホラー小説大全」だけでした。
まず「瓶の中の手記」。
ストーリーは、秘境における奇談集、といった感じ。アイディア・ストーリー色濃厚ながら、そこに登場人物の人生、という味を感じさせる辺りが特徴でしょうかね。(その辺りが、たとえばマシスンなどの一時的な "シチュエーションドラマ" 的な感じと違う所のような印象でした)。シチュエーション自体はどこかで聞いたような内容ですし、成り行き自体もまぁ読めるのですが…
そういった意味から見ても、やはり冒頭の「豚の島の女王」が一番面白かったかな。これはサーカスのフリークスたち("矮人"、"猿人"、両手足のない美貌の少女…)が無人島に流され、やがて内部の反目から自滅していく様を物語った話です。
(少女はそれをただ、見守り、受け入れるしかない訳ですね…)

カーシュの短編は、実は以前にもソノラマ文庫の海外シリーズから「豚島の女王」というタイトルで出ていた事があって、読んだことがあるのですが、幾つか重複もあったのにほとんど憶えていませんでした。

「ホラー小説大全」。
この手の話は一応、知識としては色々な所でかじってはいたので、目新しい所はなかったのですが、改めて読むとそれなりに面白かったです。
でも推理作家協会賞を受けていたとは知らなかった…
ただ、色々な所(本の巻末解説とか)に書かれていたものをまとめたもののようで、同じ内容の重複がかなりあったり、文章を直してなかったり(「…については誰とかによる前書きに詳しいのでそれはおくとして」みたいな文章が残っていたりする)する辺りがちょっと不満も残るかも。
巻末に風間氏と滝本氏による対談があってびっくり。この2人、知り合いだったんですね。

今読んでいる本はありません。何を読もう?
でも買うならその前に部屋に積まれた本も処分したいですし…
そろそろ盆休みなのでこれまでご紹介のあった課題図書含め、図書館から借りる本を考えておこうと思うのですが、改めてこれを推薦! というのは、ありますか?

それにしても、盆踊りの音が方々からうるさい季節になってきました(笑)
今聞こえているのは、アラレちゃん音頭…
ちょっとこれは風物詩とは言い難いよなぁ………

↓削除すればいいのですが、珍しかったので残しておきました(笑)

Male   ゲイ       マルセル・プルースト
 

# 538  【暑さ負けしているらしいので】 2002/08/04 19:28 返信する
From:Hermit 
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皆様今日は。
そういう訳で、少々短めに…
(と、いつも言っている気がするが…)

読書は結局ジェラルド・カーシュ「瓶の中の手記」、風間賢二「ホラー小説大全」だけでした。
まず「瓶の中の手記」。
ストーリーは、秘境における奇談集、といった感じ。アイディア・ストーリー色濃厚ながら、そこに登場人物の人生、という味を感じさせる辺りが特徴でしょうかね。(その辺りが、たとえばマシスンなどの一時的な "シチュエーションドラマ" 的な感じと違う所のような印象でした)。シチュエーション自体はどこかで聞いたような内容ですし⌒/p>

         
 

# 537  【マクルーハン最高!】 2002/08/01 00:42 返信する
From:HODGE 
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ふとしたきっかけで読んだマクルーハン。もう、はまってしまいました。フーコーやデリダやドゥルーズどころじゃないです(どれも読んでませんが)。これからはマクルーハンの時代ですね。

それと、イギリス保守党が同性愛を認めましたね。アラン・ダンカンという保守党の議員がカミング・アウトして、有力議員が支持しているとか。うーん、保守党まで。良いニュースなんですけど、アンチ(敵)がいなくなると、ちょっと張り合いがなくなるような(笑)

>Billyさん
お、京極夏彦読んだんですね。気に入ってもらって嬉しいです。第2作『魍魎のハコ』はさらに面白いですよ。それで3作目の『狂骨の夢』になると「熊沢天皇」絡みの話でこれもいいですし、その次の『鉄鼠の檻』は仏教がテーマなので、Billyさん好みになっていると思いますよ。ぜひぜひ続きを。

>>三島由紀夫の美学講義
は、たしか読んだことがあるけど。そういえば橋本治が最近、三島関係の本を出していたような。

それとマグリット関係。とても参考になります。ヨハネ信仰についても期待してます。

『炎多留』って、これだよね。
http://www.e-hotaru.com/index3.html
どのキャラクターで「遊んで」ますか?

>Hermitさん
こんにちは、暑いですね。今日TVでちょっとだけ見たんですが、部屋の中にいても熱中症になる場合があるんですって。水分を多く取って気をつけてくださいね。

それでマグリット関係で
>>煽ってないで参加してくださいよ
はい。
>>私は、どう見るのも自由で、でもそこにあえて言うならば… という言い方をしていて、Billy さんは、マグリットの言いたいことも分かる、でも結局はどう見るのも自由でしょ、ってな感じですのでね

これって、ブーレーズのあの「管理された偶然性」のようじゃないですか。マグリットは自由に見てください、と言っても実際は見る「手順」が決められていて、どうあっても作者の思惑通りの「解釈」に辿りつく、という「トリック」が仕掛けられているような。

マクルーハンの言葉で言えば「ホット・メディア」とか(すぐに使いたくなる、ハハハ)。「ホット・メディア」には活字や写真が含まれます。逆に「クール・メディア」は漫画やテレビ、「話し言葉」です。
それともう一つ。マクルーハンは「私たちは自分が見つめるものになる」という名言があります。とするならば、絵画(メディア)は「その人」(個々人)の「眼」の「拡張」ということが言えるかもしれませんね。

>>バリンジャー
>>トリックと、どこかニューロティックなサスペンスが密接に絡み合っていて、上手い作家ですよね

これ、ミラーをはじめ、アメリカの少し前のサスペンスの常套ですよね。こういう作風のミステリは大好きです。

>>社会主義リアリズム
音楽だと、ショスタコの一部とかカバレフスキーみたいなやつかな。ハチャトリアンもそんな感じかな。

>>『眺めのいい部屋』
たしか最近のバージョンでは、水浴びのシーンが全部見えるんじゃないかな(もちろん男のね、フォスター原作、アイヴォリだもん)。映像はとにかく綺麗ですよ。


Male   ゲイ       イアン・ソープ
 

# 536  【時計が欲しい!】 2002/07/30 00:19 返信する
From:billy 
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みなさん、こんばんは。
もう「暑いですねー」というのが常套句になってしまいましたが、街を歩いていて
最近、高校生バカップルを目にする機会が多くなったのですが、考えてみれば、
もう学校は夏休みなんだなーとつくづく学生がうらやましい。。。

そうやって考えてみると、大学生は日本でも一番暇な人種だと思いますが、
7月15日前後に講義が終わって、現在テストが行われている最中だと思うんですが、
色々採点する方も案外面倒だったりして、レポート提出した奴には画一的に点数を
付ける気持ちもわからなくない今日この頃を過ごしております。

>>全然急ぐことはないですから、かきいれどき、バリバリ頑張ってください。
>>盆がピークですか?

僕は外国人を相手にしているので、盆が忙しいということは無いんですが、
全般的に忙しいと言えばいいのか、毎日毎日はそこそこ忙しいんですけど、
全く休み無く続くという点で超多忙なんです。
そのほか、僕は複数人で仕事部屋(事務所)みたいな形でマンションの一室を借りて
そこに本を持ち寄り色々と仕事をしているのですが、
最近ではそこでゲームをしていて、だから忙しかったりします。(笑)

『炎多留』というゲイのバーチャル恋愛ゲームとでも言えばいいのか、
そういうものなのですが、最初はなんだかなぁ〜、などと思っていたのですが、
これがしてみると案外おもしろい。ちょっとはまっている自分に恐ろしさも感じて
しまいますが、仕事の他、色々忙しいのですよ。

さて、街を歩いているとふと思うのが、なんか日本、カリフォルニア化していないか?
と思うんですよね。
街を歩くと、タンクトップの人!人!人!。
百貨店に行ってもタンクトップを販売しているのを良く目にしますし、
脇毛フェチな僕としては、電車に乗っているだけで、目の保養になってしまいます。
なんかわざわざ脇毛を見たいが為にその方向に歩いてしまったりして、、、
自分でも全くばからしい。。。
こういう事を報告するのももっとばからしい。。。。。。

>大倉さん

あのシリーズって最初から読まなくてもOKなのですか?
僕は「ルネサンスはなんだったか?」というタイトルに惹かれて少しお金を持っている時
集めていたのですが、最初から読まなければわからないものと思っていました。
そういえば、「・・・あるいは冷酷」だけ文庫本化されていましたよね。
ということはそれ単独でもおもしろいということになるのか・・・

ちなみに大倉さんは2月頃から、久しぶりの登場ですね。
後一人、久しくお目にかかっていない人がいるのですが。。。

先週の読書!

>HODGEさん

先週の読書も案外少なかったですね。ただ、先々週の読書よりは量的に多かったです。
まず最初にローマ人の物語は5巻を読みました。これで9月まで少し休業です。
その次は以前HODGEさんに紹介された京極夏彦の推理小説です。
『ウブメの夏』を読みましたが、これがまたおもしろかった。
主人公の関口、陰陽師で古本屋をしている京極堂、そして探偵の榎木津。
この主人公たちがどう絡んでくるのか不思議に思っていたのですが、事件の真相を語るのが
京極堂で、ナディアのような役回りが関口、すべてを見通していそうで、全く何もしない
榎木津。なかなか人物構成も不思議だし、タイトルが事件にどう絡んでくるのかも謎でした。
陰陽師で、タイトルからして奇伝小説ぽいのですが、読んでみると推理小説でした。
その上陰陽師といっても、100%呪術を使用して解決するとかそういったものではなく、
ちゃんと合理的な説明がありましたし、読んでいておもしろかったですね。
最初、脳の話で全く事件に関係ないと思っていたのですが、タイトルからイントロから
すべてが事件に絡んでいて、最後の方は興奮して時間も忘れて読んでしまいましたよ。
このシリーズ太いから、個人的にページをめくるのが面倒でちょっと嫌なのですが、
引き続き読んでしまいそうです。

最後の1冊は『三島由紀夫の美学講義」(ちくま文庫)です。
これは表紙のダビデ像に惹かれて買ってしまったのですが、薄い癖にすごく内容が
詰まっていて、おもしろかったですね。
ただ、いろんな雑誌からの編集なので、まとまっていないところとか
もう少し深く聞きたいと思うところがあったりして、そこが癪に障りましたが。

## 前回の投稿でアニメの引用をしたのにレスを付け忘れるという
## 超お馬鹿なことをしたので、ここで付けておきます。
  海外アニメだと僕は2つの番組を見ています。
  一つは案外有名なシンプソンズ。
  2つ目は、キングオブザヒル。
  King of the hillは結構シュールで絵的にも好きですね。

>Hermitさん、

>>すっかり遅くなってしまいました。

汗だくのsexに励んでいたのですね。(笑)
やっている時は暑くて汗をバンバンかくと思いますが、その後、汗で少し湿った
シーツにくるまっていると寒くなるのでは?
風邪などをひかないように。。。
というか、外出でしたね。(笑)

>>>> 大学時代の担当教員が文化功労賞か、叙勲かを受けて
>>こういう経験の方がないですね…(笑)

かなり世間ズレした先生でしたよ。趣味が溜め池を見ることで、休日には全国を
行脚しているとか。。。
でも中元はしなかったですねー。
中元なんてする生徒の方が少ないような気もしますが。

>> ヨハネ信仰
>>彼がキリストの忠実な弟子だったからなんでしょうか?

詳しくは後日ホームページにでもアップするとして、簡単にヨハネについて。
僕もキリスト教についてはもう忘れてしまっているので、間違っている部分も
あると思いますが、確かヨハネはイエスの親戚筋ですよね。
ヨハネはエリザベツの子供でマリアの親戚だったと思います。
そして、ヨルダン川でバプテスマを人々に授けていた訳ですが、イエスもこの
ヨハネからバプテスマを授けられたと聖書には書かれてあったと思います。
バプテスマとは、「悔い改め」といって、今までの罪を告白して神に立ち返る
ことを意味するらしいです。
だから、案外ヨハネ信仰はこの部分から生まれているのかも知れませんね。
ちなみに、マリア信仰とヨハネ信仰は密接に絡み合っている場合もあるようです。

それで、法王のことですが、僕はキリスト教自体にそんなに興味がないので、
知りません。(興味があるのはキリスト教と呼ばれる信仰であって、宗教団体で
あったり、その生活なんかは全く興味なし。ちなみに神の存在も信じていない。)

>>>> (カルティエ・ブレッソン)僕が唯一好きな写真家なのですが
>>>> それを見ると何とも不可思議な感覚に陥るんです
>>あえて言葉で表すとしたら、どんな所に惹かれているんでしょう?

それをいうとホームページにアップ出来なくなるじゃないですか。
もっとも一言で言うと、偶然のすばらしさと構図の妙ですね。

さて、例の件ね。

>>この辺が落しどころのような気もしますね。

僕もそう思うのですが、

>>うーん、私としてはですね、マグリットは感じることや考えることを
>>禁じている訳ではないと思うんですよ。
>>そうではなくて、これはこういう感情を表現した絵である、これはこういう
>>考えを示した絵である、とされるのがいやだったのではないかと。

そこなんですよ!
自由に見てくれと言っていて、実はマグリットの絵に何らかの意味づけをされるのを
嫌がるということは、実は自由に見てくれと言っているのではないのでは???
と思ってしまいます。

そして、この場合、絵画の意味づけを行うということは、結局のところ絵に関しては
何も語っていない。書く人の道具としてその絵を使われているにすぎないと思いますね。
だからこそ、絵が云々と画家が反発するよりも、傍観していればいいような気がしますが。

>>これって同じようで違うんじゃないかと思うんですよ。
>>例えば、一人の人間の喜びがとても上手く表現された文章があったとして、それを読んだ
>>者が同じく喜びを感じるとは限らないですよね。
>>感じるのは妬みかもしれないし、羨望かもしれない。過去の追想かもしれないし、心理学
>>的な分析かもしれないですよね。
>>連続殺人鬼が、人を殺した瞬間に心に泉のように喜びが湧き上がってくるのを覚えた、
>>なんて文章だったとしたら、げんなりするかもしれない。
>>分析的な文章を読んで感じることもまた同じかと。

つまり、Hermitさんは、そういった意味づけが行われることによって、それ自体が
絵画自体より意味を持ってしまう、そのような場合をマグリットが嫌がったと捉えてている
のですね?
上の文章からもそのことが感じられるし、したの文章からもそういったことが伺えられます。

>>私は視覚的イメージの組み合わせの効果、つまり言語で置き換え不能なものを
>>描いたんですよ、なんで言語イメージの方が優先なんです? という意見が出てもおかしく
>>ないと思います。感情にしても何にしても同じことかと。
>>マグリットが視覚イメージと単語を併置した絵を描いたり、絵の「説明」とはなりえないよう
>>なタイトルをつけたりしたあたりも、その辺と関係あるかもしれません。

このような立場に立つ場合、当然何らかの意味づけを行うことを嫌うということは理解出来る。
だけど、同時にもう一つマグリットの行動もこの意味づけの範疇にはいるのでは?と思います。

>>マグリットはデュシャンの作品を評価していた

評価するということは、ある作品に「マグリットが評価した」という意味を与えるものなのでは?
だとすれば、僕は文芸評論家や美術史家・美学学者がマグリットの絵画に理屈をつけまくって
何らかの意味を与えるのと結局同じなのではないかとも思います。
他の人が駄作だと思っていたとしても「あのマグリットが絶賛」などといわれると、
自分の感覚を疑うひともいるだろうし。
でも、僕のように傲慢で自分の好みしか信用せず、嫌いなものは華から書かないという奴もいる。

こう考えればむしろ、問題なのは意味を与える側ではなく、それを受け取る側なんだと思います。
つまり、僕の思うところであれば、マグリットは「他人の考えに左右されないように!」とでも
言う言葉を言えば良かった。
そう思います。

>>分かりにくい内容ですが…

中略などがあって、全く意味不明だったので、Hermitさんの言葉から。

>>結局見たいように見た場合、人はそこに見ようとしたものしか見ないのではと。

ここは、僕の絵画を手段として使用する場合があるという部分とかぶりますね。
今読んでいる塩野七生さんの『ローマ人の物語』でおもしろいことが書かれていました。
歴史記述についてなのですが、歴史記述の方法として二つの方法があると塩野さんは言います。
一つは、『君子論』などのように歴史を手段として、自分の主張を展開していく方法。
もう一つは、教科書のように時代にそって歴史事項を記述していく方法。
ある意味、マグリットが嫌ったのは、最初の歴史記述の方法に似ていると思います。
だとすれば、『君子論』などのように歴史を記述しているようで、実は著者の主張が書かれている
のと同じように、マグリットの絵画に何らかの意味づけを行っている本もまた、
マグリットの絵画ではなく、その人の主張を表現しているにすぎないと感じます。
そして、マグリットがそういうものに反発するような言葉を言うから、よけいに
論争のような感じになって(その言葉に信憑性が出てきて)、あたかもその評論が「マグリットの
絵を表している」ように錯覚させてしまう可能性もあるのでは?と思いましたね。

結局のところ受け手である自分たちにとっては、あまり信用しないように!とでも
思うしかないように思います。そして、世間的な評価など関係なく、自由にその絵を楽しめばいい
のでは無いでしょうか?
(↑案外うまくまとまったと思っているのは僕だけ???)




Male   ゲイ       マイケル・オーウェン
 

# 535  【絵画と象徴】 2002/07/29 01:17 返信する
From:Hermit 
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>Billy さん
すっかり遅くなってしまいました。

>> やっぱクーラー購入して良かった
>> 是非クーラー購入しましょう
よけいなおせわです!
というか、実際スペースもないですしね。三方窓、空いたスペースは本棚、簡易クロゼット、箪笥、etc ......
東海あるいは関東大震災が来たら悲惨な死に方をするかもしれない…(笑) 地震の後姿を見せなくなったら死んだものと思ってください(笑)

>> 大学時代の担当教員が文化功労賞か、叙勲かを受けて
こういう経験の方がないですね…(笑)

>>(せりか書房) 僕はヒンドゥー関係の本でしか名前を知らないのですが
じゃぁ、エリアーデ関係で見ただけだったのかな。ミルチャ・エリアーデはたしかヒンドゥーとゆかりの深い人でしたから…

>> ヨハネ信仰が最終的にワイルドの作品を生んだ
それには納得です。その経緯についてはHPにもありましたし。
サロメが悪女にされてしまうのは、若い娘が首を所望するというほうが面白かったからなのか何なのか…
(まぁ、そそのかされたとは言っても首を所望というのは並みの神経ではないですが… それとも、時代背景から言って余り身分のないものの首を所望というのは、聖書の時代よくあることだったんでしょうかね?)
ヨハネ信仰というのは、彼がキリストの忠実な弟子だったからなんでしょうか? そういえば現行のローマ法王は確かヨハネ=パウロ2世だったと思いますが、ヨハネの名を冠した教皇・法王は多いんでしょうかね?(自分で調べろって感じですが) この名もまたヨハネ信仰の証??

>> (カルティエ・ブレッソン)僕が唯一好きな写真家なのですが
>> それを見ると何とも不可思議な感覚に陥るんです
分かるような気が… でも分かったつもりかもしれない(笑)
あえて言葉で表すとしたら、どんな所に惹かれているんでしょう?

マグリットの話をHODGEさんが煽ってますが(笑 煽ってないで参加してくださいよ)、この辺が落しどころのような気もしますね。私は、どう見るのも自由で、でもそこにあえて言うならば… という言い方をしていて、Billy さんは、マグリットの言いたいことも分かる、でも結局はどう見るのも自由でしょ、ってな感じですのでね。あと繰り返しても堂々巡りになってしまいそうな…

でもせっかくだからやってしまおう(笑)。
ただ、堂々巡りだと子供の言い合いになってしまいますんで
(「あるもーん」「ないもーん」「あるもーん」「ないもーん」「つくればあるもーん」……)
ただの繰り返しになったらバシバシ指摘して下さいね。

で、
>> 全体的に見て、マグリットの言い分はよくわかります。
>> ただ、その正反対の言い分もよくわかる。絵を見て「感じ
>> る」とか「考える」とかという事は不可分の関係にあると
>> 考えている自分としては、両者の言い分はその主張を完全
>> に言い表していると思いますし、言い分もすごくよくわか
>> るんですが、全体的にどうも中途半端な、半分しか言って
>> いないとしか感じるんですね

うーん、私としてはですね、マグリットは感じることや考えることを禁じている訳ではないと思うんですよ。
そうではなくて、これはこういう感情を表現した絵である、これはこういう考えを示した絵である、とされるのがいやだったのではないかと。これって同じようで違うんじゃないかと思うんですよ。
例えば、一人の人間の喜びがとても上手く表現された文章があったとして、それを読んだ者が同じく喜びを感じるとは限らないですよね。
感じるのは妬みかもしれないし、羨望かもしれない。過去の追想かもしれないし、心理学的な分析かもしれないですよね。
連続殺人鬼が、人を殺した瞬間に心に泉のように喜びが湧き上がってくるのを覚えた、なんて文章だったとしたら、げんなりするかもしれない。
分析的な文章を読んで感じることもまた同じかと。

>> 僕はマグリットが、自分の絵が何かの象徴として見られるのを
>> 嫌がると言うところに、何か矛盾点があるように感じます。
>> 詩的なイメージの絵画で、想像を自由にすればいいのなら、
>> すごく感情的に感じるのも、理性で分析するのもアリだと
>> いうことでしょ。

それでですね、例えばこの「象徴」を例に挙げると、ある絵がこういうことを象徴しています、ということになると、それを聞いて何を感じるかということはともかくとして、その絵=象徴、ということにされてしまうんだと思うんですよね。
この絵は親の子供への愛情を示しているのです。そうか、ふんふん。
それを聞いた瞬間に、絵の持つ意味が「親の子供への愛情」に収斂してしまってもおかしくないですよね。あとは絵がその言語イメージにどの程度お付き合い出来ているか。
そうなるとむしろ、「愛情を描くんだったらもっと暖かい色を使うべきだ」「この目つきは冷たいから、余り愛情を感じない」「変な絵。私だったら赤ちゃんを抱く母親を描くわ」といった象徴を巡る感想が出てくるようなことになりかねない、つまり象徴が主で絵のほうがその説明ということにもなりかねない気がしませんか?
ちょっと待った、私は視覚的イメージの組み合わせの効果、つまり言語で置き換え不能なものを描いたんですよ、なんで言語イメージの方が優先なんです? という意見が出てもおかしくないと思います。感情にしても何にしても同じことかと。
マグリットが視覚イメージと単語を併置した絵を描いたり、絵の「説明」とはなりえないようなタイトルをつけたりしたあたりも、その辺と関係あるかもしれません。

HODGE さんが面白かったと言っていた、展覧会カタログ末尾の解説文。
ここでの問題点ではないですが、マグリットの主張と対立するもの(と、この文の筆者がみなしたもの)について書いてあるので…

引用しても大丈夫でしょうかね?(←と、これまで散々やっておきながら弱気になる)
・パノフスキーの最も重要なメッセージとは、美術作品とはそれが制作された状況も知ることではじめて、十分に理解されるということである。…(中略)…この種の有力なモデルは、1960年以降には「パラダイム」として知られるようになった。…(中略)…
しかしながら、それらは適正でない因子を抑止する力を持つ。マグリットの絵画作品の一つの側面は、したがって反例の枠に押し込めようとする力に対して正しく対抗するものである。
…(中略)…
マグリットの批評は、当時まだ「発生期」にあったパノフスキーの説明的モデルに向けられたものではない。…(中略)… しかしながら、彼の「言葉のある絵画」は、図証研究学のモデルについての隠然たる提言となったのである。
(2002 マグリット展カタログ p147 より)

訳が悪いのか(それとも引用がよくないのか(笑))、分かりにくい内容ですが…
ともあれ、ここを読んでふと思ったのですが、結局見たいように見た場合、人はそこに見ようとしたものしか見ないのではと。
だからといって勿論ある見方を強制できるものでもない訳ですが、そうなると結局、このあたりの話は二つの異なるものの見方の間の抗争ということになるのかもしれないですね。
一方の見方をすれば、もう一つの見方が成立しないのであれば、見るもの全てにこの抗争が投げかけられていることになる…

>> マグリットの絵に対する考え方って
>> コンセプチュアルアートには適応出来ませんよね。
>> というより、その美術に対する反発として言った言葉なのかなとも
>> 最近思っています

なるほどそうですね。
マグリットはデュシャンの作品を評価していたみたいですが、あれは異化効果を楽しむもので、コンセプチュアルということでもないですし。

という辺りで、往復書簡含め、気長にお待ちしています(何を?)。
全然急ぐことはないですから、かきいれどき、バリバリ頑張ってください。
(盆がピークですか?)

Male   ゲイ       ウィリアム・バロウズ
 

# 534  【面白いものの見つけ方?】 2002/07/28 19:27 返信する
From:Hermit 
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こちらで大倉さんの名前を拝見するのは久しぶりですね。

>HODGE さん
日経に矢吹カケルですか。一体どんな内容だろう…
図書館にでも行かないと読めないんですが(いや図書館に新聞あったかな?)。

ソニア・ドローネ。カンディンスキーよりも幾何学形態(というより円弧?)によりこだわった人なんですね。ただ、カンディンスキー(あまり展覧会に行っていなかった時期にこの人の展覧会に行ったので、その印象は強いです)で、この種の絵にはある程度免疫があるので……
でも
>> 抽象絵画が好きな人にはお勧め
なんですね。
サンプルを見ただけですと、面白そうかどうかは判断がつかないんですが、どうだろうな…。でもロシアってこの手の作品が案外あるんですね。

バリンジャーお好きなんですね。「歯と爪」「消された時間」両方持ってますが、読んだ当時どの程度凄いと思ったのか… 記憶に残っていないということは、そんなに感じない鈍感な読者だったのかも。トリックと、どこかニューロティックなサスペンスが密接に絡み合っていて、上手い作家ですよね。
シルヴィアンといえば、"Dead bees on the cake" はMDにダビングして持っていたことが判明。改めて聞いても渋かったです。「悪魔のトリル」、確か聞いているはずなんですが、フレーズが思い出せない…

>> てっきり、汗だくのSEXに励んでいたのかと
いやそれは熱いんじゃなくて単に本当に暑いだけになっちゃいますよ(笑)。どっちにしてもそんなことわざわざ報告しませんて(笑)。

>> 麻耶雄嵩。
>>「変な小説」が好きそうなので、そう思えば楽しめるかと思います
ではさっそく、スパークも含めて、夏休みの読書候補にでも。

>> 社会主義リアリズム系やロシア・アヴァンギャルド系
ロシア・アヴァンギャルドはともあれ、社会主義リアリズム系がというのは、おもしろいです。というか、個人的にその名を聞いただけでは、面白そうと思えなかったので。
面白さを紹介するとすれば、どんな感じですか?

アイヴォリィ、『モーリス』、『眺めのいい部屋』の作品名はさすがに知っています。眺めのいい部屋の方は、内容は知らないんですが…
一回見ておくべきかなぁ…

あとご紹介のサイトですが、やおいの話もそうですが、等身大の感覚でかつ面白く読めますね。ついでに文中でリンクされていたサイトにも寄ってみたりして…
いろいろと、面白かったです。
どうしても、インターネット散策というと、欲しい情報か、好きなものの単語で検索して… という感じになってしまうので、こういう、必ずしも関心がリンクしないけれど、読むと結構楽しめる(定期訪問には辛いかもしれないけれど)サイトに出会うと、何かもっといろいろな方法でネットを歩いた方が楽しめるなぁと思ったりするんですよね。
インターネットの歩き方、こうしてます、というの、ありますか?

ちょっと出なくてはならないので、Billy さんへの返信は数時間後。

Male   ゲイ       ウィリアム・バロウズ
 

# 533  【奇想と現実】 2002/07/28 19:25 返信する
From:Hermit 
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皆様今日は。
今日は涼しい、といっても30度は越しているらしいのですが、昨日、いろいろあって部屋が40度を越したせいもあってか、30度過ぎなら気分は快適、かも(笑)。

今回もさして書くことはなし、です。
まぁいつもそうだといえばそうなのですが…
世間的にはネタにしようと思えばできるようなことがゴロゴロしてますけどね、
知らなかったのですが、2ch で動物虐待のシーンを生公開していた輩がいただとか(何でも写真を公開しあうのが流行っていたとか……)、アメリカにしろ中東にしろ……
最近関心のある話とか面白かった話と言ったら何でしょうか?
あと、昨日いろいろ音楽をかけて聞きながら思ったのですが、暑い時期によく(かけて)聞く音楽ってありますか?

英国国教会の大主教のお話について言えば、やっぱり「リベラル」なのが話題になるのだとすれば、そうでないケースのが多いということなんですかね… キリスト教がらみの話とは言え…

先週は後半2冊平行読みになったり、本を持たない日があったので、読んだのは2冊だけ。
一つはスタニスワフ・レム「宇宙創世記ロボットの旅」。
久々のレム。ユーモラスな奇想寓話集で、SFというより宇宙ファンタジーといった所ですが、ただ、これを楽しむには、「こうして皇帝方程式の打撃を受けると、怪物は不定積分の凄まじい曲線を描いて転倒したが」といった記述を面白がれるかどうかが鍵になるような気も……
(意味するところが理解不能だったとしても、内容は問題なく分かるので問題ないです。でも面白いと思えなければ、なんだこれはというのでイライラしてくるような……)
個人的には楽しみよりもイライラの方がやや多かった気が… 上に書いたシーン自体は面白がれたんですけれどね…
あと、やっぱり世情を風刺した側面も結構感じるので、発表した当時に読んだらもっと楽しめたかもしれない、とも思いました。

もう一つがドナルド・E・ウェストレイク「斧」。
就職難の中、2年失職中で精神的に追い詰められた男が、再就職のライバルとなる男たち、そして目指すポストに今ついている男を殺害していく話。主人公はサイコキラーではなくて、あくまで合理的にことを考える通常の男性、なんです。
トンデモな話のようですが、バックボーンはしっかり説明されていて、その意味では納得できます。記述が説明くさい感じはあるものの、行動基準をあくまで合理判断に置くこの男性のキャラクターを考慮して、こういう記述になったと見ることも可能でした。
主人公がターゲットを殺していく過程が(計画や観察、相手を殺すことへの割り切り方なども含め)メインですが、そこに家庭の事情(妻の浮気やカウンセリング、子供の犯罪)等も絡め、だからこうしなくてはならないんだという主人公の主張に説得力を持たせているあたりが上手い。
(といっても小説として、でなく設定作りが)
子供の犯罪は隠蔽した方が上手く行くという流れやら、退職前に再就職セミナーをうけたが、そんなことには意味がないという主張(「2ヶ月勉強してきました」という人間と、これまで経験をつんできた人物、あなたならどちらを採用するか?)。だからやってきた職のポストを得なくてははならないんだという……
なるほど、本当に合目的に考えるならこういう結論になるのかもしれない、と思わせるあたりが、この小説の読みどころなのかもしれないです。 アメリカの履歴書のサンプルや就職活動を眺められるという意味でも面白かったです。

今はジェラルド・カーシュの「瓶の中の手記」(例の犀のマークの晶文社ですね)と風間賢二氏の「ホラー小説大全」を平行で読んでいます。(これは一方がハードカバーなので荷物量に応じて……)

Male   ゲイ       ロス・マクドナルド
 

# 532  【HP紹介】 2002/07/26 22:16 返信する
From:HODGE 
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「やおい」に対する違和感/問題点を簡潔かつ的確に述べているサイトを見つけました。

[かちかち山]
http://www5c.biglobe.ne.jp/~pon0196/index.htm
にある日記↓
http://www5c.biglobe.ne.jp/~pon0196/w0204.htm
の4月6日のところです。

このサイトの管理人さんは女性で、差別とくに性差別に真剣に取り組んでいる方です。リンクフリーということでしたので、紹介させていただきました。



Male   ゲイ       スーザン・ソンタグ
 

# 531  【アルレー読書中】 2002/07/23 23:15 返信する
From:HODGE 
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そういえば日曜日の日経新聞読みました? 
機械的に新聞めくっていたらなんと「矢吹駆」の文字。日経に笠井潔とかの「本格推理小説」について書いてありました。それほどつっこんだ記事ではなかったのですが、「日経の記事」でタイトルに矢吹駆の文字があったのが印象的でした。

>Hermitさん
あ、マグリットの映像、そんなのもあったんですか。見ればよかったな。
展覧会といえば、あと東京ステーションギャラリーやってるモンゴル絵画展も行きたいと思っています。民族的なものはあまり関心がないのですが、もしかしてソ連時代の社会主義リアリズム系やロシア・アヴァンギャルド系の作品もありそうなのでちょっと期待しています。

>>ミラー&ロス・マク
トム・ノーランのロス・マクの伝記にはロス・マクが同性愛的傾向があったと書いてあるようなんです。これ翻訳されないかな。かなりの大部なので英語だとちょっと辛いので。
でも、ミラーの作品だと、たいてい「夫」が「不在」(『狙った獣』『まるで天使のような』)だし、『殺す風』にしてもあの夫は「物理的に不能」ですが、これが別の意味で「不能」だったとしたら、とか、いろいろと気になるんですよね。
逆にロス・マクだと『さむけ』なんて普通だったら荒唐無稽になるんですが、あの「犯人」の○から○への立場の変化って妙に説得力がある感じですし、他の作品のも「似たような」ヴァリエーションでたいてい犯人が○で、結局家庭が崩壊するし……。
「ロス・マクとジェンダー」とか眉つばものの論文でも書いてどこかに送ってみようかな、とかね(笑)

>>ジェイムズ・アイヴォリィの映画
やっぱり『モーリス』じゃない。あと『眺めのいい部屋』とか。このあいだ見た『金色の嘘』はヴィスコンティみたいに華麗でしたよ。


Male   ゲイ       ジュード・ロウ
 

# 530  【夏と冬の奏鳴曲】 2002/07/22 01:10 返信する
From:HODGE 
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大倉さん、Billyさん、Hermitさん、こんにちは。
ここのところ暑い日が続いてますけど、体調はいかがですか?

『ローマ人の物語』、良さそうですね。僕も読まなくては。
で、マグリットをめぐる「往復書簡」、いろいろと参考になりますね。それに何だか笠井潔と東浩紀みたいですね。もっとやってくださいね。
それとdrwxr-xr-xにも書きましたが、ソニア・ドローネの展覧会へ行ってきました。モダン・アートや抽象絵画が好きな人にはお勧めです。

>Hermitさん
>>今年一番の暑さで体温以上だったのは確実…) にいた割には、非常に幸せな一時を過ごすことが出来ました。というのは…

なんだ。てっきり、汗だくのSEXに励んでいたのかと思いました(笑)。

で、麻耶雄嵩。てっきりNHKでドラマ化されると思いました。麻耶雄嵩の作品は、いわゆる「新本格」でかなりアクが強いです。『夏と冬の奏鳴曲』が一番人気があるのかな。破天荒というかアヴァンギャルドというか、こういった作風は合わない人は合わないと思いますが、僕は「驚愕」しました。ただ僕はデビュー作の『翼ある闇』の方が気に入っています。これは笑っちゃうくらい驚きました。まあ、Hermitさんなら、「変な小説」が好きそうなので、そう思えば楽しめるかと思います。とりあえず『翼ある闇』(講談社文庫)をどうそ。

>>ミュリエル・スパーク
『死を忘れるな』は僕も読みました。で、いいますけど、ハヤカワの「三部作」はそれより断然お奨めです。どれも奇抜な設定で、どれが一番いいかわかりません。なので(どれも短い作品なので)全部読んでください。

>>ドイツ
というよりRadical Willでも書きましたが、同性愛結婚もOKになったようです。フランスもパートナー制度があるようですし、ドイツ、フランスのような大国がOKならば、後のEUもそのうちOKになるでしょうね。

Male   ゲイ       マイケル・オーウェン
 

# 529  【Re:遅れました。】 2002/07/21 23:03 返信する
From:大倉 里司 URL:http://members.tripod.com/guyshome/
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billy家元さま、おこんばんは。

> ついでに塩野七生さんの本では、ローマ人の物語、第1期刊行本を読み終わったら、
> ルネサンス著作集を読もうと思っています。

これだったら、まず最初に読むべきは『海の都の物語』ですね………。
『神の代理人』、処女作の『ルネッサンスの女たち』………『チェザーレ・ボルジア〜
あるいは華麗なる冷酷』でも良いんですが………この本はヴェネツィア共和国
一千年の栄華と没落の軌跡を描いて余すところがありません。

画家も多く輩出致しました………ティツアーノ、ジョルジュオーネ、ティントレット
が………何故、ティツアーノはヴェネツィアで油絵技法を学びながら独逸に旅
だったのかがうっすらと判る本でもあります。

そして………この本では「塩野史観」の真髄が判りますよん(^^)/~


男性   会社員   37歳   O型    
 

# 528  【遅れました。】 2002/07/21 21:26 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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みなさんこんばんは。
梅雨も明けて、少しはじめじめしない天候になると思っていたら、
今年は空梅雨だったためか、そんなに梅雨が明けたという感じはしなく、
非常に暑い日々ですねー。
やっぱクーラー購入して良かった。>Hermitさん

さて、今週の読書も非常に多忙なため、全く持って進まなかったですね。
先週に引き続き「ローマ人の物語3」と「ローマ人の物語4」のみです。

>>そう、僕も文庫になったら読もうと思っていたんですよ。
>>それで僕もこういうのは一挙に読みたい感じですね。

>>「ローマ人の物語」は、人気の作品なのと、あるとき新聞でインタビュー記事を読んでいるので、
>>読んでみたい気持ちはあります。

これ非常におもしろいです。読めば読むほど止まらなくなってきました。
で、どういうスケジュールで発売されるのか確認すると、これがまた長丁場のようで、
第1期文庫本刊行が1から7までで、第2期がなんと2年後。。。
その間に文庫版を待てきれずに単行本に移行する読者もいるだろうから、
そういうのを狙っているんじゃないかと思っているのですが、、、
自分もこの調子だと単行本を購入してしまいそうです。

ついでに塩野七生さんの本では、ローマ人の物語、第1期刊行本を読み終わったら、
ルネサンス著作集を読もうと思っています。
これまたおもしろそうで、購入のみはしてあるんですが、まだ読んでいなかったんですよね。

>HODGEさん、
>>幻想的で妖しげな美術作品についていろいろと解説

なるほど。これ購入しようかな。なんか読んでみたい気持ちでいっぱいです。

>>『江戸の性風俗』『武士道とエロス』(ともに講談社現代新書)

僕もこれは読みましたよ。
それでますます春画に興味を持った訳でして、
ますます嵌っています。(笑)

>>テレビでやった海外アニメーション

>>う…… 裏切り者めが! (笑)

是非クーラー購入しましょう。

>>晶文社

だと、「オンライン書店」の誘惑あたりを持っています。

>>学生時代担当だった研究室の教授に中元を持っていく習慣

へぇー。僕の場合は、大学時代の担当教員が文化功労賞か、叙勲かを受けて、
代々の教え子と共にパーティーを開くことになったんですが、僕の年代のゼミが
その実行委員になって、同窓会名簿からパーティーの招待状とか発送したり、
先生にパーティーをプレゼントしたことがありますが、中元を持っていく
風習なんて無かったですね。

>>実は受け取り側はくれるのを待っていたりして……

そうそう。だからなんか嫌なんですよね。持ってくるのが当然で、
持っていかなかったら、逆に変な風に考えられているんじゃないかと思って
しまいます。まぁ、たぶん他の生徒も中元なんてしていないと思うから
それはそれでいいんですが。

>>これは案外聞く名前ですね。

そうですか?僕はヒンドゥー関係の本でしか名前を知らないのですが。

>>ヨハネ信仰
>>それ(影響)は多分、ワイルドの小説以降の話でしょうね。

僕はヨハネ信仰が最終的にワイルドの作品を生んだんだと思いますよ。
だって、ヨハネ信仰の方が時代的にワイルドの作品より前ですから。
そして、ワイルドの作品がなんの違和感もなく社会に受け入れられたと
いうことは、前提としてサロメ=悪女という図式があったんじゃないかと
思うんです。それで、そういう図式を生んだのがヨハネ信仰だと思います。
ヨハネ信仰はいずれまた。

>>カルティエ・ブレッソンの話は、楽しみにしています。

この写真家知っていましたか。さすがですね。
僕が唯一好きな写真家なのですが、それを見ると何とも不可思議な
感覚に陥るんです。
もう「決定的瞬間」の虜です。

さて、懸案のマグリットね。
>>絵画は感情のようなものを扱うのには不向きである、
>>なぜならそうしたものには目に見える形を持たせる
>>ことなど出来ないのだから

これは、マグリットがイメージで絵画を鑑賞しろという
根拠になっている部分ですよね。
そして、その点でイメージで感じろと言うとこともわか
るし、マグリットの考え方もわかるんですよ、僕は。

以前からいっているように僕は間違った絵の見方とか
正しい絵の見方は無いと思っているので。

ただ、本当に感情の様なものを扱うのには不向きなのか
というところがちょっと疑問がわきます。
それは、本当に感情を表す必要があるのかということな
んですよね。絵画は感情を表すのではなく、感情を喚起
させる何かを表現していれば、見ている者は何かしらの
感情を沸くじゃないですか。
で、その感情を相手に説明するために、何かこじつけを
行う。もしくは、そこにその時代の社会の縮図を感じた
りする。

感情が沸いたり、縮図を感じたりすることは、絵画の特
徴だったりすると思うんですが、それは関係ないとして、
マグリットがその部分のみを強調して鑑賞される事を
嫌がっていたということですね。

>>たとえばそれを詩と呼ぶのは、詩が(例えば)異質な言
>>葉を並べて常識的な言葉の並びだけでは表せない感覚
>>を表現しようとする

>>確かにひとつの場面から喚起される感情や知識などは、
>>見る側の経験や知識量などなどによって変わってきます

そうそう。だからこそ、マグリットが主張するような事も
絶対的ではないって事じゃないんですかね。僕はマグリッ
トが、自分の絵が何かの象徴として見られるのを嫌がると
言うところに、何か矛盾点があるように感じます。
詩的なイメージの絵画で、想像を自由にすればいいのなら、
すごく感情的に感じるのも、理性で分析するのもアリだと
いうことでしょ。

ただついでに一言。美術を分析の対象としている学問には
美術史・美学など、結構様々な学問があると思うんですが、
美術史に関していうと、果たして美術史が理性的であるか
というと僕は疑問に感じています。
果たしてここで示されているような、「感情」対「分析」
というものが成立しうるのかというとかなり怪しいんです
よね。

例えば、僕は地獄絵を扱うにあたって「炎」に注目しまし
た。そして、ただ『地獄草紙』を取り扱う予定だったもの
を『北野天神縁起』だとか、『六道絵』なんかにもどんど
ん対象を広げていって、地獄というよりも「炎」を扱った
論文のように一見思えます。それは、僕が地獄絵において
炎の役割がかなり大きいと「思った」からなんですね。

その上、様々な地獄絵を通して、最終的に炎とは人間にど
ういう役割があったのかを結論として「思うこと」を述べ
たんですが、これも同じ結論になるとは限らない。
自分が置かれている現在の感情とか、Hermitさんがいった
ように見る側の経験や知識量などにすごく左右されますか
らね。

これを英語の論文で表現しようと思うと、理系では実験結
果は過去形で表すが、そこから導き出される帰結は現在形
で表せるのですが、美術関係の論文ではそうは出来ない。
なぜなら、「普遍の真理」ではないからですよね。

つまり、理性的であると思われている美術史でも、実はす
ごく主観的だと思うし、「感情」と「分析」は実は、混在
していてむしろ、感情が限りなく分析を指向するんだとさ
えも思えてきます。

その点で、マグリットが言うこともよくわかるんだけど、
そのような「感情」と「分析」というものが不可分の関係
にあるとすれば、感じるだけ、とか考えるだけとかいう事
は不可能なんじゃないかなと僕は思っています。

全体的に見て、マグリットの言い分はよくわかります。
ただ、その正反対の言い分もよくわかる。絵を見て「感じ
る」とか「考える」とかという事は不可分の関係にあると
考えている自分としては、両者の言い分はその主張を完全
に言い表していると思いますし、言い分もすごくよくわか
るんですが、全体的にどうも中途半端な、半分しか言って
いないとしか感じるんですね。

ズバリ僕の言い分は、適当に見ればいいんじゃない?って
いうことなんですよね。

ついでにいうと、マグリットの絵に対する考え方って
コンセプチュアルアートには適応出来ませんよね。
というより、その美術に対する反発として言った言葉なのかなとも
最近思っています。

往復書簡は今しばらく待ってね。
かなり最近忙しいので。

Male   ゲイ       マイク・ブランソン
 

# 527  【プライベートな情報?】 2002/07/21 09:06 返信する
From:Hermit 
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>HODGE さん
さるところで、紛らわしい作家、のなかに
>> 埴輪雄高と麻耶雄嵩。
とあって、勘違いしていたことに気づきました。国営放送でやってたってのは埴輪の方ですね。どうも失礼しました。はははは…
…で、麻耶雄嵩という方、どういう作風なんでしょうか?

>> マグリットのプライベートフィルム、どうでした? 
>> 僕は5分ぐらいで見るのやめましたが(笑)。
>> だってあれ、ただの風景を映している「だけ」のようですし、
カラーの方を見ましたね(笑)。あれはローマ旅行時の記録みたいでしたから…
モノクロームの方は、服の上から奥さんの胸をなめたりだとか(笑)、絵の真似をしたりだとかいった稚気にあふれたものが中心で、これもまぁどうでもいいといえばいいのですが、自宅のフィルムだけに背後にいろいろな絵が出てくるのが楽しくて… この時期この作品は自宅にあったんだ、とか、題名を思い出してみたりとか、更に中には見たことのない作品があるのが貴重でした。

>> モローって男の裸がミョーに艶かしいじゃないですか
>> それに比べ女は魔女みたいなのばかりだし
…(笑)。 そうですねぇ… 個人的な印象としては、男女全てアンドロギュノスのような印象でしたが……

>> 新しいサイトの画像は1950年の「STRENGTH & Health」という雑誌
>> 表向き「フィットネス」の雑誌なんですが…
このお話おもしろかったです。なるほど… どおりでマッチョな男どもが魅力的に描かれているんですね。
>> マーガレット・ミラーの『狙った獣』に出てきたティローラがやっていた写真店そのものって言う感じです
なるほどなるほど……
>> 「アンダーグランド」な情報
笑ってしまいましたが、日常の体験と考えてしまうと、ヘレンが行ったモデルクラブとか、売春宿のことまで含めると悪趣味な話になってしまいますよね(笑)。
まぁここはやはり取材という線で収めては……納得行かないですか(笑)
モデル写真というのは、当然ヌードな訳ですね。

>> (日の名残り)イーヴリン・ウォーとかが書きそうな
なるほど、そういう言い方もありますね。ブライズヘッドでのウォーですね。

>> ジェイムズ・アイヴォリィの映画
映画には疎いんですけれども、この監督の代表作といったら?

マクロイやアイルズは話題ですよね。

>> 中小出版社
晶文社は忘れていましたよ! 「短い金曜日」(など)を持っているのに… 法政大学出版局もなんだったか印象的な本が出ていたような…
同学社、春秋社については、ほとんど知りませんでした。


>Billy さん
>> あ、僕はもうすぐクーラーつきます
う…… 裏切り者めが! (笑)

あとですね、うーん、私自身はずっと中元の必要ない環境にいたので…
学生時代担当だった研究室の教授に中元を持っていく習慣があったようなので、一度ずつ持っていったのですが、別にその教官の世話になるような就職をしたわけでもないとか、特に仲がよくなかったとか(笑)、とにかく続ける動機も薄かったので、そうやって持っていったのも一度ずつだけですし……
という訳で、お役に立てなくてすいません(大学と院の中元に関しては、卒業した翌年だけ持っていきました(笑))。ついでに言えば、お歳暮は一度も差し上げたことがないです。
でも、自分では必要ない環境にいると思っているだけで、実は受け取り側はくれるのを待っていたりして…… (笑)

「ローマ人の物語」は、人気の作品なのと、あるとき新聞でインタビュー記事を読んでいるので、読んでみたい気持ちはあります。

>> せりか書房
これは案外聞く名前ですね。小説関係もたぶん扱っていたのではと思うのですが、何だったかな? ミルチャ・エリアーデとかここじゃなかったかとも…

>> 続群書類従完成会なんかもなかなかディープでいいと思いません?
ディープすぎて全然知りません! (笑)

>> なんか絶文って感じじゃないですか?自殺はしたくないけど、
>> こういった絶文で自分の人生を終わらせるのってかっこいいなぁ、
>> と思ったのもまた事実なんですよね。
なるほどなるほど、雰囲気はよく分かります。こういうケースでの時代がかった言い回しというのは効果ありますね。
もっとも、後で読み返してみると、形骸という言い回しのほかは実も蓋もない事実という感がしなくもないですが…
自殺に関しては、今その理由がないにせよ、選択肢自体は持っておきたい気がしますね。毎日痛いとしか感じずに(そして周囲の人間全てに捩れた憎しみを抱いたりして)生きているのっていやじゃないですかね? もっとも、手段はどれも苦しそうかきつそうか面倒そうな感じがするのですが(笑)。

>> 春画は浮世絵のメジャーなものらしいですよ
これは初めて知りました。マイブームで熱く夏を乗り切ってください(笑)。

>> 庶民の中にもゲイがいたって事ですよね。
>> それがどういう環境の中で生活していたんだろうかと
なるほど、興味ありますね。
分かった暁にはどこかでご報告くださいね。

>> カフカがあるのに『罪と罰』
20世紀小説、ですからね。ドストエフスキーは19世紀でしょう?

>> ヨハネ信仰が高まるにつれてサロメが悪女として考えられて
>> 行ったんだと思うんですよね。その信仰の終着点として
>> モローの絵が誕生すると考えた方が整合性があると思いません?
面白いですね。私は宗教史などには疎いので、ヨハネ信仰といった話は
初耳で勉強が必要ですが。
但し、モローの絵のサロメには悪女性は感じられないですよ。
それ(影響)は多分、ワイルドの小説以降の話でしょうね。
カルティエ・ブレッソンの話は、楽しみにしています。

しかし、Billy さんが予告先発していておきながら休場というのは、よほど忙しいんだろうなぁ… と。

Male   ゲイ       マルセル・プルースト
 

# 526  【夢のひととき】 2002/07/21 09:05 返信する
From:Hermit 
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皆様今日は。
今回は大して書くことないので、短くまとまるかな…

うだるような暑さの中、やりたいことも、やらなくてはならないこともいっぱいあるし、でも眠ったりぼっとしてもいたい… という訳で、なかなか思い通りには行かないのですが、昨日の昼下がりは、クーラーもないとんでもない暑さの部屋 (あえて温度計は見ていないのですが、今年一番の暑さで体温以上だったのは確実…) にいた割には、非常に幸せな一時を過ごすことが出来ました。というのは…

今週はハイスミス「リプリー」、そしてスティーヴン・ミルハウザー「マーティン・ドレスラーの夢」。現在はスタニスワフ・レム「宇宙創世記ロボットの旅」を読んでいます。
そうです、幸せなひと時というのはミルハウザーのおかげ(家でだけでなく、その前にも電車で読んでいたのですが)。でも先ずはリプリーから行きましょう。

この作品ですが、読んでいる間はなかなか複雑な気分でした。
実はハイスミスがゲイ(レズビアンというべき?)だというのはこのあとがきを見て初めて知ったのですが、彼女の作品中でも他になくゲイへの言及(あるいはニアミス)が含まれた作品だったため、これは匂わせるという範疇をこえていないか?…などとと思ったりしながらの読書になってしまったんですよね(笑)。
更には主人公の心情の描写。どこか思春期の子供のような(といって成人にも決して無縁とはいえない)、人の好意と経済的な恩恵を求め、それを自分は得られて当然なのだと思い、得られないとなると相手を憎んでしまう…  そういった心情は、その辺に転がっているものではあれ、わざわざそれに出会うとなると思春期を扱った小説くらいかなという位で普段滅多に出会わない(一応人はそうした感情はあまり露わにはしませんしね)。そういうどこか気恥ずかしいものを外側から(これなら一登場人物の描写として時に出会う)でなく内側から描写しているんですよね……
レンデルを読んだ時にも時に感じることがあるような、戸惑いと気恥ずかしさのようなものを感じたりも… それはまた、内面描写が的確であることの証左でもあるのでしょうが。
後半部は、いつもながらの、犯罪者の内面を描いたサスペンス。アルレーなどのどこか後味の悪い感じとは違った、未来の開けるような終わり方が案外意外でした。リプリーというのは、シリーズ化されているそうですが、案外作者自身の実感もこもった、肩入れできたキャラクターなのかもしれないですね。
それにしても、彼女は女性が主人公の話を書かない気がするのですが何故なんでしょうかね。ゲイにニアミスした今作も主人公などは男性ですし……

さて「マーティン・ドレスラー」。
ミルハウザーの小説に関しては、好きな人は好きだろうけれど、だめな人はだめだろうという気もするので、あまり声高に人にお薦めという気にはならないんですよね。自分が楽しめればそれでいい、あとは同じ感想を持つ人とだけ……
この作品は、ある意味これまでに描いた作品の集大成であるようにも思えました。数々の名作短編で描いてきた要素が、全てではないけれどここに投入されています。
前半では、一人の人物が人生の中で見聞きし、体験した要素が、そしてあるデザイナーの登場を契機とする後半では一人の人物が夢見た(そして具現化した)光景が、ひとつひとつ鮮やかなパノラマとして文章に封じ込められているのを満喫できました。特に各々の章の終わりでは、ひとつの場面が内面的な動きを伴って不思議な動き(歪み?)を見せる様を味わえて素晴らしかった。何とか車を回す、という言い回しがありましたっけ。私がファンタジー小説やホラー小説を読む際に求める要素の一つなのですが。
後半に想像力が暴走して行く様も楽しい。ホテルを巡る噂話に到ってはミルハウザーの真骨頂と言ってもいいほど。宴の後、といいたくなるような終末部分も、余韻があって良い雰囲気。いや、楽しませて頂きました。

テレビでやった海外アニメーションに感じたことなどもありますが、それに関しては話題の枠外ということで……

また、好きな出版社等に関しては、改めて書くのはちょっと後に回させてください。というか、これはもう終わった話題なのかな?

Male   ゲイ       ルキノ・ヴィスコンティ
 

# 525  【好きな出版社】 2002/07/17 00:28 返信する
From:HODGE 
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台風、今回はそれほどでもなかったですね。でも台風一過で暑い。

Billyさん、こんにちは。京都、大阪と急がしそうですね。
>>「ローマ人の物語」
そう、僕も文庫になったら読もうと思っていたんですよ。それで僕もこういうのは一挙に読みたい感じですね。

>>『魔術的芸術』
これはいいですよ。図版も豊富ですし、古代エジプトからイースター島のモアイ、ストーンヘイジみたいな不思議なものからレオナルド、ボッスなどの古典からシャガール、エルンストなんかのシュルレアリストまで、要するに幻想的で妖しげな美術作品についていろいろと解説しています。

>>男色
といえば、氏家幹人さんの本とかに良く書いてありますよね。『江戸の性風俗』『武士道とエロス』(ともに講談社現代新書)

Hermitさん

>>一度こうした個性的な中小出版社について、どこかでまとめてあったらなぁなんて思うのですが、いかがでしょう? 

これ、いいんじゃないですか。好きな出版社の好きなシリーズとか
例えば、国書刊行会はなんといってもヘンリー・ジェイムズ、あとフランスの対独協力者シリーズ、ドイツの世紀末とか。
あと晶文社の本もいいものがたくさんありますよね(たくさんあって書ききれない)。あのサイのマーク、好きです。みすず(E・M・フォスター)、白水社(ユルスナール)も海外文学が充実していて、同学社は特にドイツ関係がいいですね。春秋社の「チェスタトーン著作集」、青林堂の丸尾末広とか山野一「パンゲア」あたりのアングラなマンガ、河出のデュラスは絶対抜かせませんね。法政大学出版局もアドルノをはじめ「ウニベルシタス」で硬派な本がいろいろ出てますね、工作社は「プラネタリー・クラシックス」っていうのがありましたね……。


Male   ゲイ       サイモン・ル・ボン
 

# 524  【マグリット展】 2002/07/14 23:33 返信する
From:HODGE 
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僕もマグリット展行ってきました。いちおうdrwxr-xr-xに感想を書きましたのでどうぞ。

Hermitさん
マグリット展、楽しかったですよね。僕も初めて見る絵が結構あったり、もちろん有名な絵もたくさんあったしね。
それでマグリットのプライベートフィルム、どうでした? 僕は5分ぐらいで見るのやめましたが(笑)。だってあれ、ただの風景を映している「だけ」のようですし、せめて音楽でもあれば良かったのですが。
あと、「マグリット論」ですが、カタログにあるフレデリック・レーンの「剃刀は剃刀である──マグリットの絵画における言葉とイメージ」がなかなか読み応えがありました。まあソシュールとかウィトゲンシュタインとかルサンチマンとか出てくる「頭脳的」な「テクスト」ですが、それなりに納得がいくものでしたね。

>モロー
あ、意外でした。僕もわりとモローは好きです。そうか「美の巨人」見たかったな。それでこの「出現」ですが、この間書いたユイスマンスの『さかしま』でも文中で言及されますし、ブルトンの『魔術的芸術』でも「モロー論」がこの「出現」を中心に書かれています。
でもモローって(女の)愛人がいたんですか。てっきりゲイかと思っていたのですが。男の裸がミョーに艶かしいじゃないですか、「オイディプス」とか「イアソン」とか。それに比べ女は魔女みたいなのばかりだし。じゃああれはノンケの「女嫌い」の絵なのか。

新しいサイトの画像は1950年の「STRENGTH & Health」という雑誌なんですが、これっていちおう表向き「フィットネス」の雑誌なんですが、その実態は、ゲイ雑誌がないころのゲイ雑誌ですね。PHYSIQUI PICTORICAL のレビューでも書きましたが、まさにそういった男のヌードばかり集めてあります。

しかも通信販売で「芸術愛好家のためのモデル写真販売」とかの広告があって、これってマーガレット・ミラーの『狙った獣』に出てきたティローラがやっていた写真店そのものって言う感じです。
でもどうしてミラーはこんな「アンダーグランド」な情報をこの時代に知っていたんでしょうね。やっぱりロス・マクがこういう雑誌を買っていたんでしょうか(爆)

>>日のなごり
もちろん読んでますよ(エヘン!) というか昔(今でもあるけど)SWITCHっていう雑誌で「ロンドンで本を読む」とかでカズオ・イシグロのことが書いてあって、それで読みました。これ、本当にイギリス・トラディッショナルとでも言いたいようなストーリーでしたね。イーヴリン・ウォーとかが書きそうな。それとジェイムズ・アイヴォリィの映画も見ました。執事役がアンソニー・ホプキンスで女中役がエマ・トンプソンでした。映画も良かったですよ、さすがアイヴォリィって言う感じで。

今読んでいる小説はヘレン・マクロイの『読後焼却のこと』です。さすが上手いです。今年はマクロイの本がたくさん出るようなのでとても楽しみにしています。
そうそう、ミルハウザーの新作が出ましたね。ピュリツァー賞ということなんですが、どうでしょう。
あとOKさんのレビューを読んで、フランシス・アイルズの『被告の女性に関しては』もちょっと気になっています。

Male   ゲイ       キーアン・ウエストライフ
 

# 523  【キンチョウの夏ですね。蚊にかまれました。】 2002/07/14 22:51 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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みなさんこんばんは。もう、この時期そろそろこの業界で一番稼ぎ時な時期で
毎日多忙な日々を送っております。皆さんはどうでしょうか?

最近ほぼ毎日京都に行っていて、その途中、大阪の上本町と言うところで
暇をつぶしているんですが、百貨店も今は忙しいようですね。僕の友人で
百貨店で伝票を扱うところで働いている人がいるんですが、お中元のこの時期、
休み返上で働いているようです。
そういえば、お中元って何歳頃から始めればいいんですかね?
普通は結婚をした時に始めるということを聞いたんですが、僕も含めて結婚しな
い人もいるだろうし、そうなったらある程度の年齢を迎えた時にお中元って
するもんなんでしょうね。
まぁ、最近は会社関係のお中元はやめる方々も多いようなので、
いっそのこと廃止にでもしてもらえれば、そんなことで悩む必要なんて無いんで
すがね。

さて、そんなこんなで、今週の読書は忙しいこともあって、全く進みません
でした。小説では、「ローマ人の物語1」と「ローマ人の物語2」。
この本、単行本で発売された時も結構話題に上っていましたが、何せ高い!
1冊3000円もしてしかも10冊も発売されるんだから、買うほうになれば
たまったもんじゃないですね。で、文庫版になるのを楽しみにしていたんですが、
そろそろ揃い始めたので、1冊ずつでも読み始めようと思い購入し始めました。
(発売してすぐに読み始めると、発売日が待ちどうしくてイライラするので、
4冊ぐらい発売されてから手をつけるという僕のパターンです。)

で、内容はまぁ、時代物の小説の編年体で書かれていて、すごくオーソドックス
な感じに仕上がっているのにおもしろい。ほんの少し推測やら想像やらを埋め込
んでいるんですが、ただ歴史を記述している部分に妙なおもしろさが加わって
楽しいですね。適度に地図やら図版やらが挿入されているのも素敵。

後は、男色関係を眺めました。(笑)

>HODGEさん、こんばんは。

更新履歴を見ていて気づいたんですが、僕のサイトリンク集に加えていただいたん
ですね。どうもありがとうございます。
まぁ、real worldは全く更新しておりませぬが、国宝が一段落すれば
結構更新入れる予定でございます。
早くサーチエンジンに登録したいのに、コンテンツ無いと申し訳なくって
登録すらできないんですよね。(笑)

で、僕は京都には住んでいませんよ。大学時代を京都で過ごしただけです。
現在は関西のW県在住。(←バレバレ)
まぁ、もう少ししたら引っ越そうかな〜とも思っています。

>>バーバラ・ヴァインはルース・レンデルの別名です。レンデル

結構内容を聞かせていただいていると、怖いというか、ちょっと怪しげな世界ですね。

>>マネキンの首を絞めることを「趣味」としていた男性が、
>>実際の女性の首を絞めることになる。

この箇所なんて僕なら、女性を絞め殺すシーンよりも、マネキンの首を絞める
事を趣味にしているシーンの方が注目しますね。
かなり怪しい。

>>ジャン=ピエール・レオーというフランスの俳優

こちらもありがとうございます。
最近はいいオッサンになったんですね。ということは、現在の姿を見ない方がいい
ということですね。わかりました。昔の姿だけ鑑賞しておきます。(笑)
僕、もしかしてこの人がカミングス?などと思っていたんですが、全くとんでもない
誤解でしたね。確かな話を聞いておいて良かった。

>>アンドレ・ブルトンの『魔術的芸術』(普及版)を買いましたよ。

シュルレアリズムの事を調べると絶対この人の名前が出てきますよね。
ということで、僕の本棚を検索すると、本はなかったんですが、講演集が出てきま
した。タイトルが"What's Surrealism"という奴で、オーストラリアのとある大学で
の講演を活字化したものです。しか〜し、シュルレアリズムの事についてはほとんど
知識がないんで、読もうと思っても読めない。難しすぎました。(笑)
いつか読めるように努力します。
で、『魔法的芸術』の方は、初心者用ですか?普及版が発売されるということは、
専門書って可能性が高いですが、読んで理解できるようなら僕も購入してみようか
ナーと思っています。アマゾンで買いたい本があるので、そのついでに。

>hermitさん、こんばんは。

>>何をもって中小とするのか、個性的とするのかは難しい所ではありますが…

僕は、需要が少ないのに専門書ばかり、例えば心理学なら心理学だけしか
販売しなさそうな出版社を中小と呼んでいます。

>>この出版社にはこうしたものが特徴的だとか

仏教関係なら、平楽寺書店ですかね。ここはすごいですよ。絶対需要がないんだ
ろうなと毎回思うんですが、仏教の経典を調べると以外にすぐに見つかったりし
ます。
あとインド美術のせりか書房とか。
ここから出ている、ヒンドゥーの神々という本はたぶんヒンドゥー神の解説では
日本で唯一、網羅された本だと思います。ただ、図版が白黒なのがダメですね。

あと、版本の復刻をしている和泉書房とか群書類従とその周辺のみを発売している
続群書類従完成会なんかもなかなかディープでいいと思いません?

>>私もそんな感じです。そして昼は南の窓から反射光が…。上はすぐ屋根ですしね。
>>お互い頑張りましょう(笑)。

あ、僕はもうすぐクーラーつきます。もういい加減暑いから、貯金はたいて購入
しましたよ。火曜日についに涼しい環境がゲット出来ます♪
18畳用のクーラーを買ったので、これはかなり冷えそう。楽しみ、楽しみ。

>>Billy さんおすすめの「推定無罪」や「レッド・オクトーバー」も、そのうち読
>>んでみたいと思っています。

おすすめですよ。特に普通のリーガルサスペンスとは少し違った感じに仕上がって
います。普通なら、依頼人がいて主人公の弁護士は、どうやって無罪に持っていく
かというのが、リーガルサスペンスの王道だと思うんですが、この作者は判事の汚
職だったり司法システムを舞台にした話が多いようですね。
これもまた違った趣でなかなかおもしろかったです。

>>凄い、って、どんな風にですか?

心身の不自由が進み、病苦が堪え難し。
去る六月十日、脳梗塞の発作に遭いし以来の江藤淳は、形骸に過ぎず、
自ら処決して形骸を断ずる所以なり。乞う、諸君よ、これを諒とせられよ。
平成十一年七月二十一日 江藤淳

なんか絶文って感じじゃないですか?自殺はしたくないけど、こういった絶文で
自分の人生を終わらせるのってかっこいいなぁ、と思ったのもまた事実なんです
よね。

>>当然図版付きカタログと思われますが、どこかに紹介されるんですか?

当然ホームページに。もちろん安全確保のためモザイク入れますが。

>>浮世絵の変種的なもの

実は、春画は浮世絵のメジャーなものらしいですよ。浮世絵研究しようと
思ったら、まずは春画から研究するというのが常識らしいです。
僕も初めて知りましたが。。。で、色々と呼んでいると、男色の春画もある
ことがわかって興味沸いてきたんですよ。もちろんホームページにいつかア
ップしますね。
こう、男色の春画までも発売されているとすると、やっぱり庶民の中にも
ゲイがいたって事ですよね。それがどういう環境の中で生活していたんだ
ろうかと最近色々考えております。
元はストリップである歌舞伎も、野郎歌舞伎の時は男色家と女性が役者を
さわりまくっていたそうですし。

男色図に関しては、エロイですよ。なんか僕なんかだとビデオ世代だから、
エロ本を眺めるとまた違ったエロさがあって、好きなんですが、春画も
そういう感じがしますね。やたら強調されてる局部も天才的なトリミングで
変だと感じてしまう前にいやらしさを感じてしまいますし。
マイブームとして当分は春画関係の本を読みます。

>>え?どんな風に?

んー、なんか西洋の文学作品ならもっとメジャーな作品もあるだろうと
思うのに、カフカがあるのに『罪と罰』が無いとか、他の作品は読んだ
ことがないんで何とも言えませんが、カフカから想像するに案外奇想天外な
世界を描いた小説に偏っているような感じがしました。

>>Billy さんは映画などは余りご覧にならないんですか

みないです。というと、話し終わってしまいますが、映画館には滅多に
行かないですよね。家でもテレビで結構放映されているし、有名作品は
ビデオで見ている程度ですね。まぁ、映画よりドラマフリークの僕とし
ては、エピソード2よりも彼の初出演した『マウンテンホライズン高校』
の方がおもしろいと思うんですが。

>>名古屋市美術館で9/1〜10/20

ありがとうございます。これ名古屋に見に行きますね。
どうせ、名古屋ボストンに行きたいと思っていましたんで、
この間で調整します。


>>サロメと生首(の対面)という構図を初めて描いたのはこの絵だったのだ
そうですね。Billy さんが書いておられたビアズリーのサロメなどもこの
絵に影響されたものなのだとか。

いいことを聞いた!ありがとうございます。ちょっと調査してみますね。
どういう部分に影響が感じられるのかとか、なぜ影響と言い切れるのか
とか、色々疑問点があるんで。

>>サロメが悪女死されるきっかけを作ったことになるのかも…

それは、ヨハネ信仰が高まるにつれてサロメが悪女として考えられて
言ったんだと思うんですよね。その信仰の終着点としてモローの絵が
誕生すると考えた方が整合性があると思いません?
僕はそのように思うんですけど。

>>平面性

これですが、僕は西洋美術のこの流れはビアズリーに関してはまだ
咀嚼する途中であったんだと思います。
最終的には浮世絵はカルティエ・ブレッソンに化けたんだと思います。
ここの辺りはまた後日、ホームページで。

>>マグリット関係
これは、火曜日か水曜日に回します。
なかなか忙しくて、色々と記述している時間が無いんですよね。
僕はコンセプチュアルアートも案外好きなんで、そちらと絡めながら。

次回の投稿は火曜・水曜か木曜日にでも。

Male   ゲイ       ポール・ニザン
 

# 522  【小出版社の魅力】 2002/07/14 16:04 返信する
From:Hermit 
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>HODGE さん
社会思潮社の倒産ですが、私もスパークの「ポートベロー通り」だとか、シュペルヴィエルの「沖の娘」なんかでお世話になっていたんですよね…
さる所で、本を探すひとつの目安として、出版社別のコーナーを探す、というのが出ていて、確かにこうした小さい個性的な出版社出ないと出さないようなものもあるし、その存在は大きいと思うんですよね。こうしたことが続かなければ良いんですが……

私自身は、実はそうした中小出版社に余り強くなくて、国書刊行会のほかには、白水社とか、例の今は亡きペヨトルだとか(サンリオとか月間ペンとか)、みすず(これは高い専門書が多い印象なのでさほど手には取っていないのですが…)、とかいった辺りしかパッと出てこないのですが、
(工作舎というのも面白いみたいです。怪しげな(? 笑)系統では白夜書房なんてのも…)
一度こうした個性的な中小出版社について、どこかでまとめてあったらなぁなんて思うのですが、いかがでしょう? この出版社にはこうしたものが特徴的だとか…
(これはHODGEさんに限らず伺いたいお話ではあります。でもBilly さんだと専門書の類が多くなるかな?)
何をもって中小とするのか、個性的とするのかは難しい所ではありますが…

で、話の出た
>> ミュリエル・スパーク
ですが、私は先述の「ポートベロー…」の他に、「死を忘れるな」というのを読んでいて、これが面白かったんですよね。確か老人ホームとか、老人の家族とか出てくる話で、「死を忘れるな」という怪文書がいろいろな人に贈りつけられる話でしたが、読後感も良くて気に入っていました。
ハヤカワからの3冊は見たこともないのですが、それより面白いですか?

>> K・W・ジーター、マンディアルグ
は、割と贔屓です。ジーターは「悪魔の機械」、マンディアルグは「海の百合(だったかな?)」「燠火」「満潮」あたりが好きです。「オートバイ」も読みましたよ。

>> 麻耶雄嵩
は、読んだことはないです。
NHK だったかで、特集していませんでしたっけ? 確か「死霊」とかいう本のことで。内容は忘れてしまったんですけれど……

Billy さんにご紹介のあったレンデルは、さすがに名前の出た作品に関しては全部読んでました(笑)

ドイツの話は、ヨーロッパならよくありそうという感じの話ですが、極右の台頭とか移民排斥という辺りの風向きから見て、ゲイへの風当たりはどうかなぁ… という面はありましたが、
一応前進、なんですね。票集めと言っても、「ゲイに権利だと?ふざけんじゃねぇ」という意見が多ければ相殺されて票なんぞ集まらないでしょうし…
とはいえ、ゲイはマイノリティーゆえ恐らく社会意識や権利意識が高いだろうから、投票率も高く票集めの対象となるだろう、という読みもあるんでしょうか。

カルロス・マヌエルは以前の話のあった彼ですね(笑)。特徴的なので、HODGE さん好みの顔を類推できそうな…
現代音楽近辺は… 誰か詳しい方がお相手してくれないかなぁ。私は知らないのでもう書きようがないんですが(笑)。メシアンで聞いたことがあるのは、一体どの曲だったか……
(最近レコード屋から足が遠のいているので、お薦めいただいたのもまだ買ってもいないし…)

>> タルティーニの「悪魔のトリル」
おぉ! 今はダメでも、悠悠自適になった暁には是非(というのは、無理ですか? 笑)
久々にピアノ弾こうかなぁ… やはり指はすっかり動かなくなっているでしょうけどね。

ヴェイユのご説明ありがとうございます。
特定の具体的な要素をもつ何かを信仰するというのではないようなお話だけに、論争の材料にするのが難しいような印象ですが……
これを敢えて「思想対決」のネタにしたというのは、笠井氏にとってよほど彼女の存在はインパクトがあったのでしょうか… ともあれ、やはりちゃんと読んで見ないと分からないみたいですね。

東-笠井 対談の、内容そのものに関するご意見も伺ってみたいですが…
アンドレ・ブルトンの『魔術的芸術』のお話も期待しています。私はブルトンそのものにはそんなに関心がないので「ナジャ」を読んだくらいなのですが…


>Billy さん
>> 朝は東の窓から、昼間は西の窓から
私もそんな感じです。そして昼は南の窓から反射光が…。上はすぐ屋根ですしね。
お互い頑張りましょう(笑)。でも仕事部屋でもある分、Billy さんの方が数倍辛いだろうな…

>> 『推定無罪』の作者が書いた小説
Billy さんおすすめの「推定無罪」や「レッド・オクトーバー」も、そのうち読んでみたいと思っています。一般にも評判の作品みたいですし、「深夜+1」の経験から、食わず嫌いの分野にも挑戦し甲斐はあると思えてきたので…
(ゲッペルスやらソンタグなんかにもそろそろ手をつけなくては…)
それにしても、一度図書館でじっくり本選びをしたいなぁ…

>> 江藤淳の遺書
凄い、って、どんな風にですか?

>> 男色の春画のカタログ
あはは… 浮世絵の変種的なものですよね。でも案外露骨な。
当然図版付きカタログと思われますが、どこかに紹介されるんですか?

>> (社会思潮社) いい本を出版する出版社でしたね
他にはどんな本が印象に残っておられました?
また、Billy さんからも、個性的で面白い中小出版社のお話は伺いたいところです。

>> あの黒のビキニ
あれ女物ですよね(笑)

>> ただ好きなだけなんですよね
こう言われると、何の情報もないものとしては一番困りますね(笑)
なるほど、そうですか…

マグリットについては、別項をご参照をば。

>> つまり、2度おいしい思いをしたいんですね。
>> 1度は感覚で楽しんで、2度目は色々と怪しげなこじつけをする。
それはありますよね。こじつけないまでも、何か語りたいとか、自分も何か作りたいと思わせる…
そんな風に何かしたいと思わせる作品は、名作であることが多いですよね。

>> このホームページの人もかなり内容に偏りがありますね
え?どんな風に?(エンタテイメントが入っていないとか?)
海外の、文学作品、という辺りにジャンルを仕切ってあるので、比較的にですがバランスは取れたほうだなぁ、と思っていたんですが。
中国とかアジア地域、東欧の作品なんかもありますしね。
私なんぞ、イスラム世界の小説といったら、アラビアン・ナイトを除けばサーデク・ヘダーヤトという人の「盲目の梟」というのを読んだくらいです。面白かったんですけれどね……

>> 笠井-東 対談。
>> これは、後数回読んで自分のものとしたいので、来週投稿分に回します
期待しています。
私は第一印象を適当に語っただけなので、話す相手がいて、対話の中で理解が深まったりしたらより嬉しいんですよ。

ところでBilly さんは映画などは余りご覧にならないんですか?

Male   ゲイ       中田英寿
 

# 520  【マグリットと神秘、象徴】 2002/07/14 16:01 返信する
From:Hermit 
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先週マグリット展に行ってきました。
さほど感銘を受けることは期待していなかったのですが、意外に初対面の絵が多くて(ネットでしか見られなかった絵だとか、一部まるで見たことのないものも…)驚かされ、嬉しかったです。
初見のイメージが展開されている絵の前では、思わずその前に立ち尽くしてしまいますね。
また、73分ものプライベートフィルムの上映もあって、たわいない内容ながら、背後に結構出てくるマグリットの絵に、あれは何かとタイトルを想起してみたりといった楽しみもありました。その中には、見たこともない絵があったりもして……

マグリット展は、東京では8/25まで、その後は名古屋市美術館で9/1〜10/20、ひろしま美術館で10/26〜12/8 の期間で行われるようです。
興味のある方は是非。

さて、マグリット議論、あまり続けているのも何だか "議論に何としても勝ちたい" みたいでちょっとなぁ… という気分もあるのですが、それ以上に、どうも伝え方が悪かったので誤解させてしまったのでは、という感じを受けているんですよね。展覧会に掲示された文にも、解釈はご自由に、といった文句が紹介されていましたし。
(絵が好きなだけなら、その作者がどういう人だろうとたいした問題ではないのですが、私はマグリットの考え方にも惹かれたクチですんでね)
それで何とか彼の考えを伝えたいという訳で、出来るだけ彼が直に語った言葉を並べ、そこから判断をして欲しいと思います。私はそこに補足を。
その上でダメならまぁしょうがないということで(笑)
因みに、彼がアンソールの展覧会での人々を評して言った言葉は、特に美術史とか特定の人を指して言ったのではなく、(この時代)人々がこのような見方ばかりをしているということに対する不満だろうと思うんですよ。美術史なんぞには、そもそも関心もなかったのでは?
何故それに不満なのか?どうでもいいことじゃないか、という問いに対する答えは、多分彼の発言中から得られると思います。
(以下、1994年展覧会のカタログ掲載のインタビュー等から引用しています[インタビュー自体は1961年])


「私の絵は、どんな観念も感情も現していません。そうしたことは作家に任せておきましょう。彼らは言葉を意のままに用いて観念や感情を伝えるのです。
 観念や感情は、絵画によって表現されることの出来る目に見える形を持ってはいません。…(中略)… 私たちがそれらの形象を見るとき、心に浮かぶ観念や感情は、それらの形象の責任ではありません」

・マグリットは他のインタビューなどでも、絵画は感情のようなものを扱うのには不向きである、なぜならそうしたものには目に見える形を持たせることなど出来ないのだから、といったことを語っています。


「私の絵画とは、思考の(独創的なものでなければ奇抜なものでもない)描写に他なりません。
 その思考は、目に見える世界の形象だけから出来ています。それらの形象は、見るものの興味を引かずにはいないひとつの配列に従って結びつけれられるのです。」

「私に関心があるのは詩的な絵画だけであり、それを文学的な絵画と混同してはならない。文学的な絵画は、慣習的な象徴という偽りの表象を用いて、観念や感情を描くことに精を出している。
 …(中略)…
 詩的なイメージを理解する場合には、理解することが、イメージ全体をそのまま受け取ることであり、説明することではないのだということを知っていなければならない。
 …(中略)…
 私が描くイメージは、眼に見えるものの形象の他には何も表していない。だが、それは、ある配列に従って表されるのであり、その配列は、私たちがごく自然に未知のものに対して抱く興味に答えるものなのだ。
 眼に見えないものは、計り知れない価値をもっているが、絵画は、眼に見えないものを描くのには全く適さない。眼に見えないものとは、例えば、喜びと苦しみ、知と無知、超えと沈黙であり、要するに、光が照らし出すことの出来ないものである。
 詩的なイメージは、手で触れることが出来ない。だから、それは何も隠しはしない。とりわけ、いかなる象徴的な意味も隠してはいない。絵画に見られる象徴の空虚さは誰の目にも明らかだが、象徴は、詩的な現実とは何の関係もありはしない。」

・マグリットは、私の絵画は目に見える思考なのだと語っています。また、自分の絵画を形成する物と物(イメージとイメージ)との結びつきについて、思考とか神秘とか詩とか言う言葉を使って表現しています。
これはちょっと意味がはっきりしないとか、神秘主義か?などと思われるかもしれませんが(それに、思考だって眼に見えないだろう、とか(笑))
私個人は、これらはつまり、眼に見得る物と物とが並べられた時に、直接的に感じられる印象のことを語っているのだと思います。たとえばそれを詩と呼ぶのは、詩が(例えば)異質な言葉を並べて常識的な言葉の並びだけでは表せない感覚を表現しようとするのに、自分の絵画をなぞらえたものなのでは、と。
そして彼は、そうした印象と、イメージを見て物語的に浮かぶ感情や連想とを切り離して考えているんですね。
"それは見る人によって勝手に浮かぶものではあるので、想起はご自由に。でも私自身はそんなことを想定して描いてはいないし、第一そんな見えないものを絵画で表そうというのは無理ですよ" といった所かもしれません。
確かにひとつの場面から喚起される感情や知識などは、見る側の経験や知識量などなどによって変わってきますしね。


「題名が、描かれた形象と持つ関係は、形象同士が互いに持つ関係と同じ物です。形象は、神秘を呼び起こす配列に従って結び付けられます。題名は、それと同じ配列によって、作品に描かれたイメージと結び付けられるのです」

・マグリットの絵のタイトルが後付けであって、時に仲間と居間で談笑しながら即興的につけたり、つけてもらったりもしたことがあったのは有名です。最終的にそのタイトルをつけるかどうかは改めて判断したようですが。有名な「光の帝国」も確か仲間がつけたタイトルだったと記憶しています。


「書かれた詩は、眼に見えないものであり、描かれた詩は、その姿を見ることが出来る。書く詩人は、身近な言葉によって考える。描く詩人は、目に見える身近な形象によって考える。書かれたものとは、思考の眼に見えない描写であり、絵画とは、その眼に見えるものの描写である」



他にも、言葉とイメージだとか(マグリットは、絵の中に言葉を書き込んだ絵、例えば、パイプを描いて「これはパイプではない」とその下に書くとか、意味不明の丸い輪を描いてその中に「大砲」と書くとか)、
見えるものと見えないもの、だとか、興味深い話はいろいろあるのですが、余りに長くなったので、もしまたの機会があればということで。

Male   ゲイ       ミシェル・フーコー
 

# 519  【付記:美の巨人たち】 2002/07/14 16:00 返信する
From:Hermit 
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のサイトで、紹介のモローの絵が見られます。
検索すれば他でも見られますが。

http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/frame/frame3.htm

Male   ゲイ       レナード・バーンスタイン
 

# 518  【人の内実が立ち現れる時… (召喚と出現)】 2002/07/14 15:54 返信する
From:Hermit 
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皆様、今日は。
サイト移転、ついでにデザイン変更ですね。
面白いです。決して涼やかではないんですが(笑)、左のメニューの滑らかな字体との対比が鮮やかでいい感じだなぁと。
書物(と、男(笑))が強調されていますしね。左右が逆なのも面白い。

とりあえず本から参りますか。といっても今回は2冊だけなんですが。
先ずは、カズオ・イシグロ「日のなごり」。
名前は折々目に触れてはいたのですが、(ちょっと差別的な意識で恐縮なのですが)著者名を見て勝手なステロタイプ意識で、
日系人作家 → @.実力もないのに(テレビで紹介される "身障者の芸術" みたいに)日系なので紹介されているだけの作家
      → A.内容が、アメリカでの共生収容体験もの、二つの祖国ものなど
といった連想が働いてしまい、故に面白くなかろうと触手が全く動かなかったのですが、(OKさんなどが薦められたように)どうも本当に作家として面白いらしいと最近あちこちで目にして、ようやく読んでみました。
で、中身ですが…  面白かった、です。
面白いという言葉だと何だか強いインパクトがあるようですが、どちらかというと味わい深いと言う方が合っているかもしれないです。
筋は、イギリス人の執事が数日間の休暇中に旅をして、そこでの体験を背景に自分の人生を回想する、といった話です。これだけ聞くと、苦労話?人情もの?時代を巡る話?といった感じかもしれないですが、うーん、この魅力をなんとダイジェストしたものか…
これは主人公自身の語りによる話なのですが、実はその背景で、他の人からは実はこう見えているだろうというようなことが、会話の内容などから徐々に透けて見えるように出来ているんですよね。
それゆえに、生真面目な主人公と周りとのズレがしばしば発生するコメディーになっていて、非常に楽しく読めます。はじめから終わりまで(本当のエンディングまで)このユーモア感覚が失われていないのも素晴らしいです。
でも、この話の勘所はユーモアそのものではなくて、主人公が自分の人生がどんなものであったかに徐々に気づいていくところ(内実は案外とシリアスなんです)。
こういった場合、主人公が自由に言葉を駆使する「インテリ」系の人のほうがやりやすいのでは、と思うのですが、主人公は実のところ、執事であることのみに忠実であったある意味「鈍感な」人物。彼が語ってはおかしいと思えるような言葉・内容を混ぜ込まずに、この主題を表現する力には感嘆させられます。
テーマだけでなく、イギリスの田舎の風景の魅力だとか、先述のユーモア、それに、例えば言葉の上では「〜と言うようなことを仰る方がおられますが、それは違うと思います」等と言いつつ、実は心のどこかでそれはその人の言ったとおりなのだということに気づいてくる、といった内容を間接的に(でも明確に)暗示してくる手法などはさすがです。
なるほど、とても小説らしい小説を堪能できたと思いました。読後感は割とあっさりしているし、重厚な訳でもないので、ベストのようなものには残りにくい気がするのですが、意外にもブッカー賞受賞作。確かに(執事という職を含め)イギリスという風土を色濃く感じさせる作品ではあります。

もうひとつ読んだのが、アルトゥーロ・ペレス・レベルテ「呪のデュマ倶楽部」。
タイトルから察せられるように、オカルトがらみのミステリです。
エーコを生んだイタリアらしい、遊び心(知的遊戯)がちりばめられた作品。ポランスキー(って彼の映画を一本も見たことがないのですが)が「ナインスゲート」というタイトルで映画化しているとか(ジョニー・デップ主演)。
コルソという「書物狩猟家」がある大金持ちの古書コレクターから、自分の所持する中世の悪魔崇拝本「影の国への9つの扉」が本物であるかどうかを確かめるよう依頼される。この本は悪魔がその創作に関わったという噂のあったもので、3冊しか現存していない。
そしてその本の所持者の一人は、謎の自殺を遂げていた……
到るところでデュマの「三銃士」が影を落とし、デュマにまつわるペダントリーが展開されるので、ゴーストライター(作者自身も創作に関わっているので協力者というべきか)を生涯何人も抱えていただとか、「三銃士」の登場人物たちには実在のモデルがいただとか、デュマに詳しくなれます。(あと中世の悪魔崇拝・異端審問事情だとか、印刷技術の話だとか…)
事件の鍵となる、本の中の9葉の版画や三銃士の挿絵(昔の!)などが挿入されていて、タロットカードやアンティークな挿絵を眺めているかのような楽しみもあります。あとパズルとしての楽しみも。物語自体も終盤近くまで謎(と恐怖?)にあふれていて読ませます。
ですが、個人的には最後の解明部分は結構拍子抜けしてしまいました(笑)。何だか滑稽でもあるし。主人公とは別の語り手のいるメタフィクションでもあるはずなのですが、これもあんまり機能していないぞ…!(笑)
しかも、何だか明るいラストシーンでは、そのどさくさにまぎれて悪魔が勝利を収めて終わっているような……(笑)

これを読み終わった後、ふと、悪魔崇拝というのは、結局「ここではないどこか」を求める気持の現れだったのでは、という考えが浮びました。キリスト教支配のもとでは、悪魔こそがその世界から逃れる可能性・別の世界の可能性だった訳ですから…
だからこそ、悪魔崇拝というのは衒学的だったり、謎めいていたり(判じ物だったり)してあんなに "楽しげ" で、熱意に満ちていたのではないかと。


あと先週の話になるのですが、ドイツで実際にあった事件を元にしたという映画、「es」を見てきました。内容は…
医学部だったかの教授?が、刑務所での看守と囚人との関係をさぐる(そのような役割のもとにいることが、彼らの心理にどんな変化をもたらすか?)ために、一般から被験者を公募しての役割実験を行います。
応募者は主として高額の謝礼に惹かれた普通の市民。主人公の青年は新聞記者崩れのタクシー運転手で、この実験にネタの匂いをかぎつけ、被験者になると同時にもといた新聞社に記事の売込みを図ったりします。
さて初日、和やかな中にも早くもグループ同士での(プライドをかけた)競り合いの様相が間接的な形で見られるようになる…
主人公は生来の反抗的性格とネタ欲しさから、その意識をあおるような行動を取るが…
結局予定期間に到る前に終了を余儀なくされた、ケース実験の経緯とは…

これは実話だというのが強みの作品ですね。創作だったら嘘っぽいと言われそうなほどに、人間の影の本性?が次々と現れてくる…
大筋の成り行き自体は大体予想通りなのですが、先の展開は予想を遥かに越えていました。一人が死に追いやられて全員がはっと我に帰るというような話かと思っていたのですが、そんなレベルの話ではなかったです。人間は自分のプライドと立場がかかるとここまでやってしまうのかという…
これが実話だというのは恐ろしい限り(と言いつつ分かるような気もするのですが…)。結局人間はボス争い、縄張り争いをする獣としての影を払拭することは出来ないのか……?
Genesis の Time table という歌の一節が頭に浮びました。
.... Is seems because through time and space, though names may change each face retains the mask it wore .......
ともかくも、成り行きが分かっているのに苦痛なディテールを見せられるのは辛い、という人には不向きかも(事態が正にコントロール不能の状態に陥るのは、確か後半の半ば近くに到ってからのはず)。
それにしても実際に勤務している看守というのはよくトレーニングされているんだなぁと。あるいは警備が厳重なだけでああいった嫌がらせは日常茶飯事なんでしょうか? ああした暴動や暴力沙汰も?(内部で互い同士に、といった話はよく聞きますが…)
また、刑務所ものだけに、囚人を全員裸にしたりといったシーンが結構あります(笑)。目に楽しいかどうかは…ご想像にお任せします(笑)。


プラスアルファ。
以前「サンディエゴ・ライト・フット・スー」という本をご紹介したのですが、この内容を書影付きで上手くダイジェストしてくれていたサイトがあるのでちょっと紹介。
付記しておくと、「ハリウッドの…」に出てくる美しい天使というのは男性です。
http://www.246.ne.jp/~romantic/book09.html
なお、同じページに小澤征二の書いたエッセイ本も紹介されていますが、「大げさに言えば、美人が皆ぼくのために存在しているようにさえ思えた」。そんなこと(いい男と言い換えて)いっぺんでも言ってみたいですね(笑)。とはいえ実際に私が言ったとしても、笑われるか鼻持ちならないと思われるのが落ちだろうけど。

あと、今日食事中に何となくテレビの「美の巨人たち」を見ていたのですが、今日のテーマはギュスターヴ・モローの「出現」でした。

私はこの人の絵が大好きなので見られて良かったのですが、サロメと生首(の対面)という構図を初めて描いたのはこの絵だったのだそうですね。Billy さんが書いておられたビアズリーのサロメなどもこの絵に影響されたものなのだとか。(サロメが悪女死されるきっかけを作ったことになるのかも… といってもモローのこの絵自体には悪女性はないのですが。恐らくワイルドのサロメよりも早かったはず)
また、このモローの恋人とされる夫人の所持品がモローの美術館(自宅を改装したもの)に収められているのだそうですが(モロー自身がそうした)、そこには日本画なども含まれているようです。
モローの作品には日本的な平面性は余り感じられないけれど(但し装飾性は高いです)、ちょっと興味のあるところなのでは?
私はこの画家の作品の、奇妙に神話的な雰囲気と、特に水彩画に顕著な鮮やかな色彩使いの上手さ(それに宝石のような不思議なきらびやかさ)に結構惹かれているのですが。

Male   ゲイ       グレン・グールド
 

# 517  【下品な?写真、いいですね。】 2002/07/07 23:23 返信する
From:HODGE 
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Hermitさん、こんにちは。Hermitさんも暑さに参っているようですね。
それで読書リストに関してですが。
>>HODGEさんは1/3ほど読んでいるということでしたが、流石ですね。
ちょっとちょっと! それ誤解です。多分1/3ぐらい知っているとか持っているとか言ったかもしれませんが。

>>これを人にも「しろ」とはとても言えませんが、私が知らなかったり読んでいなかったりするような作家で、これは面白かったよ、というのはありますか?

僕も部屋にある本のリストでもつくろうかな。例えば今パソコンの横にある本の山は、ウィリアム・バロウズ『裸のランチ』、シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』、笠井潔『サマー・アポカリプス』他3冊、ルイ・マラン『絵画を破壊する』、ヘンリー・ジェイムズ『金色の盃』……。とてもそんなことはできない!

でもHermitさんの方が幅広く読んでいるんじゃないのかな。もしかして読んでいるかもしれませんが(これまで話題にしなかったやつで)、僕の「これは面白かった」っていうのは、
ミュリエル・スパークあたりかな。とくに早川で出ている(いた)三作、『運転席』『邪魔をしないで』『ホットハウスの狂映』ですね。あとイアン・マキューアン、K・W・ジーター、マンディアルグ『オートバイ』、後日本人のミステリで麻耶雄嵩(京極は読んでますよね)。風間賢二さんが取り上げるような前衛っぽいのは知ってますよね。

ソンタグの受賞作はまだ翻訳されてませんね。『火山に恋して』は実は挫折しました、というかあんまりソンタグっぽくないんだもん。
高村薫は読みたいんですが、あの重さで歴史的カナ遣いだしなあ。まだ『レディー・ジョーカー』も読んでないし(文庫待ちです)。

>>笠井-東往復書簡
僕ももっと「思想対決」のようになれば、と思っています。「笠井さん」「東くん」じゃなくて、カケルとシモーヌ、はてはイリイチの対決のように。

>>ヴェイユの否定信仰というのは、「創造主が理想的な創造主でないのなら、私は仮想の理想的創造主を信仰します」

はちょっと違うんじゃないかと思います。
『重力と恩寵』にはこんなことが書いてあります。
「苦痛や極度の疲労がこうじて、たましいの中にこれは果てしなく続くのではないかとの感じが生じるまでになったとき、その果てしなさを素直に受け入れ、愛しつつ、それをじっと見つめつづけるならば、人は、この世からもぎ離されて、永遠にいたる」
「愛する人をみずからの手でつくり上げたいという要求は、神を模倣しようとする要求である。だが、それはにせものの神へと傾いて行く」
多分絶望的な状況に追いこんで、自分を「真空状態」にまで持っていき、その何もない状態で神を待つ、というのでは……と思いますけど。まあ難しいですね。

>>サッカー選手の下品な?写真を紹介するコーナー
楽しみました!!!
でもこの管理人、ドイツのゲイ雑誌に載っていたとか書いてましたけど、そんなのどこで手に入れるんでしょうね。

ピアノはもちろん電子ですよ。弾くのはベートーヴェンぐらいです(もうダメですけど)。ヴァイオリンもねー、タルティーニの「悪魔のトリル」とか一生懸命練習したことがあるんですが。

Male   ゲイ       イケル・カシリャス
 

# 516  【魔術的芸術[普及版]】 2002/07/07 21:54 返信する
From:HODGE 
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いまN響アワーを見ているのですが、冒頭のテーマ音楽がメシアンのトゥーランガリラ交響曲なんですね。メシアンもすっかり古典になりました。

Billyさん
は、いま京都でしたっけ? だったら相当暑そうですね。
バーバラ・ヴァインの『ソロモン王の絨毯』は感想をアップしましたよ。ロンドンの地下鉄を舞台にしたサスペンスでなかなか面白かったですよ。ゲイも当然のように出てくるし。

いちおう言っておくとバーバラ・ヴァインはルース・レンデルの別名です。レンデルは
『ロウフィールド館の惨劇』(文盲の家政婦が雇い主一家を皆殺しする)、
『わが目の悪魔』(マネキンの首を絞めることを「趣味」としていた男性が、実際の女性の首を絞めることになる。アンソニー・パーキンス主演で映画化)、
『身代わりの樹』(精神異常の老婆が子供をさらってくる。ローレン・バコール主演で映画化)、
『荒野の絞首人』(イギリスのうらびれた荒野で髪の毛を剃られた女性の絞殺死体が次々と発見される)、
『殺す人形』(顔に大きな痣がある醜い少女が継母に殺意を抱く)
どうです、かなーりエグイ作品でしょう。

>>『本朝男色考』
そのものスバリの題名ですね。でもどちらかというと「本朝」よりもイタリアとかプエルトリコあたりが好みなんですが(笑)

>>POPSのトップ、カミングスの詩の上にいる美男子はどちらさん?
この人はジャン=ピエール・レオーというフランスの俳優です。ゴダールやトリュフォーの映画によく出ています。今はおじさんになってしまいましたが。

そうそう、アンドレ・ブルトンの『魔術的芸術』(普及版)を買いましたよ。これ、もともとは2万8千円したものなんですが、普及版なので3800円でした。欲しかったんですよ、これ。シュルレアリスムのバイブルのようなものですし、図版も不思議な絵がたくさん載っています。


Male   ゲイ       リッキー・マーチン
 

# 515  【日本の暑さにワォ!ワォ!】 2002/07/07 09:53 返信する
From:billy URL:http://ronan_jp.tripod.com/index.htm
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みなさん、おはようございます。
毎日暑くて、暑くて、なかなか仕事もはかどらないし、
サイトの更新も止まったまま。
今自分は自宅を離れる前に寝起きしていた元自室が、父に乗っ取られたので、
新しい部屋にいるんですが、ここが、誰も数年間使っていなかった部屋なんで、
クーラーもなく、先々月までテレビまでない有様でした。
ケーブルを引き込みテレビは準備万端映るようになったんですが、
未だクーラー無く、しかも朝は東の窓から、昼間は西の窓から
日が照ってくれて、もう死にそうなぐらい暑いです。
なんか、室内で日焼け出来るぐらい日が差し込んでいます。

ということで、僕もあんまり読書が進まなかったですね。
Hermitさん風の読書紹介も今回は素早そう。
まずは『囮弁護士』。これは以前に紹介した『推定無罪』の作者が書いた小説ですが、
なかなかおもしろかったですね。

あと、たまたま見かけた江藤淳の遺書にそこはかとない「すごさ」を味わって
江藤淳の著作をちらほら眺めた程度です。

>HODGEさん
>>僕はいますごく面白い本、バーバラ・ヴァインの『ソロモン王の絨毯』
>>を読んでます。

これはどういう本なんでしょう?
僕が結構嵌りそうなタイプの本ですか?
HODGEさんの薦める本は、僕的に案外嵌っている口なんで、これも
いけるかと思うのですが。

>>『逸脱の日本中世』は「血圧が上がりそう」な本なんですね。

そうですね。すごく同性愛に言及していることはないんで直接的に同性愛を
偏見の目で見るようなことはないんですが、言葉の使い方にどうも偏見が
隠れていそうな感じがしました。

景気づけに読むんでしたら、『本朝男色考』なんていかがですか?
これ僕購入しようかと思っているんですが、なかなか一歩を踏み出しておりませぬ。
『逸脱の中世』の作者によれば、この本は日本で最初に書かれた同性愛関係の本で
あるにもかかわらずこれを超える情報を持った本が現れていない「奇書」らしいです。

これ購入しようと思ったんですが、男色の春画のカタログを購入してしまいました。

>ホームページの更新
世界思想社倒産したんですね。僕ここの出版社なら、
『菊と刀』と『ルーツ』ぐらいしか持っていないんですが、図書館で結構
借りたことがあります。本当に需要が少ないけど、いい本を出版する出版社でしたね。
残念です。
あと、日本の出版社もこういった弱小出版社が淘汰される時代に入ったんですかね。
だとすれば、今後は需要の多い本ばっかり出版されてなんか寂しい時代に入ったって
ことなんですかね。

ついでにPOPSのトップ、カミングスの詩の上にいる美男子はどちらさん?

>hermitさん
>>ドイツファンのサイトにある、サッカー選手の下品な?写真を紹介するコーナー(笑)

ベッカムいいですねー。あの黒のビキニも案外いいな〜と思った僕ですが、
白のビキニ?ブリーフ?もなかなか。。。

>でも見たい人もいるだろうと思うのでご紹介。

これは、明らかに僕を意識して書いているような感じがしましたが。。。
Hermitさんの予想に的中して、見てしまいましたよ。
ああいうサイトは結構お手軽に見れるんで楽しいですね。

>マグリット展に行くのは、どちらが先になるでしょうね

これは、東京?

>面白ければ、どんな風に面白いのか

いや、ただ美術史っておもしろいな〜って感じたのが、この作者の
本だったりしたもので、ただ好きなだけなんですよね。
はっきり言っておもしろいです。
それなのに内容はすごく為になると僕は思っているんですよね。
結構本が発売されているんで、見かけたら購入してください。
ちくま学芸文庫の『美術の解剖学講義』おすすめです。

>>マグリットはある見方(物語的解釈と言うことになるのかな…)からのみ美術
>>を鑑賞する当時の世風に対して、異議申し立てをしたんだと思いますよ。

これもそうなんですが、だとすれば、マグリット自身もある特定の美術の見方を
要求していますよね。この言い方にはすごく僕には言いたいことよりも、むしろ
威圧感の方が勝って響くんですよね。
確かに、美術史の手法として「物語的解釈」と「構図的解釈」があって、最近の
メジャーは「構図的解釈」の方ですが、そういったものって主流派と反主流派で
分けられるものではないんですよね。
何を意図してその美術を材料として使うかだと思います。

で、少し思ったんですが、マグリットはこれを美学とか美術史の人に対して
言ったのかどうかわかりませんが、もし美術史の批判だとすれば、それは場違い
だと思います。

>絵画を単に情報として扱っているだけのような気がします。
>背景にこれが描かれているとか、構図にこんな傾向があるとか

美術史は美術という名称を使っていますが、はっきり言ってあまり美術とは関係
がないと思います。
僕は浄土教美術を勉強していましたが、浄土教美術を使って人間を研究していた
んです。その時の人間はどういう思いで、どういう考え方で、どういう芸術的世
界観を形成していたのか、僕が究極的に知りたいのはそこなんですよね。

最近は「炎」。これも、色々な文学や美術品をサンプリングしますけど、あまり
美術自体は、その解釈とか構図上の特質なんかを書いたりしますけど、あまり意
味はない。それよりも、気になるのはそうさせるところの人間の考え方なんです
よね。
もちろん美術史にはこういった考え方以外にも、美学よりの考え方もあるし、
美術自体美学と双子のようにして生まれたと、故千野さんもいっているんで、
一概には言えないですけどね。

>絵を見て感じる、というのとは別次元の問題の気がするんですよね。

だから、僕もこの考え方には強くナットク。
だけど、どうしても美術を見てすごいなーって思ったら、何度も見てしまう。
もう惚れに惚れて、何時間でも見てしまう。
それで、そういった熱が少し収まったら、今度は、その世界を堪能して
色々こじつけを行うんですよ。

だからそういう意味で「感覚−思考」ラインというものがあって、感覚(感性)と
思考(分析)とは全く無関係でも無いように僕は思います。
別次元という部分には同感ですが。
つまり、2度おいしい思いをしたいんですね。
1度は感覚で楽しんで、2度目は色々と怪しげなこじつけをする。

なんか話かなり飛んだ気がしますが、まぁ、今週はこれぐらいで。

>さて、ご紹介のあった 笠井-東 対談。読みました

これは、後数回読んで自分のものとしたいので、来週投稿分に回します。

>以前海外小説のリストについて紹介

僕なんてカフカぐらいしか読んだこと無くって、もう全滅って感じでしたよ。
僕もそうなんだけど、このホームページの人もかなり内容に偏りがありますね。
って、偏りがあるのが普通な気がしますけど。

Male   ゲイ       シモーヌ・ヴェイユ
 

# 514  【闘い終わって… また日は昇る】 2002/07/07 06:43 返信する
From:Hermit 
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さて、サッカー終わりましたね。(昨日はウィンブルドンテニスなどちょっと眺めていたりした私ですが…)
ブラジルは凄いといえば凄かったのですが、個々のスターがはじめ勝手に攻撃してみて、上手く行かないと一人がサポート・囮に回って… という展開だったようですね。
今回のチームはあまり組織されていないという話だったので、なんだか、もともとチームとしてあまり組織されていなくても(スーパースターが)ちょっと本気になればこのくらいできるのさ、という結果になったようで何だか口惜しい(笑)。
個人技が勝つにしても、もうちょっと組織との葛藤が感じられるようなレベルだと面白かったな、などと思ったりして。
それにブラジルの守備は良くないと言われながらも、結局1-0のような接戦で、相手に点をやらずにここまで来ましたよね。これは一体どういうことなのか…(笑)。ドイツにしても攻めが甘かった訳ではない、はずなんですよね? どういうことなのやら…

それにしても、敗戦後のゴールで、ネットに向かって飲み物の容器を軽く投げつけたカーン、味のある雰囲気でしたね(笑)。あれでまたファンを増やしたに違いない(笑)

最後にこんなサイトを紹介すると、サッカーを楽しんだのではなくて、単にミーハーな興味のネタが欲しかっただけじゃないの? と言われそうですが(笑)、でも見たい人もいるだろうと思うのでご紹介。
ドイツファンのサイトにある、サッカー選手の下品な?写真を紹介するコーナー(笑)
http://www.urban.ne.jp/home/cielo/bakafototop.html
「貴公子ベッカム様」にはあーぁ、という感じですが(笑)、それにしても皆さんコスプレが好きだ…… あと、若かりし頃のビエリの広告写真はなかなかです。
こんなくだらないネタでW杯を締めくくりたくはないんですが……(笑)

>HODGE さん
更新内容には触れられなかったんですが、また後日ということで…
マグリット展に行くのは、どちらが先になるでしょうね(笑)。ただポスターなどを見る限り、これまでと違って見たことのある作品が中心になりそうなので、これまでの彼の展覧会よりは感じるところが少なくなるかもしれませんが……
ピアノの件について言うと、バイオリンはもう手にされないんですか?とか、電子ピアノでなくピアノ?とか弾こうとした曲目は?とか、個人的な質問が多くなってしまいますが…

>> 「鉄の門」
それです… が、他になかったでしたっけ? ミランダとかマーメイドとか…

>> 「エドワードU」のエピソード
なるほど… 解説にはトンプスンは古典の愛好者で、また引用もよくやっていたみたいですから、十分に考えられそうですね…… こういった辺りは流石にHODGE さんですね!

>> 「1275」は別に「黒人差別」のようなことはしない
ですからジョークではないかと。作品中の村での黒人差別に対する。
(出版社まで作中人物と一緒になって「黒人には魂がない」なんて言っているなんてことは勿論ないでしょう。作品自体がそれを風刺してるんですから)

>> 「探偵ゲーム」のところでちょっと「難儀」
合わない作品については、とりあえず流して読んでもいいかと思います。他にもいろいろな作品が並んでいますから、好きなものにぶつかれればそれでいいかと。

>> 「ロバート・ヘレンディーンの発明」はいいですね
名作ですが、同じ流れの作品なら、やはり世界幻想文学大賞の「幻影師、アイゼンハイム」を推したいです。

>> 「RADIOACTIVE CATS」
知人から、これの犬版の写真のポストカードを、年賀状代わりにもらったことがありますから (Sandy Skoglund "The green house"  全ての家具が苔むした家に、女性とたくさんの青い犬)、シリーズものなのかもしれないです。ちょっと作品集を覗いて見たいですよね。


>Billy さん
私は3部作の他の作品はまだ読んでいないので、その個所を読むのはしばらく先になりそうですよ。

>>『伊勢物語』これはご両人とも興味なさそうな
そうでもないですよ。面白ければ、どんな風に面白いのか(面白そうに)ご紹介いただければ、読むことすらあるかも。
源氏物語や枕草子、徒然草程度なら(笑)読んでいますしね。

>> (元服して)ヘテロとして生活したのかとか
というより、その他の場合って存在するんですかね… この時代。

>> 僕が惚れに惚れた世界
前にもお話ありましたっけ? どんな所が魅力なのかとか。

>> titleの文字が流れているのが
私はまた、内容のことかと思いました(笑)

>> トルコ、歴史的な話と旅行に行った時の話
ではまたの機会をお待ちしています(笑)。
歴史的な話についていえば、日本自身が嫌われる理由を多く持った国ですからね…
旅行の話というのは面白そうです。インドに旅行したさる人が「インド人は列強だ」と言って、すっかりインド嫌いになって帰ってきたのを思い出しますが…

>> マグリットのあのような考え方
人が好き勝手言っていいというのは、まぁ正論と言うか大体それを止める方法なんてない訳なんですが、敢えて思想対決というか(笑)、異議申し立てをしておきます(笑)。打ち止めにするといった舌の根もまだ乾いていないのにね……
というのも、今の興味が、例えば善と悪に絶対的な違いなんてないんだ、という所から、ではこれまで善と悪と言われてきたことって何だったんだ?と言う所へと興味がシフトしているからなんです。といっても何のことか分からないかもしれないですが。
一般的正論はともあれ、そこから改めて、価値観について俯瞰してみたいと言った所かもしれません。
ともあれ、ちょっとマグリットがそう語った件については説明不足だったかもしれないです。
恐らく、マグリットはある見方(物語的解釈と言うことになるのかな…)からのみ美術を鑑賞する当時の世風に対して、異議申し立てをしたんだと思いますよ。
そういった意味では、解釈というものには危険性も伴うともいえますよね。ある一面からのみ絵画を見ることを強制するんですから。見て感じたままと言うのとは違って。
情報が加わることで、作品の魅力が別の角度から認識できるようになる場合もありますが、多くの場合は、それは絵画の魅力をどうこうと言うより、絵画を単に情報として扱っているだけのような気がします。背景にこれが描かれているとか、構図にこんな傾向があるとか…
絵を見て感動、というよりは、ふんふんそうか、と言った感じ。それはそれで構わないのでしょうが、それでは歴史の証拠写真と何ら変わるところがない気もします。絵を見て感じる、というのとは別次元の問題の気がするんですよね。
たとえそうした「情報処理」の動機が、その美術品を見て感動した、ということにあったとしても。
私個人はマグリットの絵を見て好きだったから興味があるので、別にその時代背景や深層心理はどうでも良いんですよね。
ピアニストや指揮者をやっているアシュケナージ氏が「曲について、それを作者が何について書いた曲であるかはどうでもいいことだ。それが何を感じさせるかが重要なんだ」というような事を語ったのを聞いたことがありますが、それと似た感じかもしれません。
絵を見て時代によって感じ方が変わる、魅力を感じなくなるというのは勿論あるでしょうが、それはそれで構わないことなんだと思います。別に理屈付けをしてまでマグリットを好きでいたい訳ではありませんから。

…って、プロの美術ガイダーに対して言う意見じゃないかも…… 失礼おば。

因みにジェネシスですが、私は後追いでしか聞いておらず、しかもP・ガブリエルの在籍していた'75 までの彼らにしか興味がないので、その後のことは全く分かりませんよ……。
ただ、彼らはそもそも結成当初から、女の子がクリケットのスティックで男の子の首をふっ飛ばし、一週間後その首がオルゴールの中から発見される… という歌を構想していたりしたグループなので、そういうビデオを作ったりしたところで、特に驚くには当たらない気はします。

Male   ゲイ       ジネディーヌ・ジダン
 

# 513  【対話の可能性】 2002/07/07 06:41 返信する
From:Hermit 
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さて、ご紹介のあった 笠井-東 対談。読みました。
80's の時代性・幻想について、2項対立の図式からをの生成を抽出しようとする笠井氏と、これは経済システムという別の次元から立ち上がってきたものだとする東氏のずれが印象的ですが、
先ず読んで思ったのが、随分と倫理的な対話だなぁということでした。
哲学ってこれほどまでに倫理的なものなんでしたっけ?…… たしかに、哲学は昔から(人間とはこういうものなのだから)こう生きるべきだと言ってきたものではありますが… 哲学者同士が相互のあり方について、これではいけない、こんなことで良いのか、と言い合っている世界のようで、奇妙な感じも持ちました。
まぁ、適当な嘘や御託を並べられても困るし、こうあるべきだと言いつつ自分は別の世界にいるようでは困るのですが、かといって……
思想対決、といった考え方を生む土壌は、なるほどこんな所にあるのかと、ふと思いました。一つの考え、というよりは、これこそが正しい考え、という感じのように思えるんですよね。それ以前に、倫理について語るのなら、彼らにとって正しいというのはどういうことなのか、定義しておいてもらいたい気もしましたが………
(立脚点が噛み合わないのなら、対話も噛み合わなくて当然で、更に読者の誤解や無理解も多くて当然でしょうね)
天邪鬼なものとしては、人に生き方を決められるような感じがするのは余り気分がよくないですし(笑)、
例えば自殺はして良いのかとか盗んででも生きるべきかとかいった問題など、立場や考え方などによっていくらでも答えの変わりそうな問題はあり、更に現在はいろいろな要素を考慮することが当然になっているので、何だか生き方について、ひとつの正しい答えがあるから導こうというような雰囲気には同調しかねるものがあります。
(哲学が絶対の真理を求めるものなのだとしても、結局それは各々条件付のものでしかないのでは?……)

個人的には東氏の感性に、ちょっとだけですが興味があります。
確かに、'80s の時代の空気というのはあったと思うのですが(私個人にとっては余り楽しい時期ではなかったんですけれどね(笑))、そこに思想家の影響がどれほどあったのかは疑問な気がします。もしかすると思想家→マスコミ→一般というルートは存在していたかもしれませんけれど……
どうも構築-脱構築の対置が、勤勉・規範vs快楽主義という図式と関連して語られているらしいのは感じることができましたけれども、やっぱり独特の用語は横行していますね(笑)
香山リカという人も、ある本の中で'80s に踊った人間の一人として、反省交じりの回顧・解析をしていましたが、この時代についての感心が、現在、思想を語る人の間で持たれているのかも知れないですね。
ダブルスタンダード(「戦争」と「テロ」)、セキュリティー主義などは、読んだ時は鮮やかに感じたのですが、思い返すと、それって、別に万国共通の話ではなくて、アメリカの、それも為政者に限った話だよなぁ…とも。それが社会・時代の空気とどこまで言えるのか、どこまで解析に値するものなのか、というとピンとこない部分も……
件の貿易センター事件の話も、そもそもその事件が与えた衝撃ということと、哲学者が(その衝撃度に応じて)何かを語れるようになるということとは、別に関連性がない気がするんですが…… 人がたくさん死んだのに(「衝撃」はそれだけではないですが)、誰をどう断罪していいのか分からないというレベルの話なんだろうかこれは…と思ってみたりも……
それにしても、動物化するというのは、快楽衝動などに任せて生きるようになるということですか?(>著作を読まれた方)。
何だか、キーを叩くとリンゴが出てくるようにしておくと、猿は狂ったようにキーを叩きつづけるようになるとか、食欲の満たされたハムスターは始終仔作りに励んでいるとか(笑)いった話が連想されますけれど、まさかそういう話のことなんでしょうか?

笠井氏については、なるほどこういう人だからこういう作品を書いたわけか、というところは感じました。ヴェイユの否定信仰というのは、「創造主が理想的な創造主でないのなら、私は仮想の理想的創造主を信仰します」という話とみて良いんでしょうかね? つまりは理想の存在のみを信仰するという……

上に書いたのも何だか舌足らずで、他にもいろいろあるのですが、まぁそれはおいおいということで、他の方は読まれたとき何を感じましたか? というのを先ず伺ってみたいのですが…
ともあれ、その辺は勘弁して、ということでしたら、私もここで打ち止めにします。

Male   ゲイ       グレン・グールド
 

# 512  【読書リストの成績】 2002/07/07 06:39 返信する
From:Hermit 
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皆さま今日は。
蒸し暑いですね… 職場は空調が効いていますが、休日にはクーラーもない部屋で、日本で苦闘した欧州勢もかくやといった気分で過ごしています(大げさ…)。早いところ渋々でも受け入れて、南の島で午睡をむさぼる気分になりたいもの……

なんとキングの「アトランティスのこころ」に1週間もかかってしまいました。文庫本2冊の大作であることもさりながら、寝不足と気候不対応でぐったりしてしまうのと、ちょっと後半部分がなぁ… というところがあったのとでこれだけかかったのかとも思いますが。
と書いたように、この作品集は前半と後半とで何だか趣が違うんですね… 一応(ごく緩やかにつながった)連作集という体裁ではあるのですが。
前半にはほとんど長編と言える大作がひとつ、後半は、日本人ならやはり長編として世に出しそうな中篇と、短めの作品が3つ収録されています。
そのうち前半は素直に面白かったです。
少年が大人になっていく時期に遭遇したある出来事、そしてある人物。
他のある作品群で使われたSFファンタジー的枠組みがチラッと顔を出しますが、それはむしろ蛇足で、子供の自意識と親との葛藤、印象的なある人物との出会いとガールフレンド、そしてひとつの決断とその後の人生… などを描いて充分に読ませます。「安手の歌謡曲の匂いがする」といった評者がいますが、それがむしろプラスに出ている作品です。
ところが…… 後半の作品群は、何だか退屈なんですよね… ベトナム戦争と関わった人々の当時とその後を描いたもので、全体のタイトル「アトランティスのこころ」(今では想像もつかないような時代を生きた人々の心、という訳ですね) は正確にはこの下巻部分のみを指すのでは、と思われるのですが、学生運動(更には戦争そのもの)に関わっていくことになる学生たちの内実だとか、戦争経験者の記憶だとか、テーマ自体が充分魅力的で、その場面設定も十分にリアルに思えるのに、何かが足りない……
正直な所、頭で筋書きを練って場面を考え、しかし魂までは込められずに書いたものという印象です。上巻の作品と比較するとそれがなお鮮やかに出てしまうのが何とも………
ラストの「天国のような夜が降ってくる」はタイトル通り、"安手の歌謡曲" の側面が悪く出た作品。「It」で、魔法は、存在する、という文句にあれほどリアリティーを込められた作家の作品とは思えないような感動の安売り(大げさ?)でした。上巻だけ買えばよい?

今週がこれだけだからというわけでもないのですが、以前海外小説のリストについて紹介して
http://www3.justnet.ne.jp/~masa-0606/linkp01.htm
そのままだったので、ちょっと自分の知っている分に関して。
HODGEさんは1/3ほど読んでいるということでしたが、流石ですね。
私はというと、ぱっと見では、1/4 行かないのではないかなぁと…
そこで、試しに読んでいる作品等に関して、リストアップしてみました。

全て既読(31) : 8,15,19,20,31,32,37,59,70,73,82(読みさし),
89(?),91,109,110,112,113(一部斜め読み),144,
152,162,168,176,178,179,182,199,203,205,209,
210,218,
一部を既読(47): 3,4,9,24,25,30,33,38,39,42,50,55,60(?),61,
62,66,67,72,75,78,84,88,108,113,125,135,136,
141(?),147(?),148,149(?),153,156(?),161,164,
164,165(?),166,174(?),181,197,206,208,220,225,
229,233,238,
同じ作家の他の本なら読んでいる(12):
23,40,52,64,114,116,130,198,214,226,231,243,
同じ作家の短編をアンソロジーで読んだ(9):
6,26,27,79,122,142,154,167,193,
存在はある程度知っている(32):
5,10,28,36,43,47,48,63,68,71,74,
105,106,123,124,126,129,132,146,150,171,172,
183,184,192,200,215,216,217,237,241,242,
(ほとんど)知らなかった(112) :
1,2,7,11,12,13,14,16,17,18,21,22,29,34,35,
41,45,46,49,51,53,54,56,57,58,65,69,76,77,
80,81,83,85,86,87,90,92,93,94,95,96,97,98,99,
100,101,102,103,104,107,111,115,117,118,
119,120,121,127,128,131,133,134,137,138,
139,140,143,145,151,155,157,158,159,160,
163,169,170,173,175,177,180,185,186,187,
188,189,190,191,192,194,196,201,202,204,
207,211,212,213,219,221,222,223,224,227,
228,230,232,234,235,236,239,240,244

一部読んだ (1冊以外は読んでいるのに!というのから1冊だけ辛うじて読んでいた…というのまで、いろいろでした) をあわせて 78、1/3 にちょっと足りないくらいです(しかもアヤシイものが混じっている(笑))。
圧倒的に「知らなかった」が多くて、ちょっと自虐的な作業でしたね…(笑)
これを人にも「しろ」とはとても言えませんが、私が知らなかったり読んでいなかったりするような作家で、これは面白かったよ、というのはありますか? あるいは私が読んでいるので、これは面白いの?どういう内容?とか。


付記:
ソンタグって2000年の全米図書賞を受賞しているんですね。だからなんだと言われれば別に何でもないのですが…
あと、高村薫氏が「晴子情歌」という、これまでと趣が違うらしい作品を書いていますが、何か情報とか意見をお持ちの方は?
なんでも、事件を通じて社会を描くというのはもうやったことなので、2番せんじにしない為にも違うことをしようと思った、とか、阪神大震災で死にかけて人生観が変わった。もうこれまでの高村薫ではいられない。とかいった発言を目にしましたが。
これまではキリスト教的な世界観に共鳴してきたが、死にかけてみて、自分には絶対神のもとに召されるという教義よりも、般若心経のほうが合っていると思った、とも。

Male   ゲイ       イヴ・サンローラン
 

# 511  【哲学往復書簡2002、No8アップ】 2002/07/04 23:29 返信する
From:HODGE 
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W杯が終わって、また気候も鬱陶しくてどうも気分がいまいち。
と思っていたら、笠井潔&東浩紀の哲学往復書簡の笠井潔パートがアップされました。いろいろと興味深いことが書かれています。

http://shinsho.shueisha.co.jp/shokan/index.html

ここで『バイバイ、エンジェル』やシモーヌ・ヴェイユについても触れているので、『サマー・アポカリプス』理解の助けになればと思います>Billyさん、Hermitさん

それにしてもヴェイユの「否定信仰」というのは個人的に気になりますね。ぜんぜん筋違いかもしれませんが、アドルノの『バッハをその愛好者から守る』というエッセイがふと思い浮かびました。

>Billyさん
『悪童日記』はたしかに平易な文体で書かれてあるんですが、最後には「!」とさせられますよね。
辻人成の『ピアニシモ』って実は僕も読みましたよ。覚えているのは主人公(だったかな)がいじめられて、尿道にバラの枝を入れられるところ「だけ」だったりして(笑)

『逸脱の日本中世』は「血圧が上がりそう」な本なんですね。このところ(W杯後)テンションが下がっているので、「景気付け」に読んでみようかな──底が浅そうですし、まあ、もともと「詰まらない」文章がために、「同性愛」という「刺激」で「誤魔化した」だけなんじゃないですか、それ。

僕はいますごく面白い本、バーバラ・ヴァインの『ソロモン王の絨毯』を読んでます。まあ、ヴァイン/レンデルなので、多分最後はみんな不幸になるんじゃないかと思ってますが、ここには当たり前のようにゲイが出てきますね。

>>「バーナム博物館」
はアヴァンギャルドといえばいいのかな。かなり実験的な作風ですね。でもミルハウザーだったらHermitさんが「専門家」ですよ。

Hermitさん
マグリット展は楽しみですね。絶対行くつもりなので、行ったら報告します。巌谷國士の『シュルレアリスムとは何か』も買いましたので、「予習」しておきます。

あと「ポップ1280」ですけど、フランス版の「1275」は別に「黒人差別」のようなことはしないんじゃないかと思いますけど。ガリマール社のサイトを見ると、今でも「1275」なので、というか今でもそういう「恥知らずな」差別的なことをしているのって日本の「やおい」ぐらいじゃないのかな。

ここ
http://www.gallimardmontreal.com/gallim/site/livre.jsp?pEAN13=9782070406609&pRayonID=88&pPreviousPageID=9&pNOPRESERVECurrentPageNumber=1

>>「一人の男が飛行機から飛び降りる」
これ、面白そう! シュールで人を食ったようなやつは僕も好きです。読んでみますね。





Male   ゲイ       サイモン・ル・ボン
 


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